「家を売ってマンションを買いたい」という人は少なくありません。実際にマンションへ住み替えたことで、快適な住環境を得た人もいます。
しかし、マンションへの住み替えはメリット・デメリットがあるため、それらを把握しないまま引っ越すと後悔することもあります。
まずはマンションへ住み替えることでどんな利点があるか把握し、自分にとって本当に住み替えが必要なのか考えましょう。
また、住み替えをおこなう際は、今ある家を高く売って資金を確保することも大切です。家の売却価格は不動産会社選びに左右されるので、まずは査定で各業者を比較しましょう。
一括査定を使えば優良業者の査定を簡単に比べられるので、家の売却を検討しているのであればぜひ活用してみてください。

- 家を売ってマンションを買うメリットは、住環境の向上や資産の流動性がポイント。
- マンションに住み替えるデメリットは、マンション特有のランニングコストやルールが注意点。
- スムーズかつ満足度の高い住み替えを実現するには、家を高く売って資金を多く確保するのが大切。
家を売ってマンションを買う場合のメリット・デメリット
家を売ってマンションを買う場合、気になるのは「持ち家があるのにわざわざマンションに住み替える意味はあるのか?」という点です。
「持ち家とマンションどちらが良いか」という論争もよくありますが、それぞれ異なるメリット・デメリットがあるため、単純にどちらのほうが優れているか決められるものではありません。
ここからは「家からマンションに住み替えるメリット・デメリット」を解説するので、自分にとってどうするのが有益なのか判断しましょう。
家からマンションに住み替えるメリット
家からマンションに住み替えるメリットとしては、次の7つがあげられます。
- 都市部で利便性の高い地域に住める
- 段差のないフラットな部屋に住める
- セキュリティが高い
- 空調効率がよくなり室内温度を保ちやすい
- 建物の維持管理が楽
- ゴミ出しがしやすい
- 資産としての流動性が高い
住環境の向上や、資産の流動性が注目ポイントです。それぞれ詳しく解説していきます。
メリット1.都市部で利便性の高い地域に住める
マンションの場合、持ち家より都市部に住みやすいという特徴があります。
まず、持ち家は住宅街に建てられることが多いため、都市部に出るまで時間がかかるケースも珍しくありません。一方、マンションは都市の中心部に建てることが可能で、利便性の高い物件が多くなります。
また、基本的に戸建のほうが価格が高いため、同じエリアならマンションのほうが購入しやすいというメリットがあります。
ただし、近年はマンションの価格高騰により、戸建とマンションの価格差が縮小傾向にあります。相場は常に変動しているので、価格面については最新の情報を調べることが大切です。
メリット2.段差のないフラットな部屋に住める
マンションの場合、メゾネット(室内が2階以上で構成される集合住宅)の物件以外、段差がほとんどないという特徴があります。
床面がフラットなので、段差でつまずいたり、階段から転落したりといった心配がありません。高齢者はもちろん、若い人にとっても過ごしやすい室内環境となるでしょう。
持ち家の場合、平屋でもなければなんらかの段差はつきものです。とくに都市部だと土地の高さから建築面積が狭くなりやすく、その影響で3階構造の物件も多くなります。
ちょっとした段差でも無意識に不便さを感じていることが多いので、フラットなマンションの部屋に住み替えれば思った以上に快適さを感じられるでしょう。
メリット3.セキュリティが高い
戸建は侵入経路が多く、閑静な住宅街だと人目にも付きにくいので、マンションと比較すると犯罪被害に会いやすくなります。
一方、マンションはオートロックや防犯カメラの設置、管理人・コンシェルジュの常勤などで防犯性が高くなります。高階層だと窓からの侵入もむずかしくなるので、空き巣の心配もほぼありません。
特別な工夫をしなくても防犯ができるため、セキュリティの高さにおいては戸建よりマンションのほうが有利となります。
メリット4.空調効率がよくなり室内温度を保ちやすい
マンションの意外な特徴として、空調効率のよさがあげられます。すべての部屋がフラットにつながっているため、1つの空調で広範囲をカバーできるのです。
戸建だと空間が縦に広くなるため、空調の効きが悪くなる場合もあります。また、トイレに熱がこもったり、風呂場が冷えやすかったりと、部屋によって温度差が大きくなりがちです。
マンションなら全体の室内温度を均一に保ちやすいので、高齢者でも過ごしやすい空間になるでしょう。
メリット5.建物の維持管理が楽
持ち家もマンションも、建物や各設備の定期的な点検・修繕は必要です。マンションの場合、これらの業務は管理会社に委託されているので、自分でやることは少なくなります。
植木の手入れや草むしり、壁や側溝の清掃などの面倒な業務を専門の業者に任せられますし、なにか不具合が起きても管理会社に相談すれば、適切な対応をしてもらえます。
日々の維持管理で手間がかからなくなり、常に快適な住環境で過ごすことが可能です。
メリット6.ゴミ出しがしやすい
マンションは敷地内にゴミ捨て場があるので、ゴミ出しが楽になるというメリットもあります。
戸建だと地域全体の共有ゴミ捨て場を利用するケースが多く、自宅から距離があって面倒な場合も少なくありません。また、逆に自宅の目の前がゴミ捨て場だと、臭いや衛生面の悩みを抱えることになります。
マンションなら居住部と隔離されたゴミ捨て場がありますし、物件によっては24時間いつでもゴミ出しができます。ディスポーザー付きマンションなら、生ゴミをすぐに処理することが可能です。
戸建だとゴミ出しルールで近隣トラブルになるケースもありますが、マンションならそのような事態になることは少ないでしょう。
メリット7.資産としての流動性が高い
マンションは生活環境だけでなく、資産としての流動性においても優れた部分をもっています。
「流動性が高い」とは換金がしやすいということであり、売りたいときに買主を見つけやすいことを意味します。
不動産は高額商品なので売却に長い期間を必要としますが、その中でもマンションは比較的売りやすい物件です。レインズ※の平均成約日数を見ても、戸建と比べて10~20日ほどの短いことがわかります。
※レインズ:不動産業者が物件情報を共有するためのネットワークシステムおよびその運営機構。
年度 | 中古マンションの成約日数 | 中古戸建住宅の成約日数 |
---|---|---|
2011年 | 69.9 | 83.2 |
2012年 | 79.9 | 87.5 |
2013年 | 75.9 | 88.5 |
2014年 | 70.3 | 88.4 |
2015年 | 64.9 | 89.6 |
2016年 | 71.6 | 92.4 |
2017年 | 75.8 | 91.0 |
2018年 | 79.4 | 96.2 |
2019年 | 82.4 | 100.1 |
2020年 | 87.0 | 114.1 |
2021年 | 72.1 | 95.2 |
出典:REINS TOWER(公益財団法人東日本不動産流通機構)「首都圏不動産流通市場の動向 (2021年度)」
理由としては、戸建より価格相場が低いことや、賃貸物件として活用しやすいこと、少人数世帯が増加し「広さ」より「利便性」を求められていることなどが考えられます。
資産としての流動性が低いと、売ろうと思っても売却できず、不要な物件をいつまでも維持しなければならない事態になり得ます。こうしたリスクを避けやすさは、マンション特有のメリットといえるでしょう。
家からマンションに住み替えるデメリット
家からマンションに住み替えるデメリットには、次の5つがあります。
- 部屋が手狭に感じるケースもある
- エレベーターや駐車場の出入りが面倒
- 管理費や修繕積立金などの支払いが必要
- 管理規約を守らなければならない
- 管理組合の参加が必要
主に、マンション特有の費用やルールがあげられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
デメリット1.部屋が手狭に感じるケースもある
持ち家とマンションを比較したとき、もっとも不便さを感じるのは部屋の狭さです。
持ち家であれば土地が狭くても2階や3階を設ければ住居スペースを確保できますが、マンションだと面積は限られてしまいます。家具や家電の大きさも制限されることがあるでしょう。
また、収納スペースが少ないことも多く、服や小物などを必要最小限しか持てない場合があります。
ただし、これらのデメリットは見方次第であり、「無駄なものを持たない」「掃除が楽」といったメリットとして考えることも可能です。
大家族やものを集めるのが好きな人にはデメリットかもしれませんが、1人暮らしや少数世帯にとってはちょうどよい広さで快適に感じられるでしょう。
デメリット2.エレベーターや駐車場の出入りが面倒
マンションでは、高さがあるほどエレベーターや駐車場の出入りが面倒になり、普通に外出するだけでも大変になります。
エレベーターの場合、自分の居る階にくるまで1分以上待たされることが少なくありません。朝の通勤時間帯だと途中で止まることも多く、乗ってから下の階につくまで10分近くかかる場合もあります。
駐車場も出入り口が限られているので、混雑すると中々出られないケースがあります。また、マンションの敷地から離れている駐車場の場合、雨が降っていると車に乗るまでに濡れてしまうでしょう。
物件を探す際は、エレベーター・駐車場の位置などをチェックし、外出がしやすいかイメージしておくのがおすすめです。
デメリット3.管理費や修繕積立金などの支払いが必要
マンションを所有していると、管理費や修繕積立金を毎月支払う必要があります。金額は物件によりますが、おおむね3万~5万円が目安です。
とくに、修繕積立金は築年数が古くなるほど値上がりするため、新築・築浅のときは気にならなくても、年月の経過とともに負担が大きくなります。
また、実際の大規模修繕では、積立金だけだと不足するケースも少なくありません。その場合、各オーナーに対して一戸につき数十万円の一時金を請求されることがあります。
マンションの購入にあたっては、管理費や修繕積立金といったランニングコストを踏まえて物件を決めるようにしましょう。
デメリット4.管理規約を守らなければならない
マンションはそれぞれ独自に管理規約を定めており、入居者はその内容に従って生活しなければいけません。
複数世帯が共同生活するにあたって必要なルールですが、煩わしさを感じる人もいるでしょう。
管理規約の例としては、
- 専有部分の用途(事務所や店舗利用が可能か)
- 民泊利用に関する制限
- リフォームに使える建材などの規定
- 共用部やバルコニーでの喫煙禁止
- 駐車場や駐輪場の利用可能台数
- ペットの飼育に関する制限
といったルールが代表的です。
必ず購入前に管理規約を確認し、自分のライフスタイルと合っているか確認するようにしましょう。
デメリット5.管理組合の参加が必要
管理組合とは、マンションの区分所有者によって構成される組織です。マンションを購入すると必ず管理組合の構成員となり、区分所有者である限り脱退することはできません。
管理組合の業務には、共用部分の管理や、長期修繕計画の作成、防災や居住環境の維持・向上など多岐にわたります。掃除などの業務は外部業者へ委託しますが、理事などの役職に選ばれるとやることも増えてきます。
また、管理規約の変更など重要事項を決定するときは集会が開かれ、組合員は原則として参加しなければいけません。
マンションの維持・管理は「だれかがやってくれる」という意識ではなく、一人ひとりの所有者が責任感をもって関わっていくことが重要であると考えるようにしましょう。
家を売ってマンションを買うときに後悔しないためのポイント
家からマンションへの住み替えは、これまでの居住環境との違いや、住み替え時の資金計画など、注意すべき点がいくつもあります。
住み替えで後悔しないためにも、次のポイントはしっかり押さえておきましょう。
- 適切な間取りの物件を選ぶ
- 生活動線を意識する
- 駅近や交通アクセスの良さはこだわるべき
- 維持コストや資産価値を考えるなら築浅マンションがおすすめ
- ローンの残債に合わせて資金計画を立てる
- 住み替え資金を確保するためには「査定の比較」で家を高く売ることが大切
- 住み替えの理由次第では賃貸も検討する
これらのポイントを把握したうえで住み替えをおこなえば、満足のいく結果になるはずです。それぞれ詳しい内容を解説していきます。
適切な間取りの物件を選ぶ
今まで持ち家に住んでいた人にとって、マンションの間取りをどのように選べばよいかわかりにくいかと思います。
家族構成を基準に考えると、目安は次のようになります。
家族構成 | 間取り | ポイント |
---|---|---|
1人暮らし | 1DK~1LDK | 1R、1Kでもよいが、これらはあくまで必要最低限の機能を詰め込んだイメージ。満足度や快適性を確保するなら1DK~1LDKがおすすめ。 |
2人世帯 | 1LDK~2LDK | 夫婦2人暮らしならリビング+寝室で1LDKでも十分だが、在宅ワークや子供が増えることを想定するなら2LDKがおすすめ。 |
3人世帯 | 2LDK | 夫婦2人と子供1人で、それぞれの寝室+リビングのイメージ。在宅ワークなら3LDKにするのもアリ。 |
4人世帯 | 3LDK | 夫婦2人と子供2人を想定。子供が1人もしくは同室なら、空いた部屋は客間や趣味の部屋にしてもOK。 |
上記の居住スペースに加えて、収納スペースも考慮が必要です。クローゼットや納戸など十分な収納スペースが確保できない場合、各部屋の面積が広い物件や、部屋数が多い物件も候補に入れるとよいでしょう。
生活動線を意識する
生活動線とは、日々の生活における人の動きを表したものです。生活動線が悪いと、日常でちょっとした不便さを感じることが多くなります。
例えば、シンクと冷蔵庫が離れていたり、脱衣所と洗濯機が離れていたりすると、家事の効率が悪くなります。浴室に行くために必ずリビングを通る必要があると、来客時などに気まずい思いをするかもしれません。
室内の移動時に無駄な動きが不要で、コンパクトかつ各部屋がプライベートを守れるような位置関係になっていると、生活動線のよい物件といえます。
駅近や交通アクセスの良さはこだわるべき
先の項目でも触れましたが、マンションは都市部で利便性の高い地域に住みやすい点がメリットです。このメリットを最大限活かすためにも、アクセスの良さにはこだわりましょう。
一般的な駅近は徒歩10分程度のことを指し、5分程度ならかなり条件が良い物件といえます。高層階に住む場合、エレベーターでの移動に時間がかかることも考慮し、より短時間で駅に行ける立地がおすすめです。
車を使う場合、駐車場から車の出し入れはしやすいか、幹線道路まで何分くらいかかるかなどをチェックします。通学時間帯だけ一方通行になるような道路もあるので注意が必要です。
物件だけでなく、周辺の交通機関や道路状況をしっかり確認しておくようにしましょう。
維持コストや資産価値を考えるなら築浅マンションがおすすめ
マンションを買うにあたって中古物件を検討する人も多いかと思いますが、築年数が古すぎると維持コストや資産価値の面でデメリットがあるので注意が必要です。
先にも解説した通り、築年数が古いほど修繕積立金が高くなるため、維持にかかるコストが重くなります。また、築古になるほど価値は下がり、売却したいと思っても買い手がつきにくくなるでしょう。
維持コストや資産価値を考えるなら、築浅のマンションがおすすめです。「築浅」に明確な定義はありませんが、一般的にはおおむね築10年以内の物件を指します。
築10年以内の物件であれば経年劣化もそれほど進んでおらず、古さもそれほど感じません。修繕積立金の値上がりもそれほど進んでおらず、10年後に売却することも十分可能です。
ローンの残債に合わせて資金計画を立てる
家を売ってマンションを買うとき、現在の家に住宅ローンが残っていると、完済の必要があります。
売却益で全額支払えるなら問題ありませんが、不足する場合は自己資金などで補填しなければいけません。
自己資金も少ない場合、「住み替えローン」で残債の返済分と新居購入費を同時に借りることも可能です。ただし、審査基準が厳しく、金利も高くなる点に注意が必要です。
ローンの残っている家を売って新居を買うときの方法は関連記事でも解説しているので、よろしければ参考にしてください。

資金の状況に応じて「売り先行」か「買い先行」か決める
家を売って住み替えるときは、今ある家の売却を優先するか、新居の購入を優先するかが問題となります。
今ある家の売却を優先する「売り先行」なら、先に売却代金を受け取れるので新居を購入しやすくなりますが、短期間で引っ越しを済ませる必要があり慌ただしくなります。
一方、新居を先に買う「買い先行」なら余裕をもって新居を探せますが、今ある家の売却代金を受け取るのが遅くなるので、まとまった自己資金が必要になるかもしれません。
それぞれにメリット・デメリットはありますが、経済状況に余裕がない場合、資金計画の目処を立てやすい売り先行で進めていくとよいでしょう。
売り先行・買い先行については下記の記事でも解説しているので、こちらもぜひ参考にしてください。

住み替え資金を確保するためには「査定の比較」で家を高く売ることが大切
スムーズかつ後悔のないマンションの住み替えには、今ある家の高額売却が欠かせません。家の売却価格が高いほど、豊富な住み替え資金を確保できます。
家を高く売るコツとしてもっとも確実なのが、不動産会社の査定を比較することです。不動産会社は各社で培ってきたノウハウが異なるため、査定額にも差が出ます。
不動産会社の違いで数百万円の価格差があることも珍しくないので、高値で売るために査定の比較は必須といえるでしょう。
具体的な比較方法としては、一括査定サイトを利用するのがおすすめです。厳選された優良業者にまとめて査定を依頼できるので、高く売れる不動産会社を簡単に見つけられます。
とくに、下記のリンクから利用できる「イエウール」は、全国2,000社以上の優良業者と提携しています。全国各地の物件に対応しているので、自分の家と相性のよい不動産会社が高確率で見つけられるでしょう。
住み替えの理由次第では賃貸も検討する
マンションに住み替える理由でとくに多いのは出産・進学や老後の準備ですが、これらに共通しているのは「家族構成」や「生活スタイル」の変化です。
しかし、これらの変化は一度だけでなく、子供の成長や老人ホームへの移動などその時々で状況は変わります。そのため、どのような状況でも対応しやすい賃貸物件も検討してみるのがおすすめです。
賃貸物件なら購入するより初期費用がかかりませんし、転居が必要になっても気軽に引っ越せます。自分が亡くなった後、古くなったマンションの処分で家族を悩ませることもありません。
本当にマンションを買うべきなのか、賃貸でも十分ではないのか、しっかりと考えてから住み替えるようにしましょう。
家の売却からマンション引っ越しまでの流れ
ここからは、家を売ってからマンションを買うまでの流れを、段階ごとに詳しく解説していきます。
売り先行で考えた場合、具体的な流れは次のようになります。
- 家の売却価格を調べる
- 家の売却活動をおこなう
- 家の売買契約の締結
- 新居となるマンションを購入
- 引っ越し・物件引き渡し
全体の流れをしっかり把握して、スムーズな住み替えを実現しましょう。
1.家の売却価格を調べる
まずは家の売却価格がいくらになるか、不動産会社の査定を受けましょう。査定は基本的に無料で受けられるので、複数の査定を比較して価格相場を調べるのがおすすめです。
ただし、査定額はあくまで「この価格なら売れるであろう」という予想です。優良業者なら高い精度で査定できますが、最終的な売却価格はあくまで買主との交渉で決まります。
売却価格を調べたら、資金計画も考えましょう。高く売れるようであれば、購入するマンションもグレードの高い物件が選べます。
住宅ローンが残っている場合は残債を返済できるかが重要となるので、なるべく高く売れる不動産会社を見つけることが重要です。
2.家の売却活動をおこなう
査定の比較でもっとも条件のよい不動産会社を見つけたら、売却活動を依頼します。ただし、不動産会社との契約方式には「仲介」と「買取」があるため、それぞれの違いに注意しましょう。
不動産会社の種類 | 特徴 |
---|---|
仲介業者 | ・売主と買主を仲介して手数料を取る業者 ・相場価格で売れる可能性は高いが、買主が見つからない限り売却できない |
買取業者 | ・不動産を買い取り、再販することで利益を得る業者 ・相場価格より安くなる傾向にあるが、早ければ数日で売却可能 |
なるべく高く売りたいなら仲介、スピード重視や訳あり物件の売却なら買取がおすすめです。
また、仲介の場合はさらに3種類の契約があり、その種別ごとにメリットやデメリットがあります。詳しくは下記の記事で解説しているので、よろしければ参考にしてください。

3.家の売買契約を締結
家の買主が決まれば、条件を詰めて売買契約を結びます。売買契約書に書かれた内容が最終的な条件となるので、認識のズレがないようしっかりチェックしておきましょう。
内容に問題がなければ、署名・捺印をして成約となります。このとき、買主から手付金を支払われたり、仲介業者へ手数料を支払うといった金銭の授受があります。
成約から物件引き渡しまではおおむね1~3ヶ月ほど空けるのが一般的ですが、買主との合意次第で自由に設定可能です。ただし、買主側にも都合があるため、お互いに譲り合って日時を設定しましょう。
4.新居となるマンションを購入
次に、新居となるマンションを探します。すぐに購入申し込みができるよう、家の売却活動に並行して目星を付けておいたほうがよいでしょう。
気に入ったマンションが見つかれば購入を申し込み、前のステップと同じように、今度は買主の立場になって売買契約を結びます。
売却した家の引き渡しまでにマンションへ入居できるのが理想ですが、不可能な場合は一時的な仮住まいを確保しておきましょう。
5.引っ越し・物件引き渡し
家の引き渡し日までに引っ越しを済ませ、空き家状態で渡せるようにしておきます。引き渡しの手続きは売主・買主だけでなく、不動産会社や金融機関の担当者も同席するのが一般的です。
代金決済を確認し、鍵や権利証を買主へ渡せば、物件の引き渡しは完了です。合わせて、法務局で登記申請をおこないます。
登記申請については、下記の関連記事を参照してください。

なお、引越し業者は直前に依頼しても予約できない場合が多いので、遅くても1ヶ月前に連絡しておきましょう。
まとめ
持ち家からマンションへの住み替えは多くのメリットがあり、とくに住環境の向上は大きな効果が期待できます。
一方、管理規約や修繕積立金といった持ち家にはないルールや負担があるので、自分の状況と照らし合わせて、本当に住み替えるのが適切か考えることをおすすめします。
また、スムーズに住み替えをおこなうためには家をいかに高く売るかも重要なので、査定を比較してなるべく高値で売れる不動産会社を見つけることが大切です。
しっかりと検討を重ね、事前準備を怠らなけば、マンションへの住み替えで快適な生活を手に入れましょう。
家の売却と住み替えについてよくある質問
持ち家とマンションそれぞれにメリット・デメリットがあるため、一概にはいえません。大切なのは、メリット・デメリットをしっかり把握し、自分にとって住み替えが本当に必要なのか考えることです。
都市部で利便性の高い地域に住むことで生活の質が上がることや、処分したいときに売却しやすくなるといったメリットがあります。
修繕積立金などのランニングコストが発生することや、マンション独自の管理規約を守らなければいけない点がデメリットといえるでしょう。
家の売却を優先する「売り先行」か、新居の購入を優先する「買い先行」のどちらで進めるか決めましょう。また、不動産会社の査定で家の売却価格を調べることも大切です。
一括査定サイトで複数の不動産会社を比較し、条件のよい業者を選別しましょう。とくに、提携不動産会社数2,000件以上の一括査定サイト「イエウール」なら全国対応で、どのエリアでも査定に対応してもらえるのでおすすめです。→【オンラインで価格がすぐわかる!】イエウールの一括査定はこちら
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