近年、AI技術などを使って不動産を査定できるアプリが増えています。アプリ査定は不動産会社とのやり取りが不要で、スマホで簡単に価格を調べられるのが魅力です。
気にはなっているものの、「どのアプリを使えばいいか」「アプリごとになにが違うのか」といった疑問を抱えている人も多いでしょう。
そこでこの記事では、不動産査定ができるアプリを厳選し、おすすめポイントと一緒に詳しく解説していきます。不動産の価格を調べたい人は、ぜひ参考にしてください。
なお、不動産を売却するときは、複数の不動産会社を比較して優良業者を探すことが大切です。
アプリだけでなく、複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できるWebサービスもあるので、高値で売りたい人はこちらもぜひ活用してみましょう。

- アプリごとに特色があり、売却に役立つ機能や対象地域が異なる。
- ダウンロード前に信頼できる運営者かチェックすることが大切。
- 正確な査定をするなら通常査定のほうがおすすめ。
スマホで簡単入力!不動産査定ができるアプリ5選
不動産査定アプリの歴史はまだ浅く、数もそれほど多くありません。ここでは、おすすめとして次の5つを紹介します。
それぞれ機能や対象地域が大きく異なるので、自分の物件に合ったアプリを使いましょう。
各アプリを詳しく解説していきます。
【10秒でDo】仲介・買取価格の簡易査定が提示される
画像引用:HOUSE DO
対応地域 | 査定方式 | 周辺地域の相場チェック | 匿名利用 |
---|---|---|---|
全国 | AI査定 | – | – |
対応ストア | 対応物件 | 不動産会社への問い合わせ | 運営 |
・App Store ・Google Play |
土地、戸建て、マンション | ◯ | 株式会社And Doホールディングス |
項目が隠れている場合は横スクロール→
10秒でDoは、大手不動産業グループのHOUSE DO(株式会社And Doホールディングス)が運営する査定アプリです。HOUSE DOが過去に取り扱った取引事例をもとに、AIが査定をおこないます。
住所や面積、築年数などの物件情報を入力すれば、すぐに査定額が提示されます。構造や方位、間取りなどの詳しい項目も入力すれば、より精度の高い査定が可能です。
査定結果は仲介と買取の両方が提示され、最大3件まで結果を保存できます。過去の査定を保存しておき、最新の結果と比較して物件の値動きを把握するという使い方もできるでしょう。
本格的な査定を依頼したい場合、査定結果のお問い合わせボタンからメールで問い合わせができるので、スムーズに売却へ移行できます。
【らくらく不動産査定】位置情報を使って査定可能
画像引用:リビンマッチ
対応地域 | 査定方式 | 周辺地域の相場チェック | 匿名利用 |
---|---|---|---|
全国 | GPSを使った自動査定 | ◯ | – |
対応ストア | 対応物件 | 不動産会社への問い合わせ | 運営 |
・App Store ・Google Play |
戸建て、土地 マンション・アパート(一室~一棟) |
◯ | リビン・テクノロジーズ株式会社 |
項目が隠れている場合は横スクロール→
らくらく不動産査定は、一括査定サイトのリビンマッチから派生したアプリです。リビン・テクノロジーズ株式会社が運営しています。
GPSを使った簡単入力が特徴で、物件種別ごとに近隣相場を調べることもできます。
売却へ移行したい場合は、大元であるリビンマッチと同じ一括査定を申し込むことが可能です。全国1,700社以上の不動産会社から、最大6社に査定を依頼できます。
複数社を比較することで、より高値で売却できる不動産会社を見つけられるでしょう。
【カウル】低コストの売却サポートが魅力
画像引用:カウル
対応地域 | 査定方式 | 周辺地域の相場チェック | 匿名利用 |
---|---|---|---|
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県 ※一部地域を除く |
AI査定 | ◯ | ◯ |
対応ストア | 対応物件 | 不動産会社への問い合わせ | 運営 |
・App Store ・Google Play |
マンション | ◯ | 株式会社Housmart |
項目が隠れている場合は横スクロール→
カウルは株式会社Housmartが提供する、累計10万ダウンロードの人気査定アプリです。売る人、買う人の両方に向けた機能を備えています。
ビッグデータを使ったAI査定ですぐに価格が提示されるほか、参考にした過去の事例や、周辺で売り出し中の物件情報も表示されるため、価格相場のチェックにも使えます。
アプリを通して売却を依頼することも可能で、広告から成約まで一貫したサポートを受けられます。仲介手数料半額プランもあるので、低コストで売却することが可能です。
ただし、取り扱い対象となるのは首都圏のマンションに限定される点は注意しましょう。具体的な対象地域は、次の通りです。
東京都 | 23区・三鷹市・武蔵野市・西東京市・小金井市・調布市 |
---|---|
神奈川県 | 横浜市・川崎市 |
千葉県 | 市川市、浦安市、船橋市、習志野市、千葉市 美浜区・花見川区・稲毛区 |
埼玉県 | さいたま市浦和区・桜区・南区・緑区・戸田市・蕨市・川口市 |
※一部エリアを除く
対象物件は限定されますが、首都圏で中古マンションの売却を検討しているなら、ぜひ活用したいアプリです。
【1wooR】売り時チェッカーで売却のタイミングがわかる
画像引用:株式会社日本リバックス
対応地域 | 査定方式 | 周辺地域の相場チェック | 匿名利用 |
---|---|---|---|
東京都、神奈川県 愛知県 大阪府、京都府、兵庫県 福岡県 ※それぞれ非対応エリアあり |
AI査定 | – (運営元の取引事例はチェック可能) |
◯ |
対応ストア | 対応物件 | 不動産会社への問い合わせ | 運営 |
・App Store ・Google Play |
ワンルームマンション | ◯ | 株式会社日本リバックス |
項目が隠れている場合は横スクロール→
1wooR(ワンウール)は、ワンルームマンションに特化した査定・投資シミュレーションアプリです。株式会社日本リバックスが開発・提供しています。
必須入力項目は築年数・平米数・最寄り駅・徒歩分数の4つだけで、いつでも簡単に査定をおこなえるのが特徴です。
さらに「売り時チェッカー」という機能があり、ローン残債と査定価格をもとに損益分岐点や売却時の手残り金額をチェックできます。
無料のユーザー登録をすれば検索履歴や入力情報の保存、過去の取引事例の閲覧が可能で、より快適に売却を検討できます。
対象地域は東京都や神奈川県、名古屋・関西・博多などの一部に限定されますが、ワンルームマンションの運用・売却に役立つ機能が満載のアプリです。
【HowMa】提携企業のオファーで物件の人気度がわかる
画像引用:HowMa
対応地域 | 査定方式 | 周辺地域の相場チェック | 匿名利用 |
---|---|---|---|
全国 | AI査定 | ◯ | ◯ |
対応ストア | 対応物件 | 不動産会社への問い合わせ | 運営 |
– | 戸建て、マンション | ◯ | 株式会社コラビット |
項目が隠れている場合は横スクロール→
HowMaは、株式会社コラビットが運営する不動産査定サービスです。Webアプリなので、他のアプリと違って端末にダウンロードする必要はありません。
査定はAIによっておこなわれ、その場ですぐに価格がわかります。価格相場の変動は常に反映され、定期的な通知で最新の査定額を教えてもらえるのも特徴です。
査定結果は個人情報がわからない状態で提携企業に配信され、企業側の条件に合えば売却オファーが届きます。溜まったオファーから好きな企業を選び、チャットで交渉・相談が可能です。
コンシェルジュの相談サポートや、オンライン上で完結する売却サービス(一部地域限定)もあり、スムーズな売却を実現できるアプリです。
アプリの不動産査定を使いこなすコツ
アプリの不動産査定を使いこなすためには、次のコツを押さえておきましょう。
- 運営者が信頼できる企業か調べてみる
- 対応物件や対応地域を確認しておく
- 「一括査定」か「不動産会社直営」か確認しておく
安全性を確認したうえで、そのアプリが自分にとって本当に役立つものか見極めることが大切です。
それぞれのコツを、詳しく解説していきます。
運営者が信頼できる企業か調べてみる
アプリはプログラミングの技術があれば作れるので、極端にいえば不動産の知識がなくても開発可能であり、悪意のある怪しい業者が作ったアプリもあるかもしれません。
App StoreやGoogle Playの審査はありますが、それでも悪質なアプリが紛れ込むことはあります。詐欺や個人情報流出の被害に合わないよう、信頼できるアプリかダウンロード前に確認しましょう。
確認方法としては、まず開発者や運営元を確認することが大切です。不動産関連の企業が運営者であれば、信頼性は高いといえます。
ストアの評価やレビューを参考にするのも良いですが、これらは投稿数が少なかったり、クレーマーが難癖をつけている場合などもあるので、あくまで参考程度に見ておくと良いでしょう。
対応物件や対応地域を確認しておく
不動産査定アプリには、利用できる地域や物件が限定されている場合があります。
アプリの不動産査定はまだ新興のサービスなので、企業側も対象を絞ることで効率的に利益をあげている段階です。需要の低い物件・地域は、対応していないケースが多々あります。
郊外・地方であったり、店舗・事務所などの特殊な物件などの場合は、Webサイトの一括査定を利用しましょう。全国対応のサイトが多く、提携企業数も多いため選択肢が豊富です。
例えば、下記のリンクから利用できる「イエウール」という一括査定サイトでは、全国2,000社の優良企業が提携しており、最大6社まで査定を申し込めます。
査定額を比較すれば高値で売却できる不動産会社を見つけられるので、価格にこだわって売却したい人はぜひ活用してみましょう。
「一括査定」か「不動産会社直営」か確認しておく
不動産査定アプリは、複数の不動産会社に一括査定を依頼できるタイプと、不動産会社が直接運営するタイプの2種類があります。
一括査定タイプのアプリは、Web上の一括査定サイトと同じように複数の不動産会社を比較できる点がメリットです。査定額を比較して、条件の良い不動産会社を選別できます。
一方、不動産会社直営タイプのアプリは、運営者である1社にしか査定を依頼できません。他社との比較ができないため、査定額が適正か判断できない場合があります。
ただし、不動産会社直営のほうが高額で査定されるケースもありますし、売却への移行もしやすいという利点があるので、どちらのタイプが良いかは一概にいえません。
なるべく多くの選択肢を残したい場合は、両方のタイプを利用するのもおすすめです。簡単に使えるのがアプリのメリットなので、複数を同時に使っても面倒臭さは感じないでしょう。
アプリ査定と通常査定の違い
通常、不動産を査定するときは不動産会社に依頼します。
アプリを使わなくても、Web上の一括査定サイトを使ったり、不動産会社に直接相談したりすれば、無料で査定してもらうことが可能です。
しかし、アプリ査定と通常査定にはそれぞれ別のメリット・デメリットがあります。目的や状況に応じてうまく使い分けることが大切です。
アプリ査定と通常査定の違いを把握して、スムーズな売却をおこないましょう。
査定の精度は通常査定のほうが高い
アプリによる査定はAIを使うのが主流で、算定に用いる情報は地域や面積、過去の取引事例などが中心となります。
しかし、不動産の価格は管理状況や周辺地域のインフラ、市場の動向など、複数の要素が複雑に絡み合って決まります。
小さな要素でも数百万円の価格差を生む場合があり、そうした細かい判断をAIでおこなうのは困難です。正確な判断をおこなうためには「人の目による調査」が必須といえます。
そのため、アプリでわかる査定額は「おおまかな価格相場」と考え、実際に売却する際は不動産会社の訪問査定を利用するようにしましょう。
より高値で売るには「不動産会社の比較」が大切
先にも解説しましたが、不動産をより高く売るためには複数の不動産会社を比較することが重要です。
なぜなら、不動産会社ごとに得意な地域や物件タイプが異なるので、なるべく多くの不動産会社を比較したほうが相性の良い不動産会社を見つけられるからです。
複数の不動産会社を比較するためには、一括査定を利用するのが効率的です。なるべく多くの企業と提携しているアプリ・Webサイトを使い、もっとも優良な不動産会社を探してみましょう。
「手軽さ」「匿名性」はアプリのほうが上
査定の精度では通常査定のほうが上ですが、手軽さや匿名性でいえばアプリのほうが優れています。
通常査定の場合、大抵は個人情報の入力が必要であり、査定後は不動産会社から営業の電話・メールがあります。すぐに売却する予定がない場合、煩わしさを感じてしまうでしょう。
一方、査定アプリは匿名で使える場合が多く、会員登録が必要でも名前の入力は不要である場合が大半です。
自分から希望しない限り不動産会社からの連絡がないアプリばかりなので、売却予定がない人でも気軽に利用できるでしょう。
いずれの査定もそのまま売却価格になるわけではない
アプリ査定も通常査定も、査定額でそのまま売れるとは限りません。査定額はあくまで「これくらいなら売れるだろう」という予測に過ぎないのです。
売り出し価格(売るときの価格設定)は売主に決定権がありますし、最終的な売却価格は買主との交渉で決まります。
「査定額で売れる」と考えていると、想定より安値になってしまい後悔する場合もあるため注意しましょう。
ただし、予想だからといって査定が不要かというと、そういうわけでもありません。査定額は「相場に沿った適正価格の設定」に重要な判断材料となります。
適正価格で売り出さないと、買主を見つけるのは困難です。スムーズな売却を実現するために、不動産の査定はしっかりおこないましょう。
まとめ
不動産査定アプリは近年生まれたサービスであり、今後もIT技術の進歩で普及が進むと考えられます。
簡単な入力ですぐに価格がわかりますし、売却に役立つ機能を備えたアプリも増えているので、積極的に活用していきましょう。
ただし、アプリによる査定は物件を直接調査するわけではないので、結果は参考程度に捉えることが大切です。
アプリ査定と通常査定を使い分けて、不動産売却を快適に進めましょう。
不動産査定アプリについてよくある質問
AIを使った査定で、瞬時に査定額を提示してもらうことが可能です。そのまま不動産会社に問い合わせることも可能で、スムーズに売却へ移行できます。
査定に用いる情報は簡易的なものなので、精度でいえば通常査定に劣ります。あくまで「おおまかな相場の把握」に利用しましょう。
はい、無料で使えます。基本的に、査定にあたって料金が発生することはありません。
運営者が信頼できる企業か確認することが大切です。また、対象物件や対象地域を確認し、自分の物件が査定できるか調べておくようにしましょう。
Webサイトから申し込める一括査定サイトを使えば、複数の不動産会社を比較できるのでおすすめです。提携不動産会社数2,000件以上の一括査定サイト「イエウール」なら全国対応で、どのエリアでも査定に対応してもらえるのでおすすめです。→【オンラインで価格がすぐわかる!】イエウールの一括査定はこちら
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