一括査定とは、複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できるサービスです。複数の査定額を比較することで、不動産の適正価格がわかります。
しかし、「一括査定を利用したことでしつこい営業電話に悩まされた」という口コミも多く、利用をためらっている人もいるでしょう。
実際に一括査定を使うと多くの不動産会社から営業をかけられますが、これを一切なくすことは困難です。
ただし、生活に支障がでるほどしつこい営業をおこなうのは一部の悪質業者のみなので、しつこい営業を減らすためには、優良な不動産会社と多数提携している一括査定を使うことが大切です。
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- 一括査定を利用するとメールや電話による営業を避けるのはむずかしい。
- しつこい営業をされたら一括サイトの運営者に報告するのがおすすめ。
- 一括査定はデメリットだけでなく、「高値でスムーズに売却」を実現できるメリットが多数ある。
一括査定を利用するとメールや電話による営業がある
一括査定を利用した場合、ほぼ確実にメールや電話による不動産会社からの営業がきます。
一括査定自体は無料で使えるサービスですが、そこで査定をしてくれる不動産会社は契約の獲得を目的としています。決してボランティアで査定をしているわけでないのです。
不動産会社が自社の利益のため、契約の獲得に向けて営業をおこなうのは当然といえます。
ただし、営業の頻度は各社の方針によるため、一括査定による営業のしつこさは個々のケースで異なります。
また、どの程度から「しつこい」と思うのかも個人差があります。口コミなどで営業のしつこさが指摘されていても、思ったほど迷惑に感じない場合もあるでしょう。
一括査定で営業がくる理由
一括査定で営業の連絡がくる理由としては、次の2点があげられます。
- 媒介契約が取れないと不動産会社の利益にならないから
- 正確な査定には訪問査定が必要だから
1つ目の「契約が取れないと不動産会社の利益にならないから」は不動産会社側の都合ですが、2つ目の「正確な査定には訪問査定が必要だから」は、売主の売却活動にも大きく影響します。
それぞれの理由を解説していくので、円滑な不動産売却の参考にしましょう。
理由1.契約が取れないと不動産会社の利益にならないから
不動産会社は、一括査定サイトに紹介料を支払うことで物件の査定依頼を受けています。査定後に契約が取れないと、不動産会社には利益が生まれないのです。
なお、不動産会社には2つの種類があり、契約方式も次のように異なります。
不動産会社の種類 | 契約形式 | 契約内容 |
---|---|---|
仲介業者 | 媒介契約 | 買主を探し、成約した際に仲介手数料を取るという契約。 |
買取業者 | 売買契約 | 不動産会社が買主となり、物件を直接買い取る契約。 |
不動産会社はこれらの契約を取ることを目的に、電話やメールで営業をおこないます。
理由2.正確な査定には訪問査定が必要だから
不動産会社が電話やメールをしてくるもう1つの理由は、査定の精度にあります。
一括査定に限らず、不動産の査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があり、それぞれ次のように違います。
机上査定 | 現地の不動産は見ずに、立地や面積などデータのみで査定する方法。 |
---|---|
訪問査定 | 現地で不動産を確認し、実際の状況を確認して査定する方法。 |
不動産は管理状態や近隣環境などで価格が大きく変わるため、机上査定のみでは査定の精度が下がってしまいます。
不動産会社としては、「より正確な査定額を提示したうえで検討して欲しい」というのが正直なところです。
また、売主にとっても訪問査定を受けたほうが市場相場を正しく把握できますし、適正価格での売却につながります。
机上査定で終わらせず精度の高い査定額を出すために、不動産会社は電話やメールで連絡を取ってくるのです。
どれくらいしつこく営業されるかは不動産会社次第
実際にどれくらいの頻度で営業をかけられるかは、不動産会社の方針によります。一括査定でどのような不動産会社とつながったかで、営業のしつこさも変わると考えましょう。
メールによる連絡だけのこともあれば、電話で直接「訪問査定をさせてほしい」と言ってくる場合もあります。
ただし、同じ会社が一日に何十回も連絡を取ってくることは基本的にありません。よほど悪質な業者でなければ、連絡は数日~数週間に一回程度です。
また、好立地・築浅などの優良物件ほど不動産会社も積極的になり、営業の連絡は多くなります。反対に、需要の低い物件は連絡も少なくなる可能性があるでしょう。
査定する不動産会社が多いと煩わしさが増すので注意
複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できるのが一括査定のメリットですが、依頼する不動産会社が多いほど営業の連絡も多くなります。
とくに一括査定の直後は各社一斉に連絡をしてくるため、その対応に煩わしさを感じる人もいると思います。
一括査定によっては査定依頼の数を選べるので、不動産会社からの連絡を減らしたいときは依頼先を3~4社程度まで抑えると良いでしょう。
しつこい営業の対策方法
大半の一括査定サイトは悪質業者の排除に取り組んでいますが、なかにはどうしても見落としがあります。しつこい営業をかけてくる不動産会社にあたる確率も、ゼロではありません。
しつこい営業をかけられたときの対策としては、次のような方法があります。
- 一括査定を申し込むときに「連絡はメールのみ」と伝える
- 査定依頼用のメールアドレスを使う
- 「売却は依頼しない」とはっきり伝える
- 一括査定サイトの運営者に報告する
それぞれの対策方法を詳しく解説していくので、一括査定をおこなうときの参考にしてください。
一括査定を申し込むときに「連絡はメールのみ」と伝える
一括査定サイトによっては、申し込みフォームに要望などを記載できるフリースペースがあります。
そこに「連絡はメールのみ」と書いておけば、電話による営業を減らすことが可能です。
連絡はメールのみと記載したのに電話をかけてくる不動産会社は、配慮に欠けているといえます。悪質な業者の可能性もあるので、契約は慎重に検討したほうが良いでしょう。
査定依頼用のメールアドレスを使う
一括査定を申し込む際に、査定依頼専用のサブメールアドレスを作る方法があります。
こうした一時利用のフリーアドレスは「捨てアド」とも呼ばれ、普段使いのアドレスと使い分けできるので、不動産会社とのやり取りを管理しやすくなる点がメリットです。
例えば、GmailやYahoo!のメールサービスには「エイリアス」「セーフティーアドレス」という機能があり、1つのアカウントで複数のアドレスを作れます。
これらの機能で作ったサブアドレスはいつでも削除できるので、不動産会社の営業もシャットアウトが可能です。
参照:Google「予備のメールアドレス(メール エイリアス)を追加または削除する」
参照:Yahoo! JAPAN「セーフティーアドレス(サブアドレス機能)」
契約しないことをはっきり伝える
何度も営業の連絡がくるようであれば、はっきりと「契約しない」と言いましょう。契約の見込みがないとわかれば、不動産会社も引き下がります。
不動産会社の最大目標は契約の獲得なので、少しでも可能性があれば粘り強く営業を続けてきます。諦めてもらうためには、明確な意思表示が大切です。
「他の不動産会社と契約した」「家族や知人へ売ることになった」と言って断るのも効果的です。相手に遠慮せず、契約の意思がないことをしっかりと伝えましょう。
一括査定サイトの運営者に報告する
あまりにもしつこい不動産会社は、一括査定サイトの運営者に報告しましょう。一括査定サイトを介してクレームを入れれば、すぐに営業が止まるケースが多々あります。
一括査定の提携を解除されると、不動産会社は営業ルートを失ってしまうことになるため、運営者からの注意喚起に敏感です。
結果的に、個人でクレームを入れるより大きな効果を期待できるでしょう。
公的機関の相談窓口を利用する
迷惑行為ともいえるような営業・勧誘については、公的機関などへ相談しましょう。個人で対抗するより、スムーズに解決できる可能性があります。
代表的な相談先としては、次の2つがあげられます。
機関名 | 相談窓口 |
---|---|
一般財団法人 不動産適正取引推進機構 | 不動産取引に関する電話相談 |
国民生活センター・消費者生活センター | 相談・紛争解決/情報受付 |
また、下記の関連記事では無料査定で発生するトラブル例と対策を解説しているので、よろしければ参考にしてください。

「とりあえず価格を知りたい」なら一括査定以外にも方法がある
一括査定を使うと、どうしてもある程度の営業をかけられます。すぐに売却するつもりはないものの、「とりあえず価格を知りたい」という人にとっては使いづらい面もあるでしょう。
不動産会社の査定より精度は落ちますが、価格を知りたいだけなら、次のような方法で調べることが可能です。
- 近隣の物件情報から価格を調べる
- 他の取引事例から価格を調べる
- 匿名で使える査定サービスを利用する
これらの方法なら営業をかけられることはないので、電話やメールに煩わされずに済みます。
近隣の物件情報から価格を調べる
近隣の物件情報を調べることで、おおまかな価格相場がわかります。具体的には、不動産ポータルサイトや不動産情報誌を使い、近隣で売り出されている物件価格を調べる方法です。
間取りや駅までの距離など条件の近い物件が見つかれば、どれくらいの価格で売り出すのが普通なのか見極められます。
ただし、条件の近い物件が都合よく見つかるとは限らないため、場合によっては使えない方法です。
また、売り出し価格は値引き交渉に備えて10~20%ほど割高に設定するのが一般的なので、掲載されている価格がそのまま売却価格になるわけではない点に注意しましょう。
他の取引事例から価格を調べる
現在の売り出し物件ではなく、過去の取引事例から価格を調べる方法です。取引が成立した価格を参考にするので、実際にいくらで売れるのか把握できます。
国土交通省の「土地総合情報システム」や、不動産流通機構の「不動産流通標準情報システム」で過去の取引事例を調べられるので、地域ごとに取引事例を検索してみましょう
ただし、これらのWebサイトもすべての取引事例を載せているわけではないので、参考にできるほどデータを得られない可能性もあります。
近隣で最近の取引事例が見つかれば適正価格の把握に役立ちますが、事例そのものが少ないとあまり効果的ではないでしょう。
匿名で使える査定サービスを利用する
名前や連絡先を入力せず、住所だけで査定ができる匿名無料サービスが近年注目を集めています。
個人につながる情報が不要なため、査定を依頼しても営業をかけられる心配がありません。売る気がなくても気軽に査定を申し込むことができます。
ただし、匿名無料サービスは地域ごとの平均的な相場がわかるだけなので、正確性については通常の査定に劣ります。
AIなど技術の進歩で精度が上がる可能性はありますが、いまのところは「おおまかな相場」しかわからないと考えましょう。
主な匿名査定サービス一覧
匿名査定サービスは近年登場した新しいサービスなので、その数もまだまだ少数です。2022年時点で代表的なサービスは、次の4つがあげられます。
サービス名 | 特徴 | サイトURL |
---|---|---|
LIFULL HOME’S「匿名査定」 | ・大手不動産サイトのLIFULL HOME’Sが運営。 ・詳しく話を聞きたい会社には自分から連絡できる。 |
https://www.homes.co.jp/satei/kani/ |
スミタス「10秒匿名W査定」 | ・査定価格を10秒でお知らせ。 ・売却と賃貸のW査定ができる。 |
https://sumitas.jp/sell/quick/ |
HowMa | ・AIを使った査定。 ・提携企業から売却オファーが届く。 |
https://www.how-ma.com/ |
IESHIL | ・ビッグデータを活用した相場価格の提示。 ・「不動産アドバイザー」として中立的立場からアドバイスをもらえる。 |
https://www.ieshil.com/ |
マンションナビ | ・売買だけでなく賃貸相場も算出可能。 ・「ウリドキ指数」で売却すべきタイミングがわかる。 |
https://t23m-navi.jp/ |
個人情報が不要で、営業の電話・メールがこないので、複数のサービスを同時に使ってみるのも良いでしょう。
匿名査定サービスについては関連記事でより詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

一括査定を利用するメリットは?
「しつこい営業がくるかもしれない」という点は一括査定の大きなデメリットですが、一方で多くのメリットもあります。
とくに、次の3つは不動産を売るうえでとても重要です。
- 専門家に「不動産市場を考慮した価格」を査定してもらえる
- 複数の査定を比較することで「適正な価格相場」を把握できる
- 査定から売却まで「ワンストップの依頼」が可能
売却の意思が固まっているのであれば、不動産会社から積極的に連絡してもらえるのはプラス要素といえます。うまく活用すれば、不動産をスムーズかつ高値で売却できるでしょう。
専門家に「不動産市場を考慮した価格」を査定してもらえる
不動産の市場価格は、さまざまな要素が複雑に絡み合って決まります。
不動産本来の価値と市場価格がずれることも珍しくなく、例えば公示地価(国が定める地価の目安)が1㎡5万円であっても、100㎡の土地が500万円になるとは限らないのです。
単純な広さや立地だけでなく、管理状態や周辺環境、その地域の開発予定や国の経済動向など、個人では判断のむずかしい要素がいくつもあります。
こうした要素を総合的に判断し、市場に売り出して買い手が付くような価格を設定するには、不動産会社の専門的な知識が必要です。
「いかにスムーズに売却するか」という点においては、一括査定で不動産会社に査定してもらうのが一番効率的といえるでしょう。
複数の査定を比較することで「適正な価格相場」を把握できる
複数の不動産会社にまとめて査定を依頼する利点は、各社の査定額を比較できる点です。
例えば1社だけで査定しても、その価格が適正かどうかわかりません。査定した不動産会社が悪質業者であれば、相場からかけ離れた価格を提示される場合もあります。
不動産知識のない一般の人は、査定額だけ見てもそれが適正かどうか判断できません。適正価格で売り出すためにも、一括査定を使って各社の査定額を比較しましょう。
査定から売却まで「ワンストップの依頼」が可能
一括査定を使わず、1社ずつ査定を依頼するという方法もあります。すでに気になる不動産会社がいくつかある場合、個別に申し込むのも良いでしょう。
しかし、個別に査定を申し込む場合は物件情報を1社ずつ送る必要があります。不動産売却はただでさえ手間がかかるのに、余計な負担が増えてしまうのです。
一括査定なら、査定を申し込んだ後は不動産会社から連絡があり、そのままワンストップで売却依頼まで進められます。売主としての労力を減らし、スムーズに売却活動をはじめられるでしょう。
まとめ
一括査定を利用した場合、ある程度の営業は避けられません。場合によっては、しつこいと感じる人もいるでしょう。
あまりにも営業がしつこい場合は、一括査定サイトの運営者に報告するのが一番効果的な対策です。自分でクレームをいれるより、早く営業を止められる可能性があります。
ただし、一括査定は不動産を売却するうえで非常に有用なツールです。営業の煩わしさはあるかもしれませんが、優良な不動産会社と出会える可能性も高くなります。
不動産の売却価格や売却期間は、契約する不動産会社の質で決まります。一括査定を活用して不動産会社を厳選し、高値でスピーディーに不動産を売却しましょう。
一括査定についてよくある質問
複数の不動産会社にまとめて査定を依頼し、各社の査定額を比較することでより優良な不動産会社を選べます。
いいえ、かかりません。無料で利用することが可能です。
宅建業に必要な免許の有無や、プライバシー保護の徹底、説明の丁寧さや対応のスピーディーさなどが優良業者を見極めるポイントとなります。
まずは「売却を依頼しない」という意思をはっきり伝えましょう。また、一括査定サイトの運営者に報告して営業を止めてもらう方法も効果的です。
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