マンションを売却するときにペットを飼育していたことで、資産価値への影響は殆どありません。ペット飼育可のマンションであれば、ペットの有無によって売値が変わるケースは少ないでしょう。
但し、ペット不可のマンションで飼育していた場合や、ペットの排泄物などによりニオイが著しい場合など、一部のケースでは資産性に影響が出る場合もあります。
ぺットを飼っていたマンションを高く売るためには、室内をきれいに保っていることを前提に、「ペット好きな買主を探す」「複数の不動産会社を比較する」といった工夫が大切です。
とくに、不動産会社の比較は重要で、場合によっては売値に数百万円の価格差が出ることもあります。ペット飼育をしていたマンションが得意な不動産会社を見つけて、売却を依頼しましょう。
不動産会社を比較するときは、オンラインの一括査定が便利です。簡単な入力で複数社から査定額を出してもらえるので、マンションの売却を検討するときはぜひ活用してみましょう。
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- マンションの資産価値は、ペットを飼っていても大きな影響はない。
- 内装の劣化やニオイの程度によっては資産価値が下がるケースもある。
- なるべく高く売るためには、室内をきれいな状態にすることが大切。
目次
マンション売却においてペットによる資産価値への影響は少ない
マンション売却において、ペットを飼育していたことは資産価値にほぼ影響しません。。近年は「ペット=家族」と考える世帯が多く、マンション内でも普通にペットが飼えるからです。
また、ペット飼育可のマンションはペットの頭数や大きさなどが管理規約で厳しく決まっています。大抵のマンションでは「飼えるのは室内のみ」「バルコニーなどの共用部を歩かせるなどはNG」「頭数は1頭or2頭まで、大型犬はNG」などと定められているでしょう。
このように、マンションでのペット飼育は厳しく制限されたなかで行われているため、ペットのニオイや汚れが酷くなっているような劣悪な環境にはなりにくいと言えます。
よって、ペットを飼っていたという理由で、資産価値が落ちるということは基本的にないといえます。
資産価値への影響が少ない理由3つ
ペット飼育がマンションの資産価値に影響しない理由について、より具体的に紹介していきます。
ポイントとなるのは、次の3点です。
- ①近年、マンションでペットを飼えることは一般的であるから
- ②ペットを飼うことで建物自体が劣化することはないから
- ③ペットが飼えるマンションは需要が高いから
①近年、マンションでペットを飼えることは一般的であるから
一つ目は、近年マンションでペットを飼えることは一般的であるからです。
現在、新たに分譲されるマンションでは、ペットを飼えることが当たり前になっています。賃貸住宅ではペット不可の場合が多いため、ペットを飼いたいためにマンションを購入する人もいるほどです。
古いマンションで以前はペット不可であったところでも、管理規約を改定しペット可にするマンションが増えています。
ペット飼育が普及したことにより、ペットの有無で資産価値が変わることは少なくなっています。。
②ペットを飼うことで建物自体が劣化することはないから
二つ目は、ペットを飼育しても建物自体の劣化には影響しないことです。
ペットを飼うことで室内が汚れることはあっても、建物(構造的な骨組みや附属設備)に影響を及ぼすことはありません。建物自体が劣化するのは、経年により、雨風や温度・湿度の変化にさらされることが主な要因です。
室内でペットを飼ってたからといって、マンション全体の劣化が早まることはないため、資産価値にも影響はないといえます。
③ペットが飼えるマンションは需要が高いから
三つ目は、ペットが飼えるマンションは需要が高いからです。
先述の通り、近年はペット飼育が普及し、独身・家族世帯問わずペットを迎え入れる人が増えています。つまり、ペットを飼える環境を求めている人は増えているといえるのです。
ペット可であることは、マンション売却においてマイナス要素ではなく、需要を上げるためのアピールポイントになるでしょう。。
資産価値に影響が出るおそれのあるケース3つ
前章では、ペットを飼うことは資産価値に影響は少ないとお伝えしましたが、一部のケースでは資産価値に影響があるおそれがあります。その原因は、買主が不愉快に思う要素があることです。
具体的には、以下に紹介する要素があるケースでは、その住戸の資産価値に影響があることがあります。ペットを飼っていたマンションを売却するときには、以下の点を留意しておきましょう。
- A.ペット不可のマンションで飼育していた
- B.内装が著しく劣化している
- C.ペットのニオイが酷い
A.ペット不可のマンションで飼育していた
まずは、ペット不可のマンションで飼育していたケースです。
マンション内で定められている管理規約により、ペットの飼育自体がNGの場合があります。仮に、ペットを飼っていた部屋を売却前に掃除や修繕で痕跡をうまく隠したとしても、ペットを飼っていたことによる細かな痕跡は残ってしまいます。
買主のなかには、「動物アレルギーを持っている」「ットの鳴き声がうるさくて住み替えを検討している」「動物が苦手」などの理由で、あえてペット不可のマンションを探していることもあります。
ペット不可のマンションを探している人にとって、ペットを飼育していたことはマイナス要素です。ましてや、本来ペット不可のマンションであれば、「ペットが飼われたことがない」という価値を失っていることになるので、売値も下がるおそれがあるでしょう。
B.内装が著しく劣化している
次に、内装が著しく劣化しているケースです。
例えば、猫を飼うとクロスや柱などを引っ掻く習性があるため、これらにキズや剥がれなどが生じるおそれがあります。また、犬が歩くことでフローリングのあちらこちらにキズが付くこともあります。
このように、ペットを飼ったことにより内装等に著しく傷み、買主が不快な思いを抱くような状態であった場合には、資産価値に影響が出ます。
劣化分の価値を取り戻すためには、居住するにはクロスの交換などリフォーム工事が必要です。よって、リフォームに掛かる費用などを換算し、相場より値下げして販売する必要があるでしょう。
C.ペットのニオイが酷い
最後は、ペットのニオイが酷いケースです。
自分で飼っていると気づきにくいですが、ペットを飼っていない人にとって、部屋に染み付いた動物のニオイは気になるものです。自分は慣れて気にならないニオイでも、他者にとっては不快になる場合があります。
クロスに染み付いたニオイは、換気や簡単な掃除だけでは中々取れません。結局すべて張り替えることになり、その分の費用が資産価値から引かれてしまうでしょう。
ペットを飼っていたマンションを売却する際に注意すべきこと3つ
ペットを飼っていたマンションは、一般的に資産価値に影響がないとは言えますが、売却する際には注意すべきことがあります。以下に、3つの注意点を紹介していきます。
- ①ペットを飼っていた旨を買主に伝える
- ②内見時、ペットは外に連れ出す
- ③害虫が室内にいないかなど衛生面を確認する
①ペットを飼っていた旨を買主に伝える
一つ目は、ペットを飼っていた旨を買主に伝えることです。
売主には、買主に現状の部屋の状況を正確に伝える義務があります。つまり、ペットを飼っていたマンションであるということを、売却前に伝えてなければいけません。
契約内容と引き渡した物件に相違があると契約不適合となり、事実を隠して取引を進めることは重大な契約違反に当たります。ペットを飼っていたことを隠して契約すれば、契約不適合責任で代金減額などを請求されるかもしれません。
もしも買主が重度の動物アレルギーで、入居するのに壁紙やフローリングの全面張り替えが必要になってしまったら、多額の損害賠償を請求されるおそれもあります。
トラブルを避けるためにも、ペットを飼っていたマンションを売却するときには、必ずその旨を買主に伝えることが必要です。
②内見時、ペットは外に連れ出す
二つ目は、内見時にペットは外に連れ出すことです。
ペットを飼っていたマンションということを伝えた上で買主を招くことになりますが、極力今の生活感を出さないことが内見時に良い印象を与えるコツになります。
今の居住者の生活感が見えてしまうと、買主が購入後に生活するイメージがしにくいことや、ペット用のトイレが置いてあることで良いイメージは抱きにくくなります。
よって、内見時にペットは外に連れ出し、ペット用のゲージやトイレなどは部屋内から一時的に撤去しておくようにしましょう。
③害虫が室内にいないかなど衛生面を確認する
三つ目は、害虫が室内にいないかなど、衛生面を確認することです。
例えば、犬の毛や足の裏などに害虫が付着しているケースが少なくありません。特に夏場など気温が高い時期は、害虫などが活発に活動するため、外から持ち込んだ虫が室内に寄生している可能性もあります。
よって、サッシのレールやカーテンの裏側、排水溝や家具の裏など、普段はあまり掃除しない部分も徹底的にきれいにしておきましょう。
ペットを飼っていたマンションを少しでも高く売却する方法7つ
ペットを飼っていたマンションを少しでも高く売却する方法として、次の7つを紹介していきます。
- ①とにかく綺麗な状態にする
- ②ペットを飼っている人を売却のターゲットにする
- ③予め売却相場を調査しておく
- ④繁忙期に売却活動する
- ⑤不動産会社を比較して信頼できる業者を見つける
- ⑥不動産仲介を利用する
①とにかく綺麗な状態にする
一つ目は、とにかく綺麗な状態にすることです。
マンションは綺麗な状態であれば、買主に良い印象を与えられ、売却はスムーズに進みます。よって、ペットを飼育していたことにより付着した汚れはなるべく落として綺麗にし、キズがあれば補修しておくことがおすすめです。
また、内見前には掃除機を念入りにかけて、フローリングに落ちた犬や猫の毛を除去し、ノミやダニなどへの対策も行っておきましょう。
なお、より高値売却を狙うには、以下に挙げる点を注意してみましょう。
- A.ニオイが残っていないように注意する
- B.内装の劣化が酷いところは、リフォームする
A.ニオイが残っていないように注意する
まずは、ペットのニオイが残っていないように注意しましょう。
先述した通り、ニオイはマンションの需要に大きく影響します。買主が不快に思わないよう、室内のニオイは除去しておくことが大切です。
消臭剤などでニオイが取り切れない場合には、ハウスクリーニングの消臭・除菌のサービスを利用するのが良いでしょう。
B.内装の劣化が酷いところは、リフォームする
次に、内装の劣化が酷いところは、リフォームも検討しましょう。
ペットを飼ったことでクロスなどにキズがある場合には、いくら掃除してもきれいになりません。また、自分で修復するのも手間がかかりますし、失敗するおそれもあります。
プロのリフォーム業者に依頼すれば、新築時に近い状態まで修復が可能です。買主に好印象を与えられるため、スムーズ且つ高値での売却も狙えるようになるでしょう。
②ペットを飼っている人を売却のターゲットにする
二つ目は、ペットを飼っている人を売却のターゲットにすることです。
例えば、ペット可の賃貸住宅にチラシ広告を投函する、ペット専用ホテルやドッグラン施設の近く広告を掲示させてもらうなどの方法で、物件の認知度を上げていきます。
こうした売却活動にてターゲットを絞っていくことで、効率よく集客ができること且つ、同じようなニーズの人を集めることで買主間の競争が起き、売却価格を少しでも高く設定できる可能性があります。
③予め売却相場を調査しておく
三つ目は、予め売却相場を調査しておくことです。ここでは、無料で誰でも使える三つのサイトを紹介します。
- A.レインズマーケットインフォメーションの利用
- B.土地総合情報システムの利用
- C.一括査定サイトの利用
A.レインズマーケットインフォメーションの利用
レインズマーケットインフォメーションとは、不動産流通機構(レインズ)が管理するサイトで過去の売却事例を閲覧できるサイトです。都道府県から市町村へと段階的に立地を検索していくことで、調査したいエリアの売却事例がわかります。
ただし、詳細な住所地は伏せられているため、立地についてピンポイントで調査はできません。よって、売却したいエリアについての相場をおおまかに調べたいときに使いましょう。
B.土地総合情報システムの利用
土地総合情報システムとは、。サイト名に「土地」とありますが、建物を含めた売買事例が載っています。
このサイトもレインズマーケットインフォメーション同様、調査した立地の売却情報を過去に遡って確認できますが、詳細な住所地は伏せられています。
なお、土地総合情報システムの情報は、国土交通省が不動産売買を行った人にアンケートを送付し、返信があった人のみの情報を掲載しています。こ全ての不動産取引の内一部のみが掲載されていることには注意しましょう。
C.一括査定サイトの利用
一括査定サイトとは、決められたフォーマットに不動産情報を入力し送付することで、複数の不動産会社から査定してもらえるサイトのことです。
査定額は、各不動産会社が「自社ならこれくらいで売れます」と提示する価格です。不動産会社によって得意な地域や物件タイプは異なるため、同じ物件でも数百万円の違いが出る場合があります。
複数者の査定を比較することで、平均的な価格相場を把握しつつ、最も高値で売れる不動産会社を探せます。
ただし、一括査定で提示される査定額は、限られた情報で算出した金額です。最終的な売却価格とは、多少のズレが生じる場合もあります。
そのため、まずは一括査定でいくつかの不動産会社をピックアップし、条件の良さそうな2~3社に訪問査定を依頼するのがおすすめです。実際に担当者と会ってみて、最も相性の良い不動産会社を見つけ出しましょう。
④繁忙期に売却活動する
四つ目は、繁忙期に売却活動することです。
不動産の繁忙期とは、一般的に春先の2月~3月、秋口の10月~11月になります。特に春先は、仕事の転勤などで人の異動が多く、不動産取引は1年で最も活発です。
このような時期にマンションを売却することで、物件自体への引き合いが強くなることや買主間での競争が起きることで、物件の希少性が増し価格を上げても売却できる可能性が高まります。
よって、マンションを売却するなら、繁忙期前の1月下旬には売却活動できるように準備するのがおすすめです。
⑤不動産会社を比較して信頼できる業者を見つける
五つ目は、信頼できる不動産会社を探すことです。
マンションをスムーズに売却できるかは、不動産会社の力量がポイントになります。つまり、不動産会社が市場を把握していることや、売却に関する知識やノウハウを持ち合わせているかが重要です。
信頼できる不動産会社を探すには、先述した通り複数社に査定を出すのが最も確実です。一括査定を利用し、各社の売却条件や担当者の人となりをチェックしてみましょう。
⑥不動産仲介を利用する
最後は、不動産仲介を利用することです。
不動産仲介とは、売主と買主の間に不動産会社が入り、取引を円滑に進めていく方法となります。不動産を売るときは一般的な方法であり、現時点の市場相場における最高額で売却できる可能性があります。
仲介の他に、不動産会社が直接物件を買い取る「買取」もあります、こちらは仲介で売るより安くなるのが一般的です。訳あり物件など売却が困難なマンションなら有用ですが、普通の物件であれば仲介の方が良いでしょう。
仲介で市場相場に沿った価格設定を行い、スムーズかつ高額売却w実現しましょう。
まとめ
ペット飼育していたことで、マンションの資産価値が落ちることは基本的にありません。
しかし、買主が不快感を抱くような事象が室内等にある場合には、相場より価格を下げて販売するケースもあるため、資産価値が下落することもあるでしょう。その場合、リフォームやハウスクリーニングも必要になるかもしれません。
また、より高値で売るためには、不動産会社の比較も欠かせません。一括査定などで各不動産会社を比較し、高値で売れる不動産会社を見つけましょう。
「マンション売却 ペット」に関してよくある質問
マンションでペットを飼育していた住戸の資産価値が落ちることは、一般的には殆どないと言って良いでしょう。その主な理由は下記になります。
・近年、マンションでペットを飼えることは一般的であるから
・ペットを飼うことで建物自体が劣化することはないから
・ペットが飼えるマンションは需要が高いから
近年、分譲マンションでペットを飼えることは一般的です。「ペット=家族」という風潮もあり嫌悪感を抱く人は少ないからになります。また、ペットが飼えるという理由でマンションを購入する世帯もあることから、需要が高いということも言えます。
買主に不快感を与えるおそれがあるときには、資産価値が下がる可能性があります。以下に、主なケースを紹介します。
・ペット不可のマンションで飼育していた
・内装が著しく劣化している
・ペットのニオイが酷い
世の中にはペットが好きな人もいれば嫌いな人もいます。また、ペットアレルギーの人もいるためペット不可のマンションも一定の需要があります。しかし、ペット不可のマンションでペットを飼うとその後の売却に影響が出る可能性があります。
また、ペット可のマンションでも内装が著しく劣化している場合やペットのニオイが酷い場合には、買主に強烈な不快感を与えるため、売却に苦慮するケースが多くなり値下げして売却することになるでしょう。よって、このような場合には資産価値に影響が出ると言えます。
ペットを飼っていた住戸を売却するときに注意すべき点は、以下のとおりです。
・ペットを飼っていた旨を買主に伝える
・内見時、ペットは外に連れ出す
・害虫が室内にいないかなど衛生面を確認する
まずは、ペットを飼っていたことを買主に伝えることです。売主には買主に住戸内の現状を伝える義務があり、これらを怠ると契約不適合責任に問われるおそれがあります。また、内見時はペットを外に連れ出すなどを行い、極力買主に今の生活感を見せないことが重要です。
ペットを飼っていたマンションを少しでも高く売却する方法は、以下のとおりです。詳細は、本編をご確認ください。
・とにかく綺麗な状態にする
・ペットを飼っている人を売却のターゲットにする
・予め売却相場を調査しておく
・繁忙期に売却活動する
・不動産会社を比較して信頼できる業者を見つける
・不動産仲介を利用する
以下二点を重点的にケアするのがおすすめです。
・ニオイが残っていないように注意する
・内装の劣化が酷いところは、リフォームする
ニオイは快適な住環境に大きく影響します。よって、部屋の消臭は重要です。なお、消臭剤等での消臭が難しい場合は、ハウスクリーニング業者などの消臭・除菌サービスを利用し、徹底的に消臭対策を行っておきます。
また、内装の劣化が酷いところはリフォームし綺麗な状態にします。リフォームすることで新築同然となり、買主に好印象を与えられます。
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