底地売却は買取業者にすべき?依頼するメリットや選び方・注意点を解説

底地は「借地人との間で地代や更新料を巡るトラブルの原因になる」「地代収入が少ない一方で、固定資産税などの税負担が重い」など、不動産に関する深い悩みの原因となるケースが非常に多いのが実情です。

底地をはじめとする訳あり物件に強い弊社には、「底地を売却したい」というご相談が、多くの方から寄せられます。

底地は「借地借家法」という借地人の権利が極めて強い法律が絡むため、一般的な不動産会社では取り扱いを断られてしまう特殊な不動産です。しかし、底地専門の買取業者であれば、一般市場では売却が難しい底地であっても、適切に査定して買い取ってくれます。

なぜ底地の売却を専門の買取業者に依頼すべきなのか、その具体的な理由は次の通りです。

  • 取り扱いに高度な専門知識が必要な底地でも、将来の価値を的確に査定できるノウハウがあるから
  • 借地人との人間関係や権利関係がこじれている底地でも、そのままの状態で買取対応をしてくれるから
  • 買主を探す手間がなく、早ければ数日~1週間程度でスピーディーに現金化できるから
  • 契約不適合責任を免責する特約により、売却後の地中埋設物などを巡るトラブルのリスクを抑えやすいから
  • 買取業者が直接の買主となるため、高額な仲介手数料が一切かからないから

ただし、「専門と名乗っている買取業者ならどこでもいい」と安易に選んでしまうのは避けてください。

業者の解決ノウハウや資金力には各社で大きな差が存在しており、依頼先を誤ってしまうと「業者の経験不足で安い値段を付けられる」「後から難癖をつけられて減額される」といったトラブルに巻き込まれるリスクがあります。

以下では、底地や訳あり物件の買取実務に長年従事してきた弊社の経験を基に、「底地売却を依頼する買取業者の選び方」のポイントをまとめました。

底地の売却を依頼する買取業者の選び方のポイント 概要
買取業者の専門性や実績を確認する際に見るべきポイント ・底地の取引実績が豊富かどうか
・借地契約にまつわる知識や経験を有しているか
・弁護士や司法書士などの専門家と提携しているか
・買取スピードはどれくらいか
買取業者の信頼性を確認する際に見るべきポイント ・宅地建物取引業の免許を公式サイトで確認できるか
・過去に行政処分履歴がないか
・口コミや評判に問題がないか
担当者のコミュニケーション面を確認する際に見るべきポイント ・無料相談や無料査定利用時に誠実な態度で接してくれるか
・査定後に金額の根拠を示してくれるのか
・移転登記と決済を同時に行うフローであるか

本記事では、底地売却を専門の買取業者に依頼するメリットや、失敗しない業者の選び方、査定時に見るポイント、依頼前に知っておきたい注意点などを、不動産実務のリアルな裏側を交えて解説します。

目次

底地の売却は買取業者でないと難しい理由

不動産売却を依頼できる不動産会社は、主に「買取業者」と「仲介業者」の2種類です。仲介業者でも売却できるケースはありますが、底地は需要が限られるため、実務上は買取業者を利用したほうがスムーズに売却できる傾向があります。

底地とは、一言で言えば、「自分の土地なのに、他人が家を建てて住んでいる土地」のことです。通常の不動産とは性質が大きく異なるため、主な買い手は「家を建てたい一般の個人」ではなく、不動産で収益を得たい「投資家や事業者」となります。

一般的な不動産仲介業者が広告を出して集めてくれる買主は、基本的には第三者の個人です。つまり、仲介業者に底地の売却を依頼しても買主がいつまでも現れず、長期間売れ残ってしまうリスクが極めて高いのです。

実際に不動産ポータルサイトや不動産販売サイトなどを確認すれば、底地の売り出し情報がほとんど見当たらないことから、一般市場での需要が低いことがおわかりいただけると思います。

一方で買取業者との取引では、買主となるのは買取業者自身になります。買取業者は、「売主から不動産を直接買い取り、再生した不動産を賃貸経営したり転売したりする」というビジネスモデルを採っているためです。

底地の買取業者

底地の購入に意欲的な買取業者であれば、第三者の個人からは敬遠される底地でもスムーズな売却が期待できるでしょう。とくに、弊社のような「底地を含めた訳あり物件」に精通した買取業者は、むしろ底地の購入を積極的に検討します。

以上のことから、不動産会社を利用して底地をスムーズに売却したい場合は、買取業者の利用を前向きに検討してみてください。

なお、不動産会社のなかには「買取保証付き仲介」という、一定期間売れなければ会社が買い取るサービスを提供しているところもあります。とはいえ、そもそも底地は一般市場で売れる可能性が低いため、底地買取の専門ノウハウがない会社からは、このサービスの利用自体を断られる可能性が高い点には注意が必要です。

ポイント

底地を第三者の個人に売却するのが難しい根本的な理由は、底地特有の法的な制限と、借地人との人間関係にあります。

底地とは、法的に見ると「地主が第三者に土地を貸し出し、借地人が建物を所有する権利(借地権)が生じている土地」のことです。地主は土地を貸し出す代わりに、地代や承諾料を収益として得ます。

この「強力な借地権」と「地主・借地人の関係性」が、一般向けの売却を非常に困難にしています。具体的な理由は以下の通りです。

  • 土地は実質的に借地人が占有しているため、買主は土地を買っても自分の家を建てられない
  • 借地借家法により借地人の権利が強く守られているため、地主の都合だけで土地を返還してもらえない
  • 得られる地代が安く、固定資産税などの税金を差し引くと収益性が非常に低い
  • 地代の滞納や、無断での建物の増改築など、借地人との間で慢性的なトラブルを抱えやすい

底地の買取を専門とする買取業者は、こうした複雑な権利関係や将来のトラブル解決コストをすべて織り込み済みで、自社のノウハウに基づいて購入を検討してくれます。

底地の売却は専門の買取業者への依頼がおすすめ!メリットを解説

前章にて「底地を売却するなら買取業者」と解説しましたが、すべての買取業者が底地の買取に対応しているわけではありません。

底地は一般的な不動産のように、「買ってすぐ貸し出す」「リフォームして転売する」といった活用ができません。そのため、ノウハウのない買取業者に相談しても「うちでは扱えません」と断られてしまうケースが実務上よく見受けられます。

底地を売却したい場合は、買取業者のなかでも底地を専門とするところに依頼するのがよいでしょう。

底地の売却を、専門の買取業者に依頼するメリットは次の通りです。

  • 収益性が低い底地でも将来性を含めた適切な査定をしてくれる
  • 借地人とトラブルになっている底地でも買取対応してくれる
  • 現金化までのスピードが早い
  • 売却後に地中埋設物や土壌汚染が見つかっても責任を負わず契約にできる
  • 仲介手数料が一切かからない

収益性が低い底地でも将来性を含めた適切な査定をしてくれる

不動産会社が底地を評価するうえで重要視するのは、地代や承諾料などの収益の部分です。

一般的な不動産会社では、「毎月地代はいくら入ってくるのか」「固定資産税はいくらなのか」という、表面的な収益性の評価が中心になってしまいます。そのため、見かけの数値が悪いと、「この底地は投資価値が低い」と判断され、査定額を低く見積もられる可能性があります。

一方で、底地専門の買取業者であれば、現在の地代だけでなく目に見えない将来の価値まで、しっかりと査定額に反映させることが可能です。

例えば、底地の買取実績が豊富な弊社「クランピーリアルエステート」では、底地における以下の要素を隅々まで査定いたします。

  • 将来的に借地人と交渉して完全所有権に戻せた場合の価値
  • 過去の買取データを基に分析した、地域性や需要から判断できる底地の潜在的な価値
  • 適正な地代設定など、これまでの地主の運用実態

底地のプロとしてのノウハウがあるからこそ、一見すると利益を生まない底地でも、適正な査定と買取が行えるのです。

借地人とトラブルになっている底地でも買取対応してくれる

底地に関する特有の問題として挙げられるのが、借地人との根深い人間関係のトラブルです。「地代を何か月も滞納されている」「無断で建物を建て替えられた」など、借地人との間でトラブルを抱えて精神的に疲弊する地主様は少なくありません。

本来、借地人が「建物の建て替え」や「借地権の売却」を行う際は地主の承諾が必要であり、その対価として地主に承諾料を支払うのが一般的な商慣習です。

しかし、こうしたルールが守られずに関係がこじれてしまった底地を、一般の不動産会社は取り扱いを嫌がる傾向があります。

「収益性が低いにもかかわらず解決までの労力がかかりすぎる」「問題対応時には弁護士が介入しないと非弁行為に該当する」といったリスクがあるためです。

一方で底地専門の買取業者は、こうしたこじれたトラブルごと、そのままの状態で買い取るノウハウを持っています。

専門の買取業者は、底地を買い取った後に「自分たちの土地の問題」として自ら借地人と交渉したり、自社の提携弁護士を通じて法的に解決したりするルートを確立しています。

実際に、弊社が買い取った後に解決したトラブルの事例は次の通りです。

周辺の適正な地代相場を算出し、弊社が新しい地主として借地人と交渉。根拠のあるデータをもとに納得いただき、適正価格での契約に合意いただきました。
地主に無断でアパートを建て替えようとしていた借地人に対し、買取後に弊社の提携弁護士が介入。法律違反であることを論理的に説明し、工事を差し止めました。
借地人が勝手に子どもへ権利を譲渡していた事例。弊社への売却後、弊社が当事者として契約解除を求めましたが拒否したため、提携弁護士を通じて訴訟へ移行し、契約解除の判決となりました。

このように、買い取った後の問題解決力があるからこそ、底地専門の業者はトラブルを抱えた物件でも安心して買い取ることができるのです。

現金化までのスピードが早い

不動産を仲介業者に依頼して売却する場合、インターネットやチラシを利用した買主探しや内覧対応などが必要になるため、一般的には売れるまでに半年から1年ほどの時間がかかります。

ましてや底地のように特殊な物件となれば、数年待っても買い手が現れない塩漬け状態になることも珍しくありません。

しかし買取業者の場合は、自社で直接買い取るため、買主探しや内覧などの時間がかかりません。また、数千万円以上の高額査定であっても即座に買い取れるだけの資金力があるため、売主様が提示金額に納得すれば、すぐに売買契約が成立します。

専門の買取業者であれば、相談から数日~1週間程度で底地の現金化を期待できます。相続税の支払い期限が迫っている方や、急いでまとまった資金が必要な方にとって、このスピード感は大きなメリットと言えるでしょう。

売却後に地中埋設物や土壌汚染が見つかっても責任を負わず契約にできる

底地の場合、建物のように老朽化や構造的な欠陥といった瑕疵は発生しません。一方で、事例はそれほど多くないものの、地中埋設物や土壌汚染といった土地特有の瑕疵が存在する可能性があります。

不動産売買の実務において、売却後にこうした隠れた瑕疵が見つかった場合、民法上の「契約不適合責任」を負わなければなりません。

契約不適合責任とは、売買・請負契約において、売主から買主に引き渡した目的物の種類・品質・数量に関して契約内容と違う場合に、買主から売主に対して負う責任です。
もし契約不適合責任を問われた場合、買主から「売買代金の減額」「損害賠償請求」「契約解除」「修繕などの履行の追完請求」などを迫られることになります。

例えば、親戚に底地を売却し、後から土壌汚染が発覚した場合、売主は土地の浄化工事や損失分の補填などを自己負担で行う必要があります。

しかし、買取業者との取引では、契約不適合責任を特約で免責する形で契約を結ぶのが通例です。

買取業者の多くは、不動産をそのままの状態で買い取る「現況有姿買取」を前提としています。免責特約を結ぶことで、売主は「売った後に何か請求されたらどうしよう」と心配する必要がなくなり、買取業者を利用しやすくなるためです。

弊社がこれまで買い取らせていただいた底地を見ても、何十年も前から貸し出しているケースが数多く見受けられました。実際に、買取後に底地から土壌汚染や埋設物が見つかった事例も何度かありましたが、浄化や撤去などの作業はすべて弊社で対応いたしました。

買取業者との契約不適合責任免責の取引であれば、古い土地であっても安心して売却することが可能です。

仲介手数料が一切かからない

買取業者は底地を直接買い取ってくれるため、広告による買主募集、内覧対応、一般の方との交渉といった仲介サポートは発生しません。そのため、仲介業者に支払う仲介手数料が不要になります。

仲介業者に支払う仲介手数料の金額の上限は、法律で「売却価格の3% + 6万円 + 消費税(売買価格が400万円を超える場合)」と定められています。

計算してみると分かるのですが、非常に高額な出費です。2,000万円で売却できた場合、最大約72万円も支払う必要があります。せっかく高値で売れても、手元に残るお金が大きく減ってしまうのです。

買取業者への売却であれば、合意した売買金額がそのまま手元に入ると考えてもらって問題ありません。

ただし、買取業者への売却金額は、業者が買い取った後に発生する測量費やトラブル解決費用などの諸経費が、最初から査定額から差し引かれています。発生する諸経費については、「専門の買取業者に底地を売却する前に知っておきたい注意点」で後述します。

底地の売却を依頼する買取業者の選び方のポイント

底地を専門に取り扱う買取業者は、全国各地に存在します。しかし、そのなかから「自分が所有する底地の将来性やトラブルを織り込んだうえで、正しく査定してくれる買取業者」となると、何を基準に選べばよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。

前述した通り、底地は「地代や承諾料の支払い」や「地主と借地人の人間関係」など、通常の不動産とは異なる法律・権利関係が絡み合う特殊な物件です。底地の売却を成功させるには、底地の買取に精通した買取業者を選べるかどうかが重要になります。

そこでここからは、全国各地の底地の買取や訳あり物件の査定にかかわってきた弊社が、「底地の売却を依頼する買取業者の選び方のポイント」を、専門性・信頼性・コミュニケーションの3つの視点から解説します。

底地の売却を依頼する買取業者の選び方のポイント 概要
買取業者の専門性や実績を確認する際に見るべきポイント ・底地の取引実績が豊富かどうか
・借地契約にまつわる知識や経験を有しているか
・弁護士や司法書士などの専門家と提携しているか
・買取スピードはどれくらいか
買取業者の信頼性を確認する際に見るべきポイント ・宅地建物取引業の免許を公式サイトで確認できるか
・過去に行政処分履歴がないか
・口コミや評判に問題がないか
担当者のコミュニケーション面を確認する際に見るべきポイント ・無料相談や無料査定利用時に誠実な態度で接してくれるか
・査定後に金額の根拠を示してくれるのか
・移転登記と決済を同時に行うフローであるか

買取業者の専門性や実績を確認する際に見るべきポイント

底地の売却を依頼する買取業者を選ぶ際、真っ先に確認しておきたいのが、底地に関する専門性・実績です。いくら全国展開していたり地元で有名だったりする大手不動産会社に依頼したとしても、底地を取り扱った経験がない場合、安く買い叩かれたり買取を断られたりしてしまいます。

底地に関する専門性や実績を見極めるためには、以下の4つのポイントを確認しましょう。

  1. 底地の取引実績が豊富かどうか
  2. 借地契約にまつわる知識や経験を有しているか
  3. 弁護士や司法書士などの専門家と提携しているか
  4. 買取スピードはどれくらいか

底地の取引実績が豊富かどうか

底地に関する専門性をもっとも判断しやすいのが、「底地の取引実績が豊富かどうか」を見ることです。

公式サイトに「底地買取に対応」「底地専門」といった文言があるかどうかに加えて、具体的な取引事例やストーリーが掲載されているかを確認しましょう。

以下では、弊社が過去に実施した底地・借地権の取引実績をご紹介します。

父親から兄弟で相続した静岡県にある底地を、1,200万円で買取いたしました。兄弟の共有名義で相続したものの、底地を継続して活用したい兄と、借地人に売却すべきだと主張する売主様との間で意見が対立。その後、弊社と提携弁護士が間に入って調整し、兄の持分を含めて買い取っています。
広島県にある個人商店の主人が借地人となった底地を2,000万円で買取いたしました。売主様が地域で有名な地主であり、数十年前に意気投合した借地人と借地契約を締結。しかし、ご自身のライフプランや収益性などを総合的に判断し、売却について弊社にご相談いただきました。弊社が買取後、定期借地権の終了時点で借地人と新たに借地契約を締結する予定となっています。
ポイント

もし相続によって底地を取得した場合は、相続関係の知識が豊富かどうかも確認しておくのがよいでしょう。

相続した底地は、借地人に加えて相続人や共有者が権利問題に絡んできます。相続問題に強い買取業者であれば、複雑な親族関係を丁寧にヒアリングし、必要に応じて相続に強い弁護士や司法書士などをすぐ手配してくれます。

借地契約にまつわる知識や経験を有しているか

買取業者を見極めるうえで、借地契約に関する法律知識や実務経験が豊富かどうかを確認するのも重要なポイントです。

底地の査定額を大きく左右するのは、借地契約の内容や現状の履行状況です。借地契約に関する深い知識がない不動産会社に依頼してしまうと、借地権の種類や地代の金額、その他借地人との交渉にかかるコストを見積もれず、相場から大きく離れた査定額を提示されるリスクがあります。

無料相談や無料査定時に対応した担当者が、過去の取引データや法律・判例、実経験などに基づき、借地契約について具体的に話してくれるかをチェックしておきましょう。

弁護士や司法書士などの専門家と提携しているか

底地の売買実務においては、底地の所有権移転登記や相続登記、借地契約書の再作成、底地買取後の借地人との交渉、底地の境界の確認や確定測量など、法律の専門知識が必要な対応が求められます。

弁護士、司法書士、不動産鑑定士、税理士といった専門家と提携している買取業者であれば、「法的問題を抱える底地でも買い取れる力や体制がある」と判断できます。

また、買取業者自身が専門家ネットワークを築いていれば、売主自身がわざわざ弁護士を探す手間と費用を省くことが可能です。

ポイント

もし買取業者が「うちが買い取る前に、無料で借地人を追い出しておきますよ」「地代の増額交渉を代行するので、地代が上がれば査定額を高くしますよ」と提案してきたら要注意です。

弁護士資格のない業者が報酬目的で代理交渉を行うのは「非弁行為」という犯罪行為に該当します。専門の買取業者は、「現状のまま買い取り、自社の物件になった後で、自社の提携弁護士とともに適法に解決する」といった正しい手順を踏みます。

買取スピードはどれくらいか

底地を買取業者に売却する場合、買主を探す手間が不要なため、早ければ数日〜1週間程度で現金化が可能です。

とはいえ、買取業者によって手続きや査定にかかる時間やノウハウに差がどうしても出てきます。また、売却予定の底地の権利関係や借地人との関係性といった個々の状況によっても、現金化できるまでの時間が変わってきます。

「〇〇日までに現金がほしい」といった場合は、現金化までにどれくらいの時間がかかるのか、事前に確認しておきましょう。

例えば弊社の場合は、「最短12時間で買取金額査定」「最短48時間の現金化」が可能です。一方で、「再建築不可や共有名義など、別の法的問題を抱えている」「借地人や隣地の調査が必要になる」といった事案では、現金化まで1〜2週間程度のお時間をいただくケースがございます。

買取業者の信頼性を確認する際に見るべきポイント

買取業者の信頼性を確かめないまま悪質な業者に引っかかると、不当に安い値段で手放すことになったり、売却後に借地人とのトラブルに巻き込まれたりする危険があります。業者を信頼して任せられるかどうかは、以下の3点でチェックしましょう。

  1. 宅地建物取引業の免許を公式サイトで確認できるか
  2. 過去に行政処分履歴がないか
  3. 口コミや評判に問題がないか

宅地建物取引業の免許を公式サイトで確認できるか

買取業者の「会社概要」といったページにて、「宅地建物取引業の免許」の番号が掲載されているかを確認しましょう。

不動産売買を不特定多数相手に業として行うには、宅地建物取引業の免許が必須です。免許番号を掲載していなかったり、存在しない番号を公表していたりする買取業者は、無免許営業の違法業者の可能性があります。

例えば、弊社「クランピーリアルエステート」の免許番号は、「国土交通大臣(1)第10446号」です。

免許の取得状況や番号を調べたい場合は、国土交通省の「宅地建物取引業者検索」のページを利用しましょう。

過去に行政処分履歴がないか

宅地建物取引業免許を所有している買取業者のなかには、過去に悪質な取引や違法営業などを行い、国や都道府県から行政処分を受けているケースがあります。過去に行政処分を受けている買取業者は、行政処分後の評判がよほど良くない限り、信頼性の面から依頼を避けたほうが無難でしょう。

こうした違反歴は、国土交通省が公開している「ネガティブ情報等検索サイト」で事業者名を入力すれば、確認が可能です。

口コミや評判に問題がないか

Googleマップの口コミや、不動産会社の比較サイトなどで、過去に買取業者を利用した人の実勢の声を確認するのも重要です。

利用者の生の声は、買取業者のバイアスがかかっていない貴重な判断材料になります。公式サイトに「相談者様に誠実」「高額買取」と掲げられていても、「こちらを下に見るような態度が見られた」「理不尽な理由で査定額を下げられた」といった口コミが多い場合は、本当に依頼すべきか再度精査すべきでしょう。

以下では、弊社のGoogle口コミに寄せられたものを一部紹介します。

最初のお打ち合わせから2年にも渡りサポート頂きありがとうございました!優柔不断な私たち家族を温かく支えてくださって、ようやく長いトンネルを抜けることが出来ました。
悪くもないけど特別良くもない感じ。でも共有状態のまま売れたのはありがたい。

担当者のコミュニケーション面を確認する際に見るべきポイント

不動産取引は、どの段階の手続きであっても「人と人」の関わり合いの部分が重要です。

窓口となる担当者とのコミュニケーションがスムーズにいかない業者は、売買の過程で思わぬトラブルを引き起こす火種になるかもしれません。以下では、担当者のコミュニケーション面を確認する際に見るべきポイントを3つ解説します。

  1. 無料相談や無料査定利用時に誠実な態度で接してくれるか
  2. 査定後に金額の根拠を示してくれるのか
  3. 移転登記と決済を同時に行うフローであるか

無料相談や無料査定利用時に誠実な態度で接してくれるか

底地の売却相談では、「借地人との関係が破綻して絶縁状態だ」「先代の借金が絡んでいる」など、人に言いにくいデリケートな事情を打ち明けなければならない場面があります。

そのため、買取業者の担当者が、売主側の事情に寄り添った誠実な態度で接してくれるかが非常に重要です。

「専門用語ばかり使って上から目線」「メールの返信が極端に遅い」といった不誠実な担当者では、売主側の事情や底地の現状を軽んじて、適切な査定を行わないリスクが考えられます。弊社の不動産業界における経験からも、不誠実な態度を取り続けた買取業者の営業が長年続くことはありませんでした。

担当者の態度を直接確認しやすいのは、無料相談の段階です。可能であれば対面、遠方に住んでいる場合はWeb会議で相手の顔や身振りが見える形で話してみて、自分に寄り添ってくれる担当者かどうかを見極めてください。

査定後に金額の根拠を示してくれるのか

「売主様の底地は1,000万円です」と言われたとき、「なぜその金額になったのか」を素人にもわかるように論理的に説明してくれるかどうかも重要です。

悪質な業者の場合、売主がいくら確認しても「これが相場です」と押し切られ、後から理由をつけて査定額を減額してくるリスクがあります。根拠を提示しないことで、後からいくらでも言いがかりをつけられる状態に持っていかれてしまうのです。

一方で優良な業者であれば、「周辺の更地価格が〇〇万円で、借地権割合や買取後の諸経費を考慮して、この査定額になりました」と、透明性のある説明をしてくれるはずです。

移転登記と決済を同時に行うフローであるか

底地を売却した後、底地の所有権移転と売却代金の決済が同時に行われるフローであるかを事前に確認しておきましょう。

もし買取業者が「先に名義だけうちに変えてくれると、手続き的に助かります」と言ってきた場合、原則として契約を進めてはなりません。所有権だけ先に渡してしまうと、売却代金を振り込まないまま姿を消す詐欺トラブルが想定されるためです。

一般的に、不動産売買の実務では、売買契約の当事者となる売主・買取業者・司法書士が集まり、同日に手続きを完了させます。このようなフローになっているかどうか、必ず確認しておきましょう。

底地専門の買取業者を選ぶ際には複数社への査定依頼がおすすめ

底地専門の買取業者選びは、前述した「底地の売却を依頼する買取業者の選び方のポイント」を参考にしたうえで、複数社に査定を依頼するのがコツです。

もし1社にしか査定を依頼しなかった場合、提示された金額が「本当に適正なのか」「足元を見られて安く買い叩かれていないか」を、客観的に判断する基準が持てないという大きなデメリットがあります。

そこで複数社の査定結果を比較検討すれば、おおよその相場観が掴めるようになり、著しく低い査定額を出してきた業者を見極めやすくなります。また、担当者の専門知識の深さや、こちらに寄り添ってくれるコミュニケーション能力を比較できるのも、複数社に査定を依頼するメリットです。

例えば、どちらも底地専門を掲げる買取業者があったとしても、各社で蓄積データ、査定方法、対応地域、買取後の収益化や販売ルートなどが大きく異なります。同じ底地を査定した場合でも、各社で数百万円以上の差が出ることも珍しくありません。

複数社に依頼して比較検討すれば、売却予定の底地のポテンシャルをもっとも高く評価してくれる、相性の良い買取業者が見つけやすくなるでしょう。

ポイント

「何社も同時に査定をお願いしたら、業者に失礼ではないか」「倫理的に問題ないのか」と気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、結論から言えば問題ありません。

買取業者を含む不動産会社にとって、無料査定は自社を選んでもらうための営業活動の一環であり、査定自体で収益を得るビジネスモデルではないからです。

実際に買取業者の立場としても、売主が複数社から相見積もりを取ることは想定したうえで対応しています。底地や訳あり物件の専門家である弊社においても、売主様が他社と比較せずに1社だけで即決することは推奨しておりません。複数の意見を聞いたうえで、心から納得できる業者を選ぶことこそ、後悔のない底地売却の第一歩になるでしょう。

買取業者が底地を査定する際に見るポイント

底地の査定は、戸建てや空き地の査定とは根本的に異なる部分が多々あります。例えば、「どのような契約で貸しているか」「借地人との関係性はどうか」といった、目に見えない権利関係や人間関係が査定額を大きく左右します。

買取業者による底地の査定は、主に「取引事例比較法」と「収益還元法」を組み合わせて行うのが一般的です。

底地を評価する方法 概要
取引事例比較法 不動産の周辺地域で過去に取引された類似物件の売買価格を参考に評価する手法
収益還元法 その不動産が将来的に生み出すと予想される収益を、適切な利回りで割り戻して算出する手法
原価法 ・査定対象の不動産と同等の建物を現在の建設費などで新築すると想定し、そこから経年劣化による価値減少分を差し引いて評価する手法
・底地のような土地のみの査定においては使われません。

上記の査定方法の計算の基礎となるのが、借地契約や不動産の状態にまつわる以下の査定ポイントです。

  • 設定されている借地権の種類
  • 地代や契約期間などの借地契約の内容
  • 借地人とのトラブルの有無
  • 隣地との境界標の有無
  • 底地の立地条件や形状
  • 共有名義や未登記相続など他の訳あり要素の有無
  • 用途地域や建ぺい率・容積率などの法令上の制限

設定されている借地権の種類

底地に設定されている借地権の種類は、査定額に大きく影響します。借地権は種類によって、「貸し出し期間はどれくらいなのか」「借地人から確実に返還してもらえるか」などが変わるためです。

借地権の種類は、主に次の通りです。

借地権の種類 査定
普通借地権 借地人が希望すれば、契約満了後も原則として更新できる借地権です。「借地人が契約違反している」「地主自身が土地を使わざるを得ない事情がある」といった正当事由がなければ、契約を途中で終了させることができません。活用の見通しが立ちづらいため、底地の査定額は低くなる傾向があります。
定期借地権 契約期間が満了した時点で、借地人が土地を返還するとあらかじめ定められている借地権です。ほぼ確実に土地が返還されるうえに、いつ返ってくるかが明確であるため、普通借地権よりも高く評価される傾向が見られます。とくに、残存期間が短いほど高値が付きやすくなります。
旧借地権 1992年7月31日以前に締結された借地契約に設定されている借地権です。借地人の権利が非常に強力であるため、底地の査定額は低く見積もられる傾向があります。

弊社が東京の同一地域かつ面積が同程度の底地を査定した際も、「普通借地権」と「残存期間15年の定期借地権」の違いで、査定額に以下の違いが生じました。

・普通借地権:査定額約800万円
・定期借地権(残存期間15年):査定額約1,800万円
ポイント

借地権と似たような契約に、「使用貸借」というものがあります。使用貸借とは、簡単に言えば「土地を無償で貸す契約」のことです。借主はタダで土地を使えますが、借地借家法の保護が及ばないため、地主から返還を求められると原則返還しなければなりません。

そのため、使用貸借は実質的に更地に近いものと判断されることが多く、更地価格に近い査定額になるケースが一般的です。

地代や契約期間などの借地契約の内容

借地契約の内容は、底地の収益性や将来的な活用の見通しに直結するため、査定における重要な要素になります。例えば、底地の査定でプラス評価を得やすい要素の例は以下の通りです。

  • 近隣相場と比較して地代の金額が適正になっている(固定資産税・都市計画税の3~5倍程度が目安)
  • 地代が数十年も据え置かれておらず、世情や周辺の相場に合わせて定期的に改定している
  • 定期借地権の契約期間や残存期間が短く、返還までの見通しが立てやすい
  • 更新料や承諾料の支払い、その他の借地権に関するルールが明確化されたうえで、書面で残っている
  • 契約書や合意書、過去の支払い履歴がしっかりと書面で整理されている

上記の条件が揃っている借地契約であれば、「将来的に安定した収益を得られる」「借地人とトラブルになった際にも対応しやすい」と期待でき、弊社としても査定額を上げやすくなります。

売却前に地代を適正化したり、契約内容を書面で整理したりしておくと、買取業者側の手間が省け、査定額がプラスになる可能性があります。

例えば、確認しておいたほうがよい要素の1つが更新料です。実を言うと、借地契約の更新料は法律上の義務ではありません。一方で、最高裁の判決には、「更新料条項が賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載されていれば、更新料支払いの特約は有効」と判断したものがあります。要するに、更新料の有無については「契約書に書いてあるか否か」が非常に重要になるのです。

とはいえ、「底地でもそのままの状態で売却できる」というのも買取業者の強みですので、どちらのほうがよいかは事前に検討しておくことを推奨します。判断がつかない場合は、買取業者に直接相談してみてください。

借地人とのトラブルの有無

借地人とトラブルになっている底地でも買取対応してくれる」で解説した通り、借地人とのトラブルが存在する底地を不動産会社は嫌がります。

買取業者の査定においても、借地人とのトラブルがある底地はどうしてもマイナス評価になってしまいます。借地人との交渉や法的手続きに、金銭や時間のコストがかかるためです。

可能であれば、底地の売却を検討する前に借地人とのトラブルを解決できる範囲で解決しておくと、その分だけ査定額に反映されます。

ポイント

とはいえ、底地における「地代の滞納」「無断での建て替え」「地代値上げの拒否」といったトラブルは、当事者同士の話し合いで一朝一夕に解決できるものではありません。

「自分で解決してから高く売ろう」と無理をして精神的に疲弊してしまうよりは、専門の買取業者に現状のまま売却し、一刻も早く重圧から解放されるというのも1つの判断と言えるでしょう。

隣地との境界標の有無

古い底地の場合、「目印となる境界標がなく、隣の土地との境界線がどこか分からない」というケースが非常に多く見られます。

境界が確定していない土地は、原則としてマイナス評価です。

境界が未確定なままだと、借地人が建物を建て替えたり、業者が底地を更地にして転売したりする際に、隣人との間で「ここは私の土地だ」とトラブルになるリスクを抱えています。

未確定の土地の境界を確定させるには、土地家屋調査士に依頼して測量や登記を進めなければなりません。土地家屋調査士への報酬や、隣地所有者・役所と協力して進める手続きの労力などが発生するため、そのコスト分だけ査定額から差し引かれます。

底地の立地条件や形状

底地の査定額の基礎は、土地そのものの資産価値です。そのため、立地条件や形状が底地の査定額に直接影響します。

底地の査定でプラスになる要素は、次の通りです。

  • 土地の形状が長方形・正方形など整っている(旗竿地や袋地などの不整形地でない)
  • 「駅が近い」「広い道路がある」など交通アクセスがよい
  • 周辺に商業施設や病院、学校などがある
  • 住宅用であれば周辺が閑静な住宅街である、商業用であれば繁華街が近いなど、底地の用途に応じた環境がある
  • 地盤が強固で、川の氾濫被害の心配がないなど、災害に巻き込まれるリスクが低い

共有名義や未登記相続など他の訳あり要素の有無

底地のなかには、「兄弟と共有名義になっている」「亡くなった親名義のままで相続登記が完了していない」といった、他の訳あり要素が重なっているケースがあります。

訳あり要素の解消のために、買取業者は地主側の共有者との意見調整や相続登記などを、借地人との交渉と並行して行わなければなりません。法律・税務の専門家を手配するコストや、対応に要する時間が余分にかかるため、その分査定額は下がってしまうのが実情です。

用途地域や建ぺい率・容積率などの法令上の制限

土地には、国や自治体によって「ここに建ててよい建物の種類や大きさ」を定めた法的なルールが存在します。この法令上の制限の状態によって、底地の査定額が大きく変わります。

査定に影響する法令上の制限とは、主に「用途地域」「建ぺい率・容積率」「再建築不可状態の有無」です。

法令上の制限 概要・査定に及ぼす影響
用途地域 ・都市計画法に基づいて、「ここは住宅地」「ここは工業地」といった土地の用途を13種類に分けたエリア
・「住宅地にある住宅用の底地」など需要とマッチしている場合はプラス評価
建ぺい率・容積率 ・建ぺい率:敷地面積に対する建築面積の割合
・容積率:敷地面積に対する延床面積(建物のすべての階の床面積を合計したもの)の割合
・原則として数値が高いほど建物を自由に建てやすいため、プラス評価
再建築不可 ・接道義務違反や市街化調整区域に所在などの理由で、新しく建物を建てられない状態のこと
・再建築不可の場合は、マイナス評価

例えば、「高いビルやマンションを建ててもよい商業地域」や、「敷地面積に対して大きな建物を建てられる地域」などにある底地は、将来的な土地の活用方法が広がるため、買取業者からの評価は高くなりやすい傾向があります。

逆に、「小さな戸建てしか建てられない厳しい制限がある地域」や、「再建築不可物件になっている」といった場合は、資産価値が大きく下がるため査定額も厳しくなります。

底地の査定・売却を買取業者に依頼する流れ

底地の査定や売却を買取業者に依頼する場合、通常の戸建てやマンションのケースとは実務上異なる部分が存在します。ここからは、買取業者に依頼して底地を査定・売却する流れについて解説します。

  • 底地の売却について借地人と話し合っておく
  • 買取業者に無料相談や無料査定を依頼し売却先を選定する
  • 買取業者と買取価格について交渉する
  • 買取条件を確認し売買契約を締結する
  • 決済と物件引き渡しを行う

底地の売却について借地人と話し合っておく

買取業者に底地の売却について相談する前に、可能であれば借地人に話を通しておくのがよいでしょう。

法律上、地主は借地人の許可や同意がなくても、底地を第三者へ自由に売却できます。しかし、なかには「買取業者に売るのであれば、自分に売ってほしい」「自分も借地権と建物を手放したいから、同時売却したい」と提案してくるケースがあります。

まずは借地人への売却を打診してみて、「お金がなくて買えない」「借地権を手放す気はない」と断られた場合に、専門の買取業者へ売却するという手順を踏むことを推奨します。

借地人への底地売却については、「借地人と協力したほうが高く売れやすくなる」で詳しく解説します。

買取業者に無料相談や無料査定を依頼し売却先を選定する

借地人への売却が難しい場合は、底地専門の買取業者への売却を本格的に進めていきます。まずは無料相談や無料査定を依頼し、「どこの買取業者に売却すべきか」を慎重に検討しましょう。

この際には、「底地専門の買取業者を選ぶ際には複数社への査定依頼がおすすめ」で解説した通り、複数社に査定を依頼することを強く推奨します。

底地の査定を依頼する際には、以下の書類を準備しておくとスムーズに進められます。

  • 借地契約書や更新についての合意書
  • 過去の地代の支払履歴がわかる通帳のコピーなど
  • 底地の権利証または登記識別情報通知
  • 底地の測量図や境界確認書
  • 固定資産税や都市計画税の納税通知書
  • 印鑑証明書
  • 本人確認書類

ここで知っておきたいのが、不動産査定には大きく分けて「机上査定」「訪問査定」「AI査定」の3つの種類があるという点です。それぞれの特徴を理解しておきましょう。

机上査定

机上査定とは、物件の住所、面積、地代の金額、契約内容などの情報を買取業者に伝え、業者が過去の取引データや法律・判例と照らし合わせて行う簡易的な査定です。基本的には、応募フォームやメールで底地の情報を送るだけで対応してくれます。

買取価格の見込みを概算してもらうことで、「本当にこの底地を買い取ってもらうべきか」「この買取業者に訪問査定を依頼すべきか」の判断材料として利用できます。

訪問査定

訪問査定(現地調査)とは、買取業者の担当者が実際に現地へ足を運び、底地の形状や周辺環境、境界標の有無などを直接目で見て確認する、本格的な査定のことです。

机上査定ではわからなかった地中埋設物の可能性や土地の境界まで細かくチェックするため、非常に精度の高い査定結果が出ます。買取業者の場合は、この訪問査定で出た金額が最終的な買取価格になるケースが一般的です。

AI査定

最近はインターネット上で、住所や面積を入力するだけで瞬時に価格が出るAI査定というサービスが増えています。公式サイトの入力フォームに不動産情報を入力するだけで、蓄積された膨大な査定・取引データを基に、大まかな査定額を一瞬で算出してくれます。

ただし、AI査定の結果は机上査定以上に簡易的なものに過ぎません。なぜなら、地代の適正、借地人とのトラブル、借地契約の詳細などの要素を計算に組み込むことができないためです。

あくまで、「AI査定の結果を見て、机上査定を依頼するか決めよう」といった、買取業者への相談前の意思決定の参考程度に留めておくことを推奨します。

買取業者と買取価格について交渉する

査定結果が出揃って、依頼先の買取業者を絞り込んだら、買取業者と買取価格について交渉を行います。

「業者が提示した金額=絶対に動かせない金額」というわけではありません。売主様との交渉を経て買取価格が引き上げられるケースは、弊社の実務においてもよくあることです。

例えば、「他社は〇〇万円で買い取ってくれると言っているが、御社の対応が一番よかったので、もう少し高く買い取ってくれないか」と、率直に相談してみるのが非常に効果的です。

買取業者からしても、底地が魅力的であるほど「他社に買い取られるくらいなら、多少値上げしてでも買い取る」という心理が働きます。

買取条件を確認し売買契約を締結する

最終的な買取価格や条件に納得できたら、売買契約書の内容をしっかりと確認し、契約を締結します。

底地の場合は、買取金額に加えて「契約不適合責任免責になっているか」「底地の所在地は合っているか」「1月1日から所有権移転日までの固定資産税の支払いについて」などを確認しておきましょう。

「契約内容に問題がないか、自分では判断できない」といった場合は、弁護士や司法書士に契約書を確認してもらうのも1つの手です。

決済と物件引き渡しを行う

売買契約を結んだら、最後に売却代金の振り込みと名義変更の手続きを行います。

不動産売買の実務においては、売主、買取業者、司法書士などが一堂に会する必要があります。そのため、当事者全員の都合がつく日を調整しなければなりません。

当日は、指定口座へ売却代金が全額振り込まれたことを確認し、その場で司法書士が法務局へ「所有権移転登記」の申請を行います。その後、必要書類などを買取業者に渡せば、地主が対応する物件の引き渡しは完了です。

売却した後の底地は買取業者の所有物となるため、その後の借地人との交渉や権利調整などは、すべて買取業者が新しい地主として引き継いで行うことになります。

買取業者への底地の売却相場は「更地価格の10~20%」

借地契約の内容や立地条件によって大きく変動しますが、底地を買取業者に売却する場合、買取価格の相場は「更地価格の10~20%程度」になるのが実務上の一般的な基準です。

更地とは、上に建物が建っておらず、誰でも自由に家を建てられるまっさらな状態の土地のことを指します。

例えば、「更地であれば3,000万円で売れる」という土地であれば、買取業者への売却相場は「300万円~600万円」です。

底地の買取相場については、以下の関連記事で詳しく解説しています。

専門の買取業者に底地を売却する前に知っておきたい注意点

底地を手放す際、専門の買取業者へ依頼するのは非常に有効でスピーディーな手段です。しかし、買取業者への依頼にはいくつかデメリットが存在するため、「損をしないための知識」や「実務上のリスク」を正しく把握しておく必要があります。

以下では、専門の買取業者に底地を売却する前に知っておきたい注意点を解説します。

  • 借地人と協力したほうが高く売れやすくなる
  • 悪質な買取業者に依頼するとトラブルになるリスクがある
  • 底地の状態によっては買取を拒否される可能性がある

借地人と協力したほうが高く売れやすくなる

底地売却の実務において、底地をもっとも高く買い取ってくれる可能性が高いのは借地人です。実際に、借地人に底地を売却する場合の相場は、「更地価格の50%程度」になります。

なぜ借地人に売るほうが高値が付きやすいかと言いますと、借地人の立場から見れば、借地権と底地の権利を合わせることで完全所有権を得られるメリットがあるためです。

完全所有権を得られれば、今後は地代を支払ったり、建て替えに地主の承諾を得たりする必要がなくなります。そのため、多少高い金額を支払ってでも底地を購入したいと考える借地人は意外と少なくないのです。

さらに、底地のもう1つの売却方法として、地主と借地人の「同時売却」があります。これは、底地と借地権を同時に売りに出して、第三者に完全所有権の不動産として買い取ってもらう手法です。

同時売却であれば、通常の更地と同程度の扱いになるため、仲介業者を利用して第三者の個人に売却できる可能性が高くなります。

悪質な買取業者に依頼するとトラブルになるリスクがある

不動産業界には、売主の知識不足につけ込む悪質な業者も一部存在するのが、残念ながら事実です。悪質な業者に依頼してしまうと、以下のような深刻なトラブルに巻き込まれるリスクがあります。

  • 売買契約成立後に、「借地人との交渉が大変なので減額します」と後出しし、こちらの了承を得ないまま売却代金の減額に合意するよう迫ってくる
  • 一度査定を依頼しただけで、昼夜問わずしつこく電話がかかってきたり、自宅や勤務先に押しかけられたりする
  • 売却前から借地人にコンタクトを取り、借地権を手放すよう圧力をかけ、底地と一緒に手に入れようとする

こうしたトラブルを防ぐためにも、「査定額の根拠を論理的に説明できるか」「買取業者の信頼性に問題はないか」などを、契約前に必ず厳しくチェックしてください。

底地の状態によっては買取を拒否される可能性がある

買取業者も慈善事業ではなくビジネスである以上、「どうやっても利益が出ない」「むしろ不良債権になる」と判断した底地は、当然ながら買取をお断りします。

仮に「どんな底地でも絶対に買います」など、絶対100%を軽々しく使う買取業者は、むしろ信用しないほうが無難です。

買取を断られる可能性がある底地の例は、次の通りです。

  • 致命的な法令違反や再建築不可といった問題があり、買取業者のノウハウがあっても収益化が難しい
  • 隣地の境界について裁判沙汰になるレベルでドロドロになっている
  • 土壌汚染が深刻すぎて、浄化費用といった解決コストが大きすぎる
  • 借地人が反社会的勢力である

「底地なら何でも売れる」と過信せず、自分の底地が致命的な欠陥を抱えていないか、事前に状況を整理しておくことが大切です。もし上記のような致命的な問題がある場合は、買取業者だけでなく、弁護士などの専門家に直接相談して法的な解決を図る必要があります。

まとめ

底地は、「他人の建物が土地の上に建っている」という性質上、一般の市場では買い手を見つけるのが難しい特殊な不動産です。

しかし、底地に特化した高い専門性とノウハウを持つ買取業者であれば、借地人との地代トラブルや古い法律が絡む複雑な底地であっても、将来的な価値を正しく見極めた適切な査定と買取が期待できます。

買取業者を選ぶ際は、「底地の専門知識や豊富な取引実績があるか」「宅建業の免許など信頼性は十分か」「デリケートな事情に寄り添ってくれる担当者か」といった、選び方のポイントを必ず確認しましょう。

底地専門の買取業者は、基本的に無料相談や無料査定を受け付けています。「長年の底地管理や借地人との関係に疲れてしまった」「売却に関して不安や疑問がある」という方は、1人で抱え込まず、一度気軽に相談してみてください。

底地の買取業者についてよくある質問

買取業者は底地を買い取った後どのように現金化しているのですか

「借地人と話し合って地代を適正相場に値上げし、収益物件として運用・転売する」「借地人から借地権(建物)を買い取り、完全所有権の更地にしてから転売する」といった方法で現金化して利益を出しています。

底地と借地権は交換できると聞いたのですが本当でしょうか?

底地と借地権の交換は、不動産実務においては「等価交換」と呼ばれる、非常に有効でよく使われる解決手法です。等価交換とは、1つの土地を地主と借地人で「割合に応じて物理的に切り分けて、お互いに完全な所有権にする」という方法です。

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