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土地の共有持分は分筆で単独名義にできる!分筆の流れや注意点を解説します

共有持分 分筆

土地の共有持分をもっていても、土地全体の管理や処分には共有者との話し合いが必要です。土地を自由に使えないので、共有名義を解消したいと考えている人も多いでしょう。

共有名義を解消する方法として、土地を共有持分に沿って切り分ける「分筆」という方法があります。

分筆で土地を切り分け、それぞれを単独名義にすれば、土地を自由に使えます。建物があっても分筆は可能です。

土地の分筆にかかる費用は30万~60万円程度、期間は3ヶ月程度です。ただし、個々の条件で費用が増えたり、そもそも分筆ができない場合もあるので注意しましょう。

「分筆の費用が出せない」「すぐに土地を処分したい」という場合は、分筆だけでなく共有持分の売却もおすすめの方法です。状況にあわせて、適切な共有名義の解消をおこないましょう。

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この記事のポイント!
  • 分筆とは1つの土地を別々の土地に分けること。
  • 共有持分の分筆は「土地家屋調査士」と「司法書士」の2つの専門家に依頼する。
  • 分筆できない・共有者に反対される場合は共有持分を売却しよう。

目次

分筆とは1つの土地を別々の土地に分けること

分筆(ぶんぴつ)とは、1つの土地を切り分ける手続きのことです。「筆」は、土地を数える単位を指します。

法務局で分筆登記をおこなうと、切り分けられた土地はそれぞれ独立して管理や処分ができるようになります。

分筆登記とは?
法務局に土地の分筆を申請する手続き。分筆登記をおこなうことで、分筆後の土地がそれぞれ別の名義であると証明できる。

土地を分筆すれば共有名義から単独名義にすることができるので、完全に自分の土地として利用・売却できるようになります。

分筆_pc

共有持分に沿って分筆すれば共有名義を解消できる

共有名義の土地を分筆するときは、原則として共有持分に応じて分筆します。

共有持分とは?
共有名義の不動産において、各共有者がもつ所有権の割合。「持分割合1/2」などのように数字で表す。

分筆後の土地と、もともとの持分割合に差がある場合、差額分が贈与とみなされる恐れがあります。

例えば、3,000万円の土地を共有者A・Bで共有しており、持分割合がそれぞれ1/2ずつだとします。この場合、土地を分筆して共有名義を解消するときは、分筆後の土地の価値が「3,000万円×1/2=1,500万円」になるよう分筆するのが原則です。

しかし、仮にAの土地が2,000万円、Bの土地が1,000万円になってしまうと、BからAへ500万円の贈与があったとみなされ、Aに対して贈与税が課されてしまいます。

分筆と持分割合1_PC

贈与税を課されないためには、土地の切り分け方を元の持分割合と差が出ないよう注意するか、差額の500万円を現金で清算する必要があります。

分筆と持分割合2_PC

どんなときに共有持分を分筆すべき?

共有名義の土地は、各共有者が単独でおこなえる行為に制限があり、土地全体の管理・処分には他共有者との話し合いが必要です。

「土地全体を自由に売却できない」「誰が住むのか決めるのにも共有者の話し合いが必要」など、単独名義と比べて不自由なことが多くあります。

共有名義不動産における行為の制限については、下記の関連記事で詳しく解説しています。

共有持分 できること 不動産が共有状態だと制限されることってなに?一人でもできることや全員の賛同が必要なことを解説

共有名義にしてからしばらくは問題がなくても、時間が経つと各共有者の意見が合わなくなり、裁判にまで発展するケースもあります。

そのため、共有名義はなるべく早めに解消し、トラブルを回避したほうがよいでしょう。

土地の共有持分を分筆すべき具体的な状況としては、次の例があげられます。

  • 例1.兄弟・姉妹など複数人で土地を相続したとき
  • 例2.共有者と土地の使用方法で揉めたとき
  • 例3.共有名義の土地を処分したいとき

例1.兄弟・姉妹など複数人で土地を相続したとき

相続で、1筆の土地を兄弟・姉妹で分割をしなければならないケースは多いでしょう。

土地を複数人で相続する場合、相続方法としては次の4つがあります。


現物分割 分筆によって土地のまま分割(現状のまま分割)する方法。
換価分割 土地を売却し、売却益(現金)を分割する方法。
代償分割 1人が土地をすべて相続する代わりに、他の相続人へ代償金を支払う方法。
共有分割 土地を複数の相続人で共有名義にする方法。

上記の相続方法は、関連記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

相続 土地 意見分かれた 【土地の相続】相続人同士で意見が分かれたらどうする?スムーズに解決する4つの方法

現物分割(土地を分筆して相続)は、相続人全員が土地を欲しい場合や、土地が欲しい人と現金が欲しい人で分かれているとき、公平に分割できる点がメリットです。

分筆は相続登記の前に済ませたほうがよい

相続にあたって土地を分筆する場合、相続登記の前に分筆をおこなうとスムーズに手続きを進められます。

相続登記とは?
遺産の名義を被相続人(死亡した人)から相続人に変更する手続き。

遺産分割協議で「土地を分筆して相続する」と取り決め、土地を分筆してから相続登記をおこなうという流れになります。

一時的に共有名義で相続してから分筆することも可能ですが、余分な登記手続きや費用が発生してしまいます。

例えば、相続登記の前に分筆をおこなうと次のような流れになります。

  1. 被相続人の名義のまま土地を分筆登記
  2. 分筆した土地を相続登記

一方、共有名義で相続してから分筆すると、次のように手順が増えてしまいます。

  1. 共有名義で相続登記
  2. 共有名義の土地を分筆登記
  3. 分筆した土地の持分移転登記※

※持分移転登記・・・共有持分の名義を変更する手続き。詳しくは後ほど解説します。

上記のように、相続登記の前に分筆をおこなったほうが手順が1つ省けるので、手続きが楽になります。

分筆と相続登記_pc

例2.共有者と土地の使用方法で揉めたとき

共有名義の土地をどのように使用するかは、共有者と話し合って決める必要があります。

例えば、下記の行為は「管理行為」と呼ばれ、持分割合の過半数※が同意している必要があります。

  • 共有者のうち誰が実際に居住(占有)するかを決める
  • 土地を貸し出す(5年未満の賃貸借契約)
  • 賃貸借契約を解除する
  • 賃借人に賃料の増額を請求する

※1人で過半数の持分割合をもっていれば、単独でおこなうことが可能。

また、次の行為は「変更・処分行為」といわれ、共有者全員の合意が必要です。

  • 土地に建物を建てる
  • 土地を貸し出す(5年以上の賃貸借契約)
  • 土地に抵当権を設定する
  • 土地の地目を変更する(農地を宅地にするなど)

「土地を貸し出して賃料収入を得たい」「自分の家を建てて住みたい」というように共有者の間で意見が分かれると、お互いが納得できるまで話し合いが必要です。

話し合いで解決できない場合は、調停や訴訟に発展する恐れもあります。

そこで土地を分筆すれば、各自が自由に土地を使えるようになるので、使用方法で揉めることを回避できます。

例3.共有名義の土地を処分したいとき

共有名義の土地全体を売却することも変更・処分行為にあたり、共有者全員の合意が必要となります。自分が土地を売却したくても、他共有者が反対していると売却できません。

そこで、土地を分筆して共有名義を解消し、単独名義になった自分の土地だけ売却するという方法があります。

分筆することで「土地を処分したい人」と「土地の保有を続けたい人」双方の意思を尊重することが可能です。

土地に建物があっても分筆できる

建物がある土地の場合、基本的には「建物のある土地」と「建物のない土地」に分かれるよう分筆します。

しかし、建物を基準に分筆しようとすると、分筆後の土地がいびつな形状になったり、片方の土地が小さくなったりするケースがあります。

そのような場合、建物が複数の土地にまたがるよう分筆することも可能です。

複数の土地に建物がまたがる場合、どちらか片方の土地を所在地として法務局に届け出ます。

「どちらの土地を所在地にするか」は自治体との相談にもよりますが、建物面積の広いほうか、建物の玄関(出入り口)があるほうを所在地とするのが基本です。

土地をまたぐ建物_pc

参照:吉川市「2筆以上の土地建物の住所について」

分筆の費用は30万~60万円程度が目安

共有持分を分筆する手順は、大きく「土地分筆登記」と「持分移転登記」の2つに分けられます。土地分筆登記は土地家屋調査士に、持分移転登記は司法書士に依頼します。

土地家屋調査士に土地分筆登記を依頼した場合の平均報酬額
  • 提出済み地積測量図※がある場合・・・24万232円
  • 提出済み地積測量図がない場合・・・48万988円

※地積測量図・・・法務局に提出する、土地の境界を表した図面。最後に測量した年代が古い土地だと、地積測量図がないケースもある。

出典:日本土地家屋調査士会連合会「土地家屋調査士報酬ガイド」

司法書士に持分移転登記を依頼した場合の報酬額目安
2万~6万円

出典:マイホーム登記情報館「持分移転登記とは?所有権移転登記との違いや費用について徹底解説」

上記の報酬額に、交通費や登録免許税(登記手続きに課される税金)などの実費が加わります。合計で30万~60万円程度が費用の目安といえるでしょう。

ただし、これらの金額は地域や面積、依頼する専門家の料金体系などで大きく変わります。費用を抑えるためには、複数の専門家に見積もりを依頼して比較することが大切です。

依頼する順番は、

  1. 土地家屋調査士に土地分筆登記を依頼する
  2. 土地分筆登記の終了後、司法書士に持分移転登記を依頼する

となりますが、司法書士事務所で土地家屋調査士と連携しており、まとめて依頼できる場合もあります。

まずは司法書士事務所に「土地家屋調査士と連携しているか」「まとめて依頼した場合の費用はいくらになるか」を聞いてみるのもよいでしょう。

分筆にかかる期間は10日から3ヶ月程度が目安

分筆にかかる期間は、隣接地との境界が明確になっているかどうかで変わり、境界がはっきりしていれば10日程度で終わるケースもあります。

一方、境界が不明瞭な場合は、隣接地の所有者に立ち会ってもらい、境界を確定する必要があります。関係者の予定を合わせるために、期間は3ヶ月程度まで伸びるのが一般的です。

また、隣接地の所有者と「どこが境界なのか」で揉めている場合、期間はさらに伸びてしまいます。

共有持分の分筆は2つの専門家に依頼する必要がある

先述のとおり、分筆の手続きは土地家屋調査士に土地分筆登記を、司法書士に持分移転登記を依頼します。

なぜ2つの専門家が必要なのかというと、土地を切り分ける行為と名義を変更する行為は別の手続きである点がポイントになります。

じつは、土地分筆登記だけでは分筆後の土地も共有名義のままであり、共有名義は解消されません。

持分割合が1/2ずつの土地を半分に分筆しても、持分割合1/2の土地が2つできるだけなのです。

土地分筆登記の後に、持分移転登記によって分筆後の土地持分を入れ替えることで、それぞれの土地が単独名義になります。

このように、共有持分の分筆は2段階に分かれているため、それぞれの専門家に依頼する必要があるのです。

「土地家屋調査士」に土地分筆登記をする

土地家屋調査士は、不動産の物理的な情報の登記と、登記に伴う不動産の調査・測量をおこなう専門家です。

土地分筆登記のほか、建物を新築したときの建物表題登記もおこないます。

土地分筆登記は土地家屋調査士の独占業務であり、資格のない人が業務としておこなうことはできません。

「司法書士」に持分移転登記をする

司法書士は、不動産の権利に関する登記と、法律関係の書類を作成する専門家です。「所有権が誰にあるか」「抵当権や借地権の設定」などの登記は、司法書士の独占業務です。

持分移転登記は「共有持分の名義変更をおこなう手続き」であるため、司法書士に依頼する必要があります。

不動産の登記以外には、相続や商業・法人の登記手続き、成年後見事務なども司法書士の業務に含まれます。

専門家に依頼せず自分で手続きすることはできる?

法律の観点からいえば、土地の名義人本人が分筆の手続きをおこなうことは可能です。

分筆費用の大部分は専門家への報酬なので、自分で手続きをすれば出費は大幅に節約できます。

しかし、土地の測量や図面の作成、法務局や隣接地所有者とのやり取りなど、分筆には多くの時間と手間、そして専門知識が必要です。

もともと不動産関係の仕事で知識がある人以外は、専門家に依頼してスムーズな分筆をおこなったほうがよいでしょう。

共有持分を分筆する流れ

共有持分の分筆手続きは、基本的に次のように進めます。

  1. 法務局や役所で土地の状態を調査する
  2. 土地の現況を実地調査で確認する
  3. 隣接地との境界を確定する
  4. 分筆案を作成する
  5. 土地に境界標を埋設する
  6. 土地分筆登記を申請する
  7. 持分移転登記を申請する
分筆の流れ_pc

「1.法務局や役所で土地の状態を調査する」~「6.土地分筆登記を申請する」までは土地家屋調査士に、最後の「7.持分移転登記を申請する」は司法書士に依頼します。

次の項目から、各手続きの詳しい内容を見ていきましょう。

1.法務局や役所で土地の状態を調査する

まずは法務局や役所で、土地の状態が公的にどうなっているかを確認します。

具体的には、土地に関する書類として地積測量図や公図、登記事項証明書を取得します。

公図とは?
土地の区画や地番(土地ごとにつけられる番号)を記載した図面。
登記事項証明書とは?
土地の登記記録を記した書面。登記簿謄本と同じ。

また、自治体の都市計画やその他条例で、土地分筆に関する規制の有無についても確認します。

2.土地の現況を実地調査で確認する

書類上の調査だけでなく、実際に現地に行って状態を確認する必要もあります。

境界標が図面の位置よりずれていないかや、隣接地との間に越境トラブル(建物がはみ出しているなど)がないかを調査します。

境界標とは?
境界の目印として土地に打ち込む標識。形状はプレートや釘・杭、材質はコンクリートや石・金属など、さまざまな種類がある。

隣接地の所有者にも聞き取りをおこない、所有者同士の認識が異なっていないかや、なんらかの権利トラブルを抱えていないかを調査します。

3.隣接地との境界を確定する

隣接地との境界があいまいな場合は、境界確定測量をおこないます。隣接地の所有者に立ち会ってもらい、土地家屋調査士が現地を測量して境界標を埋設します。

境界確定測量の後、土地家屋調査士が作成する筆界確認書に署名・押印すれば、境界の確定は完了です。

ちなみに、隣接地との境界確定は土地の売買や相続にあたっておこなう場合もあるため、数年前に境界確定測量を済ませたばかりというケースもあります。

上記のように前回の境界確定測量から時間が経っていない場合は、分筆時の境界確定測量を省略する場合もあります。

4.分筆案を作成する

隣接地との境界が確定すれば、土地をどのように切り分けるか分割案を作成し、図面に起こします。

分割案を作成するときは、面積だけでなく形状や道路との接続、日当たりなども考慮し、持分割合と分筆後の土地の資産価値が一致するよう注意が必要です。

完成した分筆案をもとに、隣接地所有者や役所へ説明をおこない、境界や自治体の条例に差し支えがないか確認してもらいます。

5.土地に境界標を埋設する

分割案をもとに、現地に境界標を埋設します。

境界標の購入は、土地所有者が負担します。1本数百~数千円程度で、必要な本数は土地の形状や、分筆後の土地の数次第です。

建物などの影響で境界標を埋設できない場合、地積測量図に引照点を設定します。

引照点とは、自治体の杭や橋など外部の目印を基準とし、本来の境界標の位置を特定するため方法です。

引照点
出典:大阪土地家屋調査士会三島支部「土地調査士業務内容」

6.土地分筆登記を申請する

現地に境界標を埋設したら、法務局で土地分筆登記を申請します。

土地分筆登記では、次の書類が必要です。

  • 登記申請書
  • 筆界確認書
  • 地積測量図
  • 現地案内図

土地家屋調査士に依頼していれば、これらの書類もすべて準備してもらえます。

7.持分移転登記を申請する

土地分筆登記が完了した後、持分移転登記によって共有持分を交換し、単独名義にします。

持分移転登記に必要な書類は、次のとおりです。

  • 登記申請書
  • 登記原因証明情報
  • 登記識別情報(登記済証)
  • 固定資産税評価証明書
  • 義務者の印鑑証明書(発行から3カ月以内のもの)
  • 権利者の住民票(発行から3カ月以内のもの)

持分移転登記の申請が受理されると土地の共有名義が解消され、各自が自由に管理・処分できるようになります。

共有持分 譲渡 売却 共有持分の譲渡方法と税金を解説!譲渡以外に共有名義を解消する方法も紹介します

共有持分を分筆するときの注意点

土地の分筆をおこなえば、公平に共有名義を解消できます。

しかし、土地の分筆にもいくつか注意点があり、無条件でおすすめできる方法ではありません。

土地の分筆における主な注意点は、次のとおりです。

  • 1.分筆には他共有者の同意と協力が必要
  • 2.分筆できない土地もある
  • 3.分筆で更地ができると固定資産税が高くなる
  • 4.いびつな形状で分筆すると土地の価値が下がる

それぞれの注意点を詳しく解説していくので、分筆をおこなうときは慎重に検討しましょう。

1.分筆には他共有者の同意と協力が必要

土地の分筆は、共有持分における変更・処分行為にあたるため、売却と同じく共有者全員の合意が必要です。

仮に土地の分筆で合意が取れても、境界の確定には共有者全員の立ち会いが必要になるので注意が必要です。

共有者が遠方に住んでいる場合や、高齢や病気で現地に行くのが難しい場合、委任状を作成して代理人を立てる必要があります。

代理人は共有者の誰かや家族・親類、もしくは弁護士や司法書士などの法律家に依頼するのが一般的です。

委任状の作成方法は、下記の関連記事も参考にしましょう。

共有持分 売却 必要書類 共有持分の売却に必要な書類を解説!委任状の書き方や代理人の選び方も解説します

また、他共有者に対して共有物を求める方法として「共有物分割請求」があります。

協議や調停・訴訟で共有物の分割方法を決める手続きで、他共有者はこの請求を拒否できません。

共有物分割請求については、下記の関連記事を参考にしてください。

共有物分割請求 拒否 共有物分割請求は拒否できない!請求「する側」と「される側」の対処法を解説

2.分筆できない土地もある

土地によっては、分筆自体ができないケースもあります。

具体的には、下記の要件にあてはまると土地の分筆ができません。共有持分の売却など、別の方法で共有状態を解消することを検討しましょう。

  • 例1.土地面積が0.01㎡未満になるケース
  • 例2.市街化調整区域など土地面積が規制されているケース
  • 例3.接道義務に違反してしまうケース

例1.土地面積が0.01㎡未満になるケース

登記の実務上、土地面積が0.01㎡未満の土地は分筆登記が原則できません。

理由としては、登記の表記ルールでは0.01㎡未満を切り捨てるため、登記簿に記載できないからといわれています。

また、0.01㎡未満ほど極端なケースではなくても、分筆後の土地が狭いと市場価格は下がりやすくなります。

分筆後の市場価格が気になる場合は、事前に不動産会社の査定を受けてみて、分筆した場合の売却価格を調べてもらうとよいでしょう。

例2.市街化調整区域など土地面積が規制されているケース

市街化調整区域など、土地の所在地によっては最低面積が設定されている場合があります。

市街化調整区域とは?
都市計画法にもとづき、土地の開発や建築に制限が設けられた区域。

分筆後の土地が最低面積を下回ることはできないため、もともとの土地が狭いと事実上分筆ができません。

自治体によって規制内容や最低面積は違うため、詳しくは土地所在地の役所に問い合わせてみましょう。

市街調整区域 不動産 売却 市街化調整区域の不動産でも売却できる!高く・早く売る方法を解説

例3.接道義務に違反してしまうケース

接道義務とは、建物の敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上接していなければならないとする義務のことです。

接道義務_pc

接道義務を満たしていない土地は、建築・建て替えができません。既存の建物がある場合は、分筆することで接道義務を満たさなくなる可能性を考慮する必要があります。

また、分筆する土地が更地であっても、接道義務を満たさない形状で分筆してしまうと資産価値は大きく下落します。

その他、接道義務の詳しい要件やリスクは、下記の関連記事で詳しく解説しています。

道路に面していない土地 売却 道路に面していない土地の売却は困難?|高値で売却するポイントを解説します

参照:e-Govポータル「建築基準法42条、第43条」

3.分筆で更地ができると固定資産税が高くなる

住宅用地は、建物があると固定資産税が最大1/6まで軽減される特例があります。

この特例は建物がなくなると適用されなくなるので、分筆で建物のない土地ができると、その土地の固定資産税が大幅に上がってしまうのです。

固定資産税は毎年1月1日時点の土地状況で課税されるため、高額な固定資産税を避けたい場合は、分筆した年内に土地を売却するか、建物を建てるとよいでしょう。

参照:東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)【土地】2 住宅用地及びその特例措置について」

住んでいない家 固定資産税 住んでいない家の固定資産税は6倍も高い!計算・節税方法を解説

4.いびつな形状で分筆すると土地の価値が下がる

土地の形状が悪いと、使い勝手が悪くなり、資産価値も大きく下がります。

いびつな形状として多いのは、次のような土地です。

  • 三角形の土地
  • 旗竿地(旗のような形状の土地)
  • 袋地(道路との接続がない土地)
いびつな土地_pc

これらの土地は、建物を建てるときに制限があったり、接道義務を満たせず建築自体ができないといった欠陥をもつため、売却しようと思っても買主がつきにくくなります。

いびつな形状でしか分筆できないようであれば、分筆そのものを取りやめたほうがよいでしょう。

「分筆できない」「費用や手間をかけたくない」場合は共有持分を売却しよう

ここまで解説したとおり、分筆には費用や手間がかかる上に、そもそも分筆ができないというケースもあります。

共有者と意見が対立していたり、分筆資金の準備が難しい人も多いでしょう。

分筆の目的が土地の処分である場合、代わりの方法として「共有持分の売却」をおすすめします。

自分の共有持分だけ売却するのであれば、他共有者に同意を取る必要がなく、自分の好きなタイミングで売却できます。

「手持ちの資金がない」「とにかく早く土地を処分したい」とという人にとって、共有持分の売却は最適な手段といえるでしょう。

共有持分専門の買取業者なら短期間での高額売却ができる

共有持分の売却は特殊な不動産取引なので、一般的な不動産会社では取り扱いを断られるケースがほとんどです。

そのため、共有持分の売却は専門の買取業者に依頼するのが一般的です。共有持分専門の買取業者には、次のようなメリットがあります。

  • 自社で直接買取をおこなうので、売却代金の支払いがスピーディー
  • 弁護士と連携している業者なら運用・収益化がスムーズなので、高額買取ができる
  • 共有持分に関する法律知識が豊富なので、権利トラブルもサポートしてもらえる

早ければ2日程度で、共有持分を現金化できます。

共有持分の買取が少しでも気になるのであれば、まずは無料査定を受けてみるとよいでしょう。

共有持分の買取価格だけでなく、活用方法や権利トラブルの解決方法など、さまざま観点からアドバイスをもらえます。

まとめ

共有持分を分筆すれば、土地の共有名義を解消し、自分の好きなように管理・処分できます。

分筆をおこなうには、土地家屋調査士に土地分筆登記を、司法書士に持分移転登記を依頼します。土地分筆登記だけでは、共有名義を解消できないので注意しましょう。

また、分筆の目的が土地の処分であれば、自分の共有持分だけ売却したほうがスムーズに処分できます。

分筆の注意点も考慮し、自分の希望に適した共有名義の解消をおこないましょう。

分筆についてよくある質問

分筆とはなんですか?

分筆とは、土地を複数に分ける手続きのことです。土地を共有持分に沿って分筆すれば、単独名義の不動産として自由に利用や売却ができるようになります。

分筆するときはどこに依頼すればよいですか?

共有持分の分筆は大きく「土地分筆登記」と「持分移転登記」の2段階に分かれているので、土地分筆登記は土地家屋調査士に、持分移転登記は司法書士に依頼しましょう。土地家屋調査士と連携している司法書士事務所なら、まとめて相談することもできます。

分筆にかかる費用はどれくらいですか?

分筆の費用は、30万~60万円程度が目安です。ただし、土地ごとの条件や、依頼した専門家の料金体系によって大きく変わるので、まずは複数の専門家から見積もりを取りましょう。

分筆にかかる期間はどれくらいですか?

分筆にかかる期間は、10日から3ヶ月程度が目安です。隣接地との境界がはっきりしているかどうかなど、土地の状態によって変わります。

どんな土地でも分筆はできますか?

土地面積が0.01㎡未満になる場合や、自治体によって土地面積が規制されている場合など、分筆ができない土地もあります。分筆できない土地の共有持分を処分したい場合、共有持分専門の買取業者に買い取ってもらう方法もおすすめです。→【最短12時間で価格がわかる!】共有持分の無料査定はこちら

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