不動産の売却益に対する税率はいくら?計算方法を解説

不動産売却税率

不動産売却ではさまざまな税金が発生しますが、特に重要なのは売却益にかかる「譲渡所得税」です。

譲渡所得税の税率は所有期間によって変わるので、どのタイミングで売るのかで税額も大きく変わります。

この記事では、まず譲渡所得税の税率と算出方法を解説し、加えて譲渡所得税以外の税金についても紹介するので、不動産売却時に掛かる税金全般について理解を深めていきましょう。

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この記事のポイント

  • 譲渡所得税の税率は「所有期間5年」で切り替わる。
  • 譲渡所得税には、3,000万円特別控除などの軽減措置がいくつかある。
  • 譲渡所得税以外にかかる不動産売却の税金としては、登録免許税、住民税、消費税がある。

不動産売却で税率が変わるのは「譲渡所得税」

譲渡所得税の内訳は、国税である「所得税」と、地方税である「住民税」に分けられます。原則的には別々の税金ですが、一緒に申告する(確定申告で双方の課税額が決定する)ため、総称して譲渡所得税と呼ぶのが一般的です。また、2037年までは所得税の2.1%が「復興特別所得税」として追加で課されます。

譲渡所得税の計算は、以下の式で算出できます。

譲渡所得税=課税譲渡所得×譲渡所得税率
※譲渡所得=売却益のこと

譲渡所得税の税率は、不動産の所有期間で変わります。次の項目から、具体的な税率や計算方法を解説していきます。

譲渡所得税率は不動産の所有期間によって変動する

譲渡所得税の税率は、所有期間が「5年以下」「5年超」の2段階に分けられます。

譲渡所得税の税率
所有期間 税率 内訳
短期譲渡所得(5年以下) 39.63% ・所得税:30%
※特別復興税を加算して30%×102.1=30.63%
・住民税:9%
長期譲渡所得(5年超) 20.315% ・所得税:15%
※特別復興税を加算して15%×102.1=15.315%
・住民税:5%

不動産の所有期間は、売却した年の1月1日時点で判断されます

例えば、2023年2月1日に購入した不動産を2028年3月1日に譲渡した場合、その年の1月1日時点では所有期間が4年11ヶ月となるため、短期譲渡所得の税率が適用されます。長期譲渡所得となるのは、2029年の1月1日以降です。

よって、実際の所有期間と税額計算上の所有期間が異なることに注意しましょう。

課税譲渡所得の計算方法

譲渡所得税を算出するためには、基準となる課税譲渡所得を計算する必要があります。

まず、下記の計算式で譲渡所得(売却益)を計算します。

譲渡所得=譲渡収入金額‐(取得費+譲渡費用)

譲渡収入金額とは、不動産の譲渡価格(売却代金の価格)に、固定資産税と都市計画税の精算金を加えたものです。

MEMO
固定資産税と都市計画税は、不動産引き渡しの前日までを売主、引き渡し日以降その年の12月31日までを買主の支払いとするのが慣例になっています。しかし、売却年の納税義務自体は売主にあるため、買主の負担分を「精算金」として売主へ支払います。

譲渡所得がそのまま税額研計算に使われるのではなく、下記の計算で課税譲渡所得を算出します。

課税譲渡所得=課税所得‐特別控除

特別控除については後述するので、次項からは取得費と譲渡費用について詳しく解説します。

取得費には概算法と実額法がある

取得費とは、不動産を購入したときの金額です。土地だけの不動産であれば、購入代金と手数料が取得費となります。

一方、マンションや一戸建てなど建物については、建物分の価値が築年経過ごとに減少するため、購入金額をそのまま取得費とすることはできません。。下記2通りの方法で、価値の減少を計算する必要があります。

  • A.実額法
  • B.概算法
A.実額法

実額法とは、建物取得費から減価償却費用を差し引くことで算出する方法です。建物取得費には、購入・建築代金のほか、建物に対する仲介手数料・不動産取得税・売買契約書の印紙代などが含まれます。

具体的な計算式は以下の通りです。

建物取得費‐(建物取得費×0.9※1×償却率※2×経過年数※3)
※1「0.9」は非事業用資産の減価償却計算のときのみ乗じる
※2住宅の償却率は、木造で「0.034」、鉄筋コンクリート造りで「0.015」
※3経過年数の計算方法は、6か月以上は繰り上げ(=1年6か月であれば2年)、6か月未満は切り捨て
B.概算法

概算法とは、購入当時の価格が分かる資料(売買契約書など)がなく、購入金額がわからないときに用いる方法です。

具体的には、譲渡収入金額の5%が取得費として算出されます。

譲渡収入金額×5%

また、実額法で計算した取得費が5%未満の場合、概算法を適用することができます。つまり、どれほど安く購入した不動産でも、最低5%は取得費として計上できるということです。

参照:国税庁「建物の取得費の計算」

参照:国税庁「取得費が分からないとき」

譲渡費用とは売却で直接掛かった経費

譲渡費用とは、不動産売却で直接掛かった経費です。経費には、下記のものが該当します。

  • 不動産会社に支払った仲介手数料
  • 所有権移転登記もしくは登録に要した費用
  • 印紙税で売主が負担したもの
  • 一戸建て売却時の建物解体費
  • 測量に要した費用

「売却に必要だった費用」が対象なので、維持・管理に必要だった管理費や修繕費、固定資産税などは譲渡費用になりません。

参照:国税庁「譲渡費用となるもの」

譲渡所得の特例4つ

譲渡所得があるときに少しでも所得税等を節税するには、特別控除や特例を利用する方法があります。

  • ①10年超所有軽減税率の特例
  • ②居住用の3000万円特別控除
  • ③空き家の3000万円特別控除
  • ④居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰り越し控除

課税譲渡所得の項目で触れた特別控除も、特例によるものです。それぞれ詳しく解説していきます。

①10年超所有軽減税率の特例

10年超所有軽減税率の特例とは、所有期間が10年超の場合、課税譲渡所得の6,000万円までが税率14.21%に軽減される特例です。

10年超所有軽減税率の内訳
  • 所得税:10%(特別復興税を加算して10%×102.1=10.21%)
  • 住民税:4%

6,000万円超の部分は、従来通りの税率が適用とされます。例えば、譲渡所得が1億円であれば、「6,000万円×14.21%」と「4,000万円×20.315%」の合算が課税額になるということです。

なお、この特例を利用するには、下記の要件を満たしている必要があります。

  • マイホームであること(引っ越す場合は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること)
  • 売却年の1月1日時点で所有期間が10年を超えていること
  • 売却年の前年および前々年に同じ特例を利用していないこと
  • 売却した不動産に関して、他の特例の適用を受けていないこと(居住用の3000万円特別控除は除く)
  • 親子・夫婦など「特別の関係がある人」に売ったものではないこと

参照:国税庁「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」

②居住用の3000万円特別控除

居住用の3,000万円特別控除とは、いわゆるマイホームの売却で譲渡所得が生じた場合、最大3,000万円まで譲渡所得から控除できる制度です。10年超所有軽減税率の特例と併用もできます。

所有期間や居住期間は問われませんが、3年に一度しか適用ができない点には注意しましょう。

以下に、適用条件を挙げています。

  • 現在主として居住する自宅を売却したとき
  • 居住の用に供さなくなった日から3年を経過する日の属する年末までに売却したとき
  • 家屋を取り壊した場合は、上記期限の範囲で家屋を取り壊した日から1年以内にその敷地の売却に関する契約が締結されているとき(建物取り壊し後、敷地を賃貸やその他の用に供した場合には適用不可)
  • 転勤等で単身赴任の場合、配偶者が居住している家屋を売却したとき

参照:国税庁「マイホームを売ったときの特例」

③空き家の3000万円特別控除

空き家の3,000万円特別控除とは、空き家を相続により取得した場合、相続開始から3年を経過する年末までに一定の条件のもと売却したときに適用されます。譲渡所得から最大3,000万円の控除です。

なお、譲渡資産の価額の制限は1億円以下となります。また、特例適用の条件となる空き家の定義は下記のとおりです。

  • 相続開始の直前において被相続人が一人で居住していたもの
  • 昭和56年5月31日以前に建築された区分建築物(マンション等)以外の建物
  • 相続時から売却時まで、事業や貸付、居住の用に供されていないこと
  • 相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡した建物
  • 引き渡しの日までに耐震リフォーム若しくは家屋を取り壊す(更地で引き渡す)こと

参照:国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」

④居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰り越し控除

譲渡収入金額から取得費や譲渡費用を差し引いた金額がマイナスとなった場合には税金はかかりません。また、マイホームの買い替えでマイナスが出た場合には、その損失を他の所得(給与所得など)と通算できる特例があります。

本来、不動産売却による譲渡所得は、他の所得とは分けて計算する「分離課税方式」が取られています。しかし、マイホームの買い替えに伴う損失に限り、その年の所得額を上限に控除できるのです。

また、通算しても損失を控除しきれない場合は、翌年以降最大3年まで繰り越して控除できます。

例えば、給与などの年間所得が600万円、マイホーム買い替えに伴う譲渡損失が1500万円だったとします。
この場合、売却年および翌年は年間所得を全額控除できます。翌々年は、繰り越し分の損失残額が「1,500万円-600万円-600万円=300万円」なので、年間所得から300万円を控除します。

なお、損益通算及び繰り越し控除の特例を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • マイホームであること(引っ越す場合は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること)
  • 所有期間が5年を超えていること
  • 災害によって家屋が滅失した敷地を売る場合、災害があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 譲渡した土地の前年1月1日~翌年12月31日までに、日本国内で床面積が50㎡以上の新居を購入すること
  • 新居への入居は購入年の翌年12月31日までに行うこと
  • 新居購入に住宅ローンを組み、購入年の12月31日時点で10年以上の返済期間があること

参照:国税庁「マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)」

譲渡所得税以外に不動産売却でかかる税金

不動産売却時には、譲渡所得税以外に3つの税金がかかります。

  • ①登録免許税
  • ②印紙税
  • ③消費税

それぞれどのような税金なのか解説していきます。

①登録免許税

登録免許税は、所有権移転登記※や抵当権抹消登記など、登記申請を行うときにかかる手数料です

※所有権移転登記の登録免許税は買主負担になるのが一般的ですが、法的なルールがないため、売主が負担する場合もあります。

登録免許税は、固定資産税評価額が課税標準となり、税率を掛けることで算出されます。以下は、所有権移転登記の税率です。

所有権移転登記の登録免許税率
登記事由 標準税率 マイホーム等の軽減税率適用の場合
土地売買による所有権移転登記 20/1000 15/1000(令和8年3月31日まで)
建物売買による所有権移転登記 20/1000 3/1000(令和6年3月31日まで)

上記の通り、マイホームの売買では軽減税率がありますが、適用するには下記の要件を満たす必要があります。

  • 自己の居住用住宅であること
  • 取得後1年以内に登記されたもの
  • 登記簿面積で50㎡以上
  • マンション等耐火建築物は築25年以内、木造等耐火建築物は築20年以内※

※各年数を超えている場合は、耐震基準適合証明書または住宅性能評価書(耐震等級1~3であるものに限る)が取れたもの、既存住宅瑕疵保険に加入しているものであれば適用可能。

抵当権抹消登記については、不動産1個につき1,000円の登録免許税がかかります。土地・建物それぞれに課されるため、家屋と敷地両方に抵当権がある場合は2,000円必要となります。

②印紙税

印紙税とは、一定の文書に対して課せられる税金です。不動産売却では、売買契約書に対して課税されます。

税額は記載された金額(売買価格)によって決まり、不動産売買の場合は2024年3月末まで軽減措置が適用されます。

印紙税額
記載金額 本則税率 不動産売買契約書の軽減税率
1万円未満 非課税 非課税
1万円~10万円以下 200円 200円
~50万円以下 400円 200円
~100万円以下 1,000円 500円
~500万円以下 2,000円 1,000円
~1,000万円以下 1万円 5,000円
~5,000万円以下 2万円 1万円
~1億円以下 6万円 3万円
~5億円以下 10万円 6万円
~10億円以下 20万円 16万円
~50億円以下 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円
金額の記載のないもの 200円 200円

③消費税

不動産売却が個人間売買の場合、売買取引自体は非課税で行われます。

ただし、不動産会社に仲介を依頼した場合、仲介手数料に対する消費税の負担があります

仲介手数料とは不動産会社に支払う成功報酬

仲介手数料とは、取引成立時に不動産会社に支払う成功報酬です。仲介手数料は宅建業法によって上限が定められており、売却価格が400万円超のときは以下の速算式で算出できます。

【成約価格400万円超の場合の即算式※消費税は10%の場合】
仲介手数料=(成約価格×3%+6万円)×1.1(消費税)

仲介手数料は成功報酬であるため、売却に失敗した場合には売主が支払うことはありません。また、売却活動時に掛かった広告費などの経費を請求されることもありません(売主が特別に追加広告等を希望した場合は除く)。

不動産売却にかかる税金のシミュレーション

ここからは、具体例を挙げて不動産売却にかかる税金をシミュレーションしてみます。

ただし、紹介するのはあくまで概算になるので、正確な税金計算は税理士などに相談するようにしましょう。

シミュレーション①新築で購入したマンションを売却した例

「10年前に4,000万円で購入したマイホームの新築マンション(RC造り)を、4,500万円で売却した」というケースです。なお、売却時に抵当権抹消登記を行うとします。

印紙税

印紙税は、売買金額が1,000万円超5,000万円以下になるので1万円となります。

登録免許税

登録免許税は、抵当権抹消登記の登録免許税で1,000円になります(マンションなので建物分のみ)。

※なお、所有権移転登記も売主負担とする場合、税額は軽減税率適用で「4,500万円×0.3%=13万5,000円」です。

消費税

仲介手数料は次のように計算します。

(4,500万円×3%+6万円)×1.1=155万1,000円(税込)

消費税だけ抜き出すと、税額は14万1,000円となります。

譲渡所得税

譲渡所得税を計算するにあたって、細かい条件を整理します。

  • 譲渡収入金額は、売却代金が4,500万円、固定資産税と都市計画税の精算金が10万円
  • 取得費は、購入時の価格がわかっているので実額法で計算
  • 譲渡費用は、仲介手数料155万1,000円、印紙代1万円
  • 居住用の3000万円特別控除を適用

まずは減価償却を行い、取得費を算出します。

4,000万円-(4,000万円×0.9×0.015※×経過年数10年)=3,460万円
※RC造りの償却率

次に、課税譲渡所得を計算します

・譲渡所得=(4,500万円+10万円)-(3,460万円+155万1,000円+1万円)=893万9,000円
・課税譲渡所得=893万9,000円-3,000万円=0円

課税譲渡所得は0円のため、所得税と住民税の負担はありません。

なお、仮に居住用の3000万円特別控除を適用しない場合、以下のような計算になります。

893万9,000円×20.315%※=181万5,957円
※税率は長期譲渡所得(所有期間5年超)を適用

買換えで住宅ローン控除を利用する場合、3000万円特別控除との併用は不可です。よって、上記算出税額とローン控除で受けられる金額を比較し、どちらがトクであるのかを判断します。

シミュレーション②新築の木造一戸建てを売却した例

「3年前に6,000万円で購入した新築木造一戸建てを6,000万円で売却した」というケースです。なお、価格の内訳は「土地2,000万円、建物4,000万円」とし、売却時に抵当権抹消登記を行うとします。

印紙税

印紙税は、売買金額が5,000万円超1億円以下になるので3万円となります。

登録免許税

登録免許税は、抵当権抹消登記の登録免許税で2,000円になります(土地+建物の2件分)。

※なお、所有権移転登記も売主負担とする場合、税額は軽減税率を適用して次のように計算します。

  • 土地:2,000万円×1.5%=30万円
  • 建物:4,000万円×0.3%=12万円
  • 合計:42万円

消費税

仲介手数料は次のように計算します。

(6,000万円×3%+6万円)×1.1=204万6,000円(税込)

消費税だけ抜き出すと、税額は18万6,000円となります。

譲渡所得税

譲渡所得税を計算するにあたって、細かい条件を整理します。

  • 譲渡収入金額は、売却代金が6,000万円(土地2,000万円、建物4,000万円)、固定資産税と都市計画税の精算金が20万円
  • 取得費は、購入時の価格がわかっているので実額法で計算
  • 譲渡費用は、仲介手数料204万6,000円、印紙代3万円
  • 居住用の3000万円特別控除を適用

まずは建物部分の減価償却を行い、取得費を算出します。

・4,000万円-(4,000万円×0.9×0.031※×経過年数3年)=3,665万2,000円
※木造の償却率
・取得費=2,000万円+3,665万2,000円=5,665万2,000円

次に、課税譲渡所得を計算します

・譲渡所得=(6,000万円+20万円)-(5,665万2,000円+204万6,000円+3万円)=147万2,000円
・課税譲渡所得=147万2,000円-3,000万円=0円

課税譲渡所得は0円のため、所得税と住民税の負担はありません。

なお、仮に居住用の3000万円特別控除を適用しない場合、以下のような計算になります。

147万2,000円×39.63%※=58万3,353円
※税率は短期譲渡所得(所有期間5年未満)を適用

「購入時と同額で売ったなら売却益はないのでは?」と思うかもしれませんが、築年数が3年経過しており、建物の価値は落ちているため、その分の売却益が生じていると考えましょう。

まとめ

不動産を売却すると一定の税額負担があります。特に、売却益が出る場合には所有期間により税負担が多くなるので要注意です。

また、特別控除や特例の利用で節税もできます。不動産売却に関する税金は、税理士などの専門家にも相談してみましょう。

「不動産 売却 税率」に関してよくある質問

  • 不動産売却で税率が変わるものとは何か?

    不動産売却で税率が変わるのは、譲渡所得税です。譲渡所得税は所有期間により税率が変わります。
    その税率は、所有期間5年以下で39.63%、所有期間5年超で20.315%です。
    なお、所有期間が10年超となると譲渡所得6,000万円までの部分に限り14.21%の軽減税率が適用されます。

  • 譲渡所得の計算方法は?

    譲渡所得は、下記計算式にて算出します。
    ○譲渡所得=譲渡収入金額‐(取得費+譲渡費用)
    譲渡収入金額とは、土地や建物など不動産の譲渡代金、固定資産税と都市計画税の精算金です。
    取得費とは、不動産購入時の金額となりますが、建物分は減価償却します。よって、一戸建てやマンションなどの場合、購入当時の金額ではありません。
    譲渡費用とは、売却時に掛かった経費です。仲介手数料や契約書に添付した印紙代などが該当します。

  • 譲渡所得税を節税するための特例とは何か?

    譲渡所得税を節税する特例は、以下3つです。
    ・居住用の3000万円特別控除
    ・10年超所有軽減税率の特例
    ・空き家の3000万円特別控除
    詳細は、本編にて解説しています。

  • 売却損の場合、譲渡所得税の負担はあるのか?

    譲渡収入金額から取得費や譲渡費用を差し引いた金額が、マイナスとなった場合には税金は掛かりません。なお、不動産の買い替えで売却損の場合には、「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰り越し控除」が利用できるケースがあります。

  • 不動産売却時に譲渡所得税(所得税と住民税)以外に掛かる税金とは何か?

    不動産売却時に譲渡所得税以外に掛かる税金は、以下のとおりです。
    ・登録免許税(住宅ローンの抹消登記で掛かる。所有権移転登記費用は買主負担がほとんど)
    ・印紙税(売買契約書に添付する)
    ・消費税(仲介手数料で負担する)