湿気が高い家を売る方法とは?価格への影響や売却時のコツについて

湿度が高い家を売る際は、湿気の原因を探して対策することが大切です。
事前の対策や適切な売却をおこなわなければ、契約不適合責任が生じてしまう恐れもあります。契約不適合責任が生じると、損害賠償や契約解除を求められ、結果的に損をしてしまうかもしれません。
ただし、瑕疵を把握・告知しておけば、契約不適合責任を生じさせず、より高値での売却が可能です。
また、訳あり物件専門の買取業者に依頼すれば、湿度の高い家でも高値で売ることが可能で、契約不適合責任を負う心配もありません。
まずは無料査定を利用して、現状のまま売却するといくらになるか調べてみましょう。
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この記事のポイント
- 湿気が発生する原因を特定し、修繕をおこなえば高く売れる。
- 湿度が高いとカビやシロアリの被害も発生する。
- 断熱コーティングや除湿機で湿度は下げられる。
- 現状のまま売るなら訳あり物件専門の買取業者がおすすめ。
目次
湿度が高い家を売る方法は3つ
湿度が高い家を売る方法は大きく分けて下記の3つです。
- 湿気が発生する原因を修繕して売る
- 家を解体して更地として売る
- 訳あり物件専門の買取業者へ売る
湿度が高い家を売る方法はさまざまですが、それぞれに特徴があり、状況によって売却方法を選ぶことが大切です。
まずは、上記3つの売却方法の特徴について解説します。
湿気が発生する原因を修繕して売る
売却後のトラブルを防ぎ、少しでも高く売りたい人は湿気が発生する原因を修繕してから売ることをおすすめします。
湿気の原因をそのままにして売却すると、後に契約不適合責任が生じたり、価格相場よりも取引価格が安くなるケースが多いです。
そのため、トラブルを起こさず高い価格で売却したい場合には、湿気が発生する原因を対策・修繕してから売ることをおすすめします。
ただし、湿気対策をする場合には工事費用がかかるため、あなたの状況によって湿気対策の工事をするかどうかを判断しましょう。
もしも、湿気対策の工事をおこなうか迷っているなら、不動産会社やリフォーム会社に相談するのも1つの手です。
家を解体して更地として売る
家を解体し更地として売るのも、湿度が高い家を売る方法の1つです。
土地自体に湿気の原因がなければ、買主は購入後に湿気を気にせず居住できます。
そのため、すでに湿気による被害が出ているが、工事・リフォーム費用を用意できない場合は、家を解体して更地として売りましょう。
また、更地として売ることで土地の利用目的を増やせるため、買主を見つけやすくなるのも大きなメリットです。
訳あり物件専門の買取業者へ売る
「工事などの手間を省きつつ早く売りたい」と考えているのであれば、訳あり物件専門の買取業者へ売ることをおすすめします。
湿気による被害があり、修繕・工事されていない物件は、一般的な不動産会社だと買取が困難です。
一方で、訳あり物件専門の買取業者であれば、湿気による被害がある物件でも取り扱っているため、高値で買い取ってもらえます。
ただし、買取業者は物件を再販する目的で購入しているため、売却価格が相場よりも低くなることに注意しましょう。
売却価格よりも「トラブルなく早く売る」ことを優先したい人は買取業者を利用すべきです。
湿度が高い家の売却価格相場はどのくらい?
湿度が高い家の売却価格相場は、物件によって異なります。そのため、一概に「このくらいで売却できる」と決まっていません。
ただ、湿度が高い家を売る際の売却価格を事前に知る方法があります。それは、訳あり物件専門の買取業者へ査定を依頼することです。
訳あり物件専門の買取業者に査定依頼すると「物件そのものの価値」や「湿気の被害や原因」をもとに、おおよその売却価格を導き出してもらえます。
正確な売却価格を知りたい場合は「訳あり物件専門の買取業者」に査定依頼しよう
訳あり物件専門の買取業者に査定依頼を出すことで、家がどのくらいの価格で売却できるのか査定してもらえます。
また、訳あり物件専門の買取業者に査定依頼すると、価格相場の確認だけでなく「リフォーム・修繕が必要かどうか」といったアドバイスも受けられます。
そのため、湿度が高い家をどのように売却すべきか迷っている人でも、安心して利用可能です。
正確な売却価格を知りたい人は、訳あり物件専門の買取業者へ査定依頼をしてみましょう。
湿度が高い家を売却する際は「契約不適合責任」に注意しよう
湿度が高い家を売る際は、契約不適合責任を果たす義務があります。契約不適合責任とは、売主が売却時に負うべき責任のことです。
民法562条
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。
引用:e-Govポータル、民法562条
家にある瑕疵を事前に把握しておかなければ、契約不適合責任によって売却後にトラブルになる恐れがあります。
以下の項目から、どのような際に契約不適合責任が発生するか詳しく見ていきましょう。
瑕疵を既知していれば契約不適合責任が生じる可能性が高い
湿度が高い家を売る際に「湿気によって結露が発生しやすい」など湿気が原因の瑕疵を既知しているのにもかかわらず、買主に伝えず売却すると契約不適合責任が生じる恐れがあります。
また、湿気によって目に見える被害が出ていなくても、湿度の高さそのものが瑕疵として問われることもあります。そのため売却時には「湿度が高い物件であること」を買主に伝えるべきです。
では、契約不適合責任が生じると、どのような影響があるのでしょうか?
契約不適合責任が認められると損害賠償や契約解除される恐れも
物件の瑕疵によって、契約不適合責任が認められると、損害賠償を請求されたり契約を解除される恐れがあります。
とくに、買主が「湿度が高いことを知らずに購入した」ときなどに、契約不適合責任が問われやすいです。
損害賠償や契約解除を求められると、家を売却できたとしても損する結果になってしまいます。
「少しでも物件を高く売却したい」気持ちはわかりますが、瑕疵をしっかりと伝えることが重要です。
湿度が高いと売却価格以外にも影響がある
湿度が高い家には、売却価格以外にも影響があります。湿度が高いことによる代表的な悪影響は下記の2つです。
- カビの発生などを原因に入居者の体調に影響を与える恐れがある
- シロアリが発生し家の耐久性が下がる
これらは、物件に居住する人がいる限り無視できない問題です。
以下の項目から、それぞれの悪影響を詳しく解説します。
カビの発生などを原因に入居者の体調に影響を与える恐れがある
湿度が高いとカビの発生などを原因に、入居者の体調に悪影響を与える可能性があります。
カビを吸引してしまうと、アレルギー性鼻炎や気管支炎、過敏性肺炎などの病気を引き起こす恐れもあります。
また、カビによる影響だけでなく、湿度が高いと食欲不振や身体のだるさ、熱中症の原因になることにも注意が必要です。
このように、湿気が原因で体調不良になりやすいことも、湿度が高い家の売却が困難な理由になっています。
シロアリが発生し家の耐久性が下がる
湿度が高くなることで、カビだけでなくシロアリも発生しやすくなります。
シロアリは水分を多く含む木材を食すため、家の耐久性に直接影響し、住居としての利用が困難になる恐れもあります。
湿度が高ければ、シロアリの発生によって家の耐久性が下がることにも注意が必要です。
湿気が発生する主な原因は6つ
湿度が高いことで売却価格以外にも悪影響を及ぼすことを解説しましたが、湿気が発生する原因は主に下記の6つです。
- 日当たりや風通しが悪い
- 物件が建っている土地が低く雨水が溜まりやすい
- 物件が建っている土地が昔「水田・湿地」だった
- 気密性が高く空気の循環が悪い
- 家が老朽化して水漏れや雨漏りが発生している
- 床下が狭く通気性が悪い
家の湿度が高くなるのには必ず原因があるため、湿度が高くなっている原因を知れれば湿気対策できます。
次の項目から、湿気の発生要因について詳しく解説します。
日当たりや風通しが悪い
あなたの家よりも高い建築物が家の周りに建設されたり、家が密集していると日当たりや風通しが悪くなり、湿気が溜まる原因になります。
日当たりや風通しが悪く、湿気が溜まりやすいのであれば、定期的に換気をすることが湿気への有効な対策です。
日当たりが悪い物件だと通常の物件よりも買主が見つかりづらいため、対策方法などを内覧時に伝えるとよいでしょう。
物件が建っている土地が低く雨水が溜まりやすい
物件が建っている土地が周りの土地よりも低いと雨水が溜まるため、湿度が高くなる原因になります。
また、雨水が溜まることで雨漏りや水漏れを起こしているのであれば、リフォーム・工事を実施し、湿度を抑えるべきです。
「入居後、途中から湿度が高くなった」と感じたら、湿度が上昇する原因があります。
修繕をおこなわないと、売却時に買主が不信感を覚えるため、早急に修繕をおこないましょう。
物件が建っている土地が昔「水田・湿地」だった
物件が建っている土地が昔「水田・湿地」だった場合、土中の水分量が周りよりも多くなるため湿度が高くなる大きな原因になります。
水田や湿地を埋め立てても、土中の水分が蒸発することで建物自体の湿度も高くなってしまうからです。
この場合は、対策が困難なため「他の原因」と比べると、売却価格に大きな悪影響がでる恐れもあります。
また、水分量が多いと液状化のリスクもあるため「物件が建っている土地が、昔はどのように扱われていた」かを調べることが大切です。
気密性が高く空気の循環が悪い
気密性が高い家も空気の循環が悪くなり、湿度が高くなりやすいです。
気密性が高ければ高いほど、比例して通気性も悪くなるため湿気を逃せず、結果的に湿度が高い家になってしまいます。
ただ、気密性の高い家は防音や防寒対策に優れているため、純粋なデメリットとはいえません。
そのため、売却する際には気密性が高いことによるメリットとデメリットを買主に伝えるべきです。
家が老朽化して水漏れや雨漏りが発生している
家自体が老朽化しており、水漏れや雨漏りが発生していると湿度が高くなる原因になります。
老朽化によって水漏れや雨漏りが発生した場合、すぐに工事・リフォームなどの対策をすべきです。水漏れや雨漏りを放置すると、木材部分を腐敗させたり金属部分がサビてしまうなど、二次被害も発生するため売却がより困難になります。
湿度が高くなるだけではなく、物件をさらに傷つける原因になるため、早急な対策をおこないましょう。
床下が狭く通気性が悪い
床下が低いと通気性が悪くなり、湿度が高くなる原因になります。
建築基準法第22条では、湿気対策をするために「床下の幅が45cm以上になるようにしなければならない」と定められていますが、この法令は2017年に改正されたばかりです。
建築基準法施行令22条
最下階の居室の床が木造である場合における床の高さ及び防湿方法は、次の各号に定めるところによらなければならない。ただし、床下をコンクリート、たたきその他これらに類する材料で覆う場合及び当該最下階の居室の床の構造が、地面から発生する水蒸気によつて腐食しないものとして、国土交通大臣の認定を受けたものである場合においては、この限りでない。
一 床の高さは、直下の地面からその床の上面まで四十五センチメートル以上とすること。
引用:e-Gov法令検索、建築基準法施行令22条
そのため、2017年度以前に建てられた家だと、床下が45cm未満のことも多く、湿気が溜まりやすくなっています。
売却を検討している家がいつ建てられたのか確認しましょう。
もしも、2017年以前に建てられた物件で、床下の幅が45cm以上なければ、売買の際に「上記の法令を満たしていないこと」を伝えた上で取引をおこないましょう。
湿気対策をして家の売却価格を上げよう
湿度が高い家にはデメリットが多いですが、湿気対策をすることで売却価格を上げられます。
主な湿気対策は下記の3つです。
- 窓に断熱コーティングを施す
- 押入れやクローゼットは物を減らし除湿機を使う
- キッチンなどの水回りは物と物のスペースを空ける
この3つは湿気対策の中でも、比較的簡単かつすぐに実践可能です。
以下の項目から、それぞれの対策について解説します。
窓に断熱コーティングを施す
窓の結露がひどい場合には、断熱コーティングをおこないましょう。窓の結露を防ぐことで、室内の湿度が低くなり、結果的に家全体の湿気対策につながります。
そもそも、結露は室内と室外の温度差により発生するため、温度差をなくすことで結露を防止できます。
断熱コーティングを施すことで温度差を減らせるため、窓の結露が気になっている人は断熱コーティングの実施を検討しましょう。
押入れやクローゼットは物を減らし除湿機を使う
「押し入れやクローゼットによくカビが生える」場合には、できるだけ物を減らし除湿機を使いましょう。
除湿機を使うことで、部分的に空間の湿度を下げられるため、湿気対策になります。除湿機1つで家全体の除湿ができるわけではありませんが、押し入れやクローゼットの除湿には最適です。
数千円程度で購入できるため、費用をあまりかけられない人にもおすすめです。
キッチンなどの水回りは物と物のスペースを空ける
キッチンなどの水回りの湿気対策は、物と物のスペースを空けることが大切です。
とくに、キッチンなどの水回りは物が多くなりやすく、スペースをいっぱいに使う人が多いですが、物と物のスペースが狭いと湿気が溜まりやすくなります。
そのため、キッチンなどの水回りに物をたくさん置いている人は、物を減らしスペースを空けることで簡単に湿気対策ができるでしょう。
まとめ
湿度が高い家を売る際の注意点や契約不適合責任、湿度が高くなる原因と対策について解説しました。
家の湿度が高いと、結露などの被害を発生させたり、売却価格の低下などさまざまな悪影響を発生させます。
そこで、解説した対策をすることで湿気の被害を未然に防ぎつつ、より高値で売却できるようになります。
なお、湿度が高い家を売る際は、訳あり物件専門の買取業者へ査定依頼・相談すべきです。
実際に売却するときはもちろん、売却を検討している段階でも、あなたの状況に応じたアドバイスを受けられます。
湿度が高い家を売るときによくある質問
-
湿度が高い家を売る方法を知りたい!
湿度が高い家を売る方法は「湿気が発生する原因を修繕して売る」「家を解体して更地として売る」「訳あり物件専門の買取業者へ売る」の3つです。
-
湿度が高い家の売却相場はどれくらい?
湿度が高い家の売却価格相場は、物件によって異なるため「明確な売却相場」はありません。ただし、訳あり物件専門の買取業者へ査定依頼することで、正確な売却価格を知れます。実際に売却するときはもちろん、売却を検討している段階から相談することをおすすめします。
-
湿度が高い家を売却する時に注意すべきことを知りたい!
湿度が高い家を売るときは「契約不適合責任」に注意しましょう。もしも「湿度が高い物件である」ことを隠して売却してしまうと、損害賠償や契約解除を求められる恐れがあります。
-
湿度が高い家を放置するとどんなデメリットがある?
湿度を放置してしまうと「カビの発生などを原因に入居者の体調に影響を与える恐れがある」や「シロアリが発生し家の耐久性が下がる」といった悪影響があります。これらのデメリットがあると、一般の不動産会社には売却できないため、訳あり物件専門の買取業者で売却しましょう。
-
湿度が高い家をより高値で売却する方法は?
湿気対策をすることで、売却価格を高められます。具体的には「窓に断熱コーティングを施す」「押入れやクローゼットは物を減らし除湿機を使う」「キッチンなどの水回りは物と物のスペースを空ける」といった対策があります。