底地が売れない理由とは?借地人がいる土地を売却する方法と注意点を解説

底地が売れない理由とは?借地人がいる土地を売却する方法と注意点を解説

「底地を売却したいのに買い手が見つからない」「不動産会社に相談したが断られてしまった」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

底地は借地人に土地を貸している特殊な不動産であり、地主であっても自由に活用できません。そのため、一般的な土地と比べて買い手が限られやすく、「売れない」と悩む地主の方は少なくありません。

実際、以下の項目に当てはまる場合は、底地が売れにくくなっている可能性があります。

  • 借地人と長年連絡を取っていない
  • 借地契約書や更新履歴が見つからない
  • 底地を共有名義で相続している
  • 地代を長年見直していない
  • 底地の査定を受けたことがない

ただし、底地だからといって必ず売れないわけではありません。法律上は売却が制限されているわけではなく、実際には底地の状況や売却先の選び方によって売却できる可能性は十分あります。

重要なのは、「底地だから売れない」と考えるのではなく、売却を難しくしている原因を把握し、それに適した方法を選択することです。

本記事では、底地が売れない理由や放置するリスク、状況別の売却方法、売却時に押さえておきたい注意点について詳しく解説するので、参考にしてみてください。

目次

【1分でわかる】あなたの底地は本当に売れない?9つのチェックリスト

底地は借地人との権利関係が複雑で、多くの買い手から購入を敬遠されやすいため、一般的な土地よりも売却が極めて難しいという実態があります。ただし、「底地だから売れない」というわけではありません。

実際には、借地契約の状況や借地人との関係性、売却に向けた準備状況によって売却のしやすさは大きく変わります。特に、底地売却に関するご相談のなかでも、売却が長期化しているケースでは、「権利関係が整理できていない」「借地人との連絡が取れていない」「売却方法を十分に比較できていない」といった課題が見つかることが少なくありません。

まずはご自身の底地について、以下のチェックリストで確認してみましょう。
これらは実際に弊社が底地の買取査定を行う際、権利調整の難易度や買取価格を算出するために重点的にチェックしているポイントでもあります。


チェックが多いほど、売却活動を始める前に整理しておきたい課題がある可能性があります。特に3項目以上当てはまる場合は、売却活動の途中で交渉や手続きが停滞する可能性があります。

底地関係の問題は複雑でトラブルにも発展しやすいため、早いうちに状況を整理しておくのがおすすめです。専門家のアドバイスを受けながら解決を目指すとよいでしょう。

ただし、これはあくまで目安に過ぎないため、2つ以下でも不安を感じている場合や、すでにトラブルに発展している場合は、早めに専門家へ相談して適切な対策を講じることが大切です。

売れない底地で多い悩みランキング

弊社クランピーリアルエステートには、底地売却に関するさまざまなご相談が寄せられています。そこで今回は、実際に底地売却のご相談でお問い合わせいただいたお客様へのヒアリングデータをもとに、底地所有者の方が抱えやすい悩みについてまとめました。

その結果、特に多かった悩みは以下の5つです。

  • 1位:土地を自由に使えない
  • 2位:地代収入が少ない
  • 3位:借地人との交渉が進まない
  • 4位:ローンを利用しづらく買主が見つからない
  • 5位:相続が発生して権利関係が複雑になってしまった

ここからは、弊社へ寄せられるご相談内容や実際のヒアリング結果をもとに、底地が売れない理由について詳しく解説していきます。

1位 土地を自由に使えない

底地の所有者の悩みとして最も多いのが、所有者であっても土地を自由に使えない点にあります。底地の場合、土地の所有権は地主にありますが、その土地を使用する権利は借地人にあります。

借地人との契約が継続している限り、地主は土地に建物を建てたり、駐車場などに活用したりすることはできません。

また、借地契約は地主の一方的な都合で更新を拒絶・途中解約するのが不可能です。普通借地権や旧法借地権の場合は、契約満了後も借地人が更新を望む限り、原則として自動的に契約が更新されます。

法律上は更新拒絶も認められていますが、そのためには正当事由が必要となるため、実務上は借地人が利用を続けるケースが少なくありません。そのため、底地を購入する第三者からすると、「いつ土地が返還されるのか分からない」「自分の希望する用途で活用できない」といった点が大きな懸念材料になります。

実際、一般市場で土地を探している人の多くは、自宅の建築や不動産活用を目的としています。そのような買主にとって底地は選択肢になりにくく、購入を検討する人が限られるため、売却の難しさにつながっているのです。

2位 地代収入が少ない

地代収入が少なく、他の収益物件と比較して収益性が低い点も、底地の所有者の頭を悩ます理由の1つです。底地は借地人から継続的に地代を受け取れるため、空室リスクがないというメリットがあります。

しかし、実際には長年地代が見直されておらず、現在の地価や周辺相場と比べて低い金額にとどまっているケースも少なくありません。他の収益物件の賃料と比較すると低い水準に留まるため、それほど大きな利益には期待できないのが実情です。

また、アパートや月極駐車場なら複数の契約者からの賃料収入が見込めますが、底地の場合は1つの土地に対して契約者が1人であるケースがほとんどです。利用者を増やして収益を拡大することもできないため、収入額には限界があります。

投資目的で土地を購入する買い手に関しても、多くは収益性の高さを求めています。底地は空室リスクがなく、毎月安定した地代収入が得られるというメリットはあるものの、思ったような利回りが期待できなかったり、地代改定の交渉や借地人との関係調整が必要になったりするケースも少なくありません。

実際に「地代収入はあるものの手間に見合わない」「固定資産税を支払うと手元にほとんど利益が残らない」といったご相談が寄せられます。

このように、底地は安定収入が見込める反面、大幅な収益改善が難しいため、一般的な収益物件と比べると売却が長期化しやすくなっています。

3位 借地人との交渉が進まない

底地の売却を検討する際、まず借地人への売却を考える地主の方は少なくありません。しかし、実際には借地人との交渉が思うように進まず、売却活動が停滞してしまうケースもあります。

借地人へ直接売却する場合、借地人との協力が不可欠です。売却価格や引き渡し時期だけでなく、費用負担や売却代金の分配方法などについても話し合いを行い、双方が合意する必要があります。

しかし、地主は少しでも高く売却したいと考える一方で、借地人は少しでも有利な条件で権利を取得したいと考えるため、利害が対立しやすくなるのです。また、借地人に購入資金を用意する余裕がないケースや、売却そのものに関心を示してもらえないケースもあります。

実際に「借地人へ売却したかったが話し合いが進まなかった」「何年も交渉しているが結論が出ない」といったご相談が寄せられます。

借地人との協力が得られなければ、借地人へ売却する選択肢は取れません。その結果、売却方法が限られ、底地が長期間売れなくなる原因の1つになっているのです。

4位 ローンを利用しづらく買主が見つからない

底地の売れない理由として、買い手がローンを利用しづらいという点も挙げられます。まず、底地の購入時には住宅ローンが利用できません。住宅ローンは、契約者本人が居住する不動産の購入を対象としたローンです。

底地には契約者本人ではなく、借地人が居住しているため、そもそも住宅ローンは融資の対象外となります。そのため、底地を購入する場合は収益物件向けの不動産投資ローンの利用を検討することになりますが、こちらは住宅ローンよりも審査が厳しめで、物件の収益性や担保価値が重視されます。

前述のとおり、底地は土地を自由に利用できず、将来的に土地が返還される時期も見通しにくいため、金融機関から慎重に評価される傾向があります。借地契約の内容や残存期間によっては融資を受けられるケースもありますが、一般的な土地と比べると資金調達のハードルは高めです。

一般市場で土地を探している買い手の多くは、ローンを利用して土地を購入します。上記の通り、底地はただでさえ人気がないうえ、買い手は現金一括で購入できる人に絞られてしまうため、買い手探しに難航してしまいがちです。

5位 相続が発生して権利関係が複雑になってしまった

相続によって権利関係が複雑化してしまったことも、底地の売却を阻む要因の1つです。底地の所有者が亡くなると、原則として底地の所有権や借地契約上の地位は法定相続人に引き継がれます。

もし、底地を複数人で相続して共有名義となった場合、借地人との権利関係だけでなく、共有者同士の権利関係も複雑に絡み合うことになります。

共有名義の底地は、底地のみの売却だけでなく、借地人と協力して底地と借地権をまとめて売却する「同時売却」や、地主と借地人で土地を分け合ってそれぞれ完全所有権の土地を取得する「等価交換」を行う際にも、共有者全員の同意が必要となります。そのため、1人でも反対する共有者がいると売却手続きは進められません。

借地人との交渉に加え、共有者間の合意形成も必要となるため、売却手続きに進めるまでのハードルが高まるのです。実際に「兄弟で意見がまとまらない」「遠方に住む共有者と連絡が取りづらい」「相続人が多く話し合いが進まない」といったご相談が寄せられます。

また、共有名義の底地は、単独での意思決定が制限されているうえ、地代の取り分も少なくなるため、単独名義よりも需要はさらに低下します。売却活動に進めても、買い手がまったく見つからず、結局売れ残ってしまうケースは少なくありません。

底地が売れないからと放置するリスク

底地が売れないからと言ってそのまま放置すると、以下のようなリスクが生じます。

  • 地代収入より管理負担が大きくなることがある
  • 相続で権利関係がさらに複雑になることがある
  • 売却の選択肢が狭まる可能性がある

ここからは、それぞれのリスクについて1つずつ詳しく解説していきます。

地代収入より管理負担が大きくなることがある

底地を放置し続けると、将来的に地代収入より管理負担の方が大きくなるリスクがあります。底地の地代は、固定資産税・都市計画税の税額の3~5倍程度と、周辺相場よりも低い水準で留まっているケースが多いです。

地主は建物の清掃や修繕を行う必要はありませんが、自由に使えない土地の税負担が生じるほか、地代の徴収や値上げ交渉、契約更新時・建て替え時・名義変更時の承諾、トラブル対応などの管理実務が生じます。

こうした煩雑な管理に対して得られる地代収入が少ないため、底地は他の収益物件と比較して管理負担が大きくなりがちです。実際に「地代収入はあるものの管理の負担に見合わない」「高齢になり借地人とのやり取りが負担になってきた」といったご相談が寄せられます。

たとえ現時点では底地の管理に負担を感じていなくても、将来的には地価の上昇に伴う税負担の増加や高齢化、相続後の世代交代などによって、底地の管理に対する金銭的・精神的な負担が重荷となるリスクがあります。

そのため、不要な底地は管理負担が大きくなる前に売却手続きを進めておくことが重要です。

相続で権利関係がさらに複雑になることがある

底地を複数の相続人で相続すると共有名義となり、共有者全員で底地を管理していくことになります。その状態でさらに相続が発生すると、共有者の人数が増え、権利関係も複雑になっていきます。

特に、元々1つの土地に対して地主と借地人の2つの権利が存在している底地は、借地人側でも相続による権利の細分化が生じる可能性もあるのです。そのため、一般的な土地と比較して権利関係がより複雑化しやすい性質があります。

権利関係が複雑になるほど、契約内容の変更や底地の売却などの方針を巡って意見が対立しやすくなるため、合意形成のハードルが高まります。

相続が重ねるごとに共有者間の関係や借地人との関係も薄れてしまうことから、これまでにも「連絡が取れない共有者がいて話し合いすらできない」「借地人とほとんど面識がなく、協力を得るのが難しい」といった事態に陥るケースも多々ありました。

底地は放置すればするほど状況は悪化し、最終的に身動きが取れない状態に陥ってしまうリスクが高まります。そうならないためにも、売れない底地はそのまま放置せず、状況に適した方法で早期に売却手続きを進めることが大切です。

売却の選択肢が狭まる可能性がある

底地を放置し続ける行為は、将来的な売却の選択肢を狭める原因にもなります。底地の売却方法の多くは、借地人の同意や協力が不可欠です。

しかし、借地人が高齢になって認知症を患ってしまった場合、意思能力の喪失によって単独での法律行為はできません。そのため、借地人への売却や同時売却、等価交換での交渉や合意形成を行う際は、成年後見制度などを利用して手続きを進めることになりますが、通常よりも時間や手間がかかる可能性があります。

また、相続によって借地人が変わると、これまでの信頼関係がリセットされ、合意形成のハードルが高まるリスクもあるのです。借地人の同意や協力が得られなければ、売却の選択肢は専門の買取業者などの第三者への売却に限られてしまいます。

実際に「以前は借地人とよい関係性だったが、相続後の相手と折り合いが悪くなってしまった「借地人の高齢化で話し合いが進めにくくなった」といったご相談が寄せられます。

そうなると、底地の売却によって得られる経済的利益の減少にもつながります。

また、弊社の実務においても、「数次相続によって地主側・借地人側ともに相続が繰り返され、権利関係者が数十人規模にまで増えてしまったケース」や、「借地人が認知症を発症し、成年後見人の選任が必要となったことで交渉が大幅に長期化したケース」など、状況が悪化してからご相談をいただくケースは少なくありません。

法律上は解決できる問題であっても、権利関係が複雑になるほど調整にかかる時間や費用は増加します。実際の買取査定においても、権利関係の整理難易度が高い案件は、その分リスクやコストを考慮する必要があるため、査定価格へ影響することがあります。

不要な底地を所有している場合は、問題が深刻化してから対応するのではなく、借地人との関係性や権利関係が整理できている段階で、士業や底地を専門に扱う不動産会社へ早めに相談することが重要です。

あなたの底地はどの売却方法が向いている?30秒診断フローチャート

底地の売却を成功させるためには、自身の状況に応じた適切な売却方法を選択することが重要です。しかし、「結局どの売却方法が自分に合っているのか」と判断に迷ってしまう方も多いでしょう。

そこで、YES/NOで答えるだけで最適な売却方法が一目で分かる診断フローチャートを用意しました。以下を参考にして、ご自身に合った売却方法を検討してみてください。

フローチャート図

※本フローチャートはあくまで一般的な目安です。個々の事情によっても最適な売却方法は異なるため、最終的には弁護士や専門の不動産会社などの専門家へ相談したうえで慎重に判断することをおすすめします。

底地の売却方法を比較|価格・難易度・期間の違い

底地は土地利用の制限や収益性の低さ、将来的なトラブルのリスクなどが買い手にとっての懸念材料となるため、一般市場の需要は極めて低く、売却は難航してしまいがちです。

しかし、状況に応じた適切な売却方法を選択すれば、早期の現金化や好条件での売却を実現できる可能性があります。底地を売却する方法としては、主に以下の4つがあります。

売却方法 底地を買い取ってもらう 底地と借地権を同時売却する 底地と借地権を等価交換する 専門の買取業者へ売却する
売却価格 更地価格の50%程度 更地価格と同等程度 底地の一部を借地権の一部と等しい価値で交換 更地価格の10~20%程度
難易度 ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★★ ★☆☆☆☆
売却期間 3ヶ月~半年程度 3ヶ月~半年程度 半年~1年程度 数日~1ヶ月程度
実務上のネック 売却価格や条件を巡る交渉で揉めやすい 売却代金の分配割合を巡る交渉で揉めやすい 土地の分割割合や分け方で揉めやすい 借地人への売却よりも買取価格が安くなる
向いている人 ・借地人が底地の買取を前向きに検討している
・借地人と良好な関係を築けている
・地主と借地人双方が売却を検討している
・借地人と良好な関係を築けている
・底地の面積が広大な整形地で、公平な分割が可能
・将来的に土地の活用を考えている
・借地人と良好な関係を築けている
・借地人との関係が悪く、一切関わりたくない
・借地人との交渉が難航している
・底地を早く現金化したい

最適な売却方法は、地主や借地人の意向、借地人との関係性などによって異なります。底地をスムーズに売却するためには、まずそれぞれの売却方法の特徴やメリット、デメリットを理解し、自身の状況に最適な売却方法を見極めることが重要です。

底地を買い取ってもらう|借地人に売却できるなら

借地人が底地の購入を前向きに検討してくれるようなら、借地人に底地を買い取ってもらう方法が最も適しています。底地のまま売却する場合、最も高値で売却しやすいのは借地人です。借地人に底地を売却すれば、借地人は完全所有権の土地が手に入り、土地の活用や処分も自由に行えるようになります。

借地人にとって底地の買取は、地主との複雑な権利関係を解消し、資産価値を高める絶好のチャンスとなるため、第三者に売却するよりも高値での取引に応じてもらえるケースが多いです。また、借地人にとって底地は居住用の土地に該当するため、購入時に住宅ローンを利用できます。買い手の資金調達のハードルが低いため、これもスムーズかつ高値で取引しやすい理由の1つです。

実務上、借地人に底地を売却する場合の相場は更地価格の50%程度が目安です。実際の売却価格は、地主と借地人が話し合って決定します。しかし、高値で売却したい地主と安値で購入したい借地人の利害が対立するため、価格交渉が難航してしまいがちです。

実際に「借地人と売却価格で折り合いがつかず、交渉が決裂した」「価格交渉でトラブルになり、関係が悪化してしまった」というご相談が多く寄せられます。当事者間での取引は交渉決裂や関係悪化のリスクが高いため、底地問題に強い弁護士や不動産会社などの専門家を介して取引を進めるのが望ましいです。

底地と借地権を同時売却する|借地人と協力できるなら

借地人が売却に協力してくれるようなら、底地と借地権を同時に売却する方法が最も適しています。底地と借地権を同時売却すれば、所有者の意思のみで自由に活用・処分できる完全所有権の土地として売却できます。仲介で一般の買い手も付きやすくなるため、市場価格と同等の水準で売却できる可能性があります。

底地と借地権を別々に売却するよりも売却活動がスムーズに進みやすく、双方が得られる経済的利益も最大化できるため、地主と借地人の双方が売却に前向きなら同時売却を行うのが合理的です。同時売却による売却代金の分配割合は、路線価図に記載されている「借地権割合」に準じるのが基本ですが、最終的には双方の合意に基づいて決定します。

しかし、その際に双方の利害が対立してしまうため、分配割合を巡る交渉が難航し、同時売却自体が頓挫してしまうケースも珍しくありません。実際に「借地人から借地権割合以上の配分を要求され、最終的に交渉が決裂した」「分配割合を巡って意見が食い違い、借地人との関係が悪化してしまった」というご相談も寄せられます。

同時売却をスムーズに進めるためには、事前に売却代金の分配割合や売却活動の進め方などについて話し合い、双方が納得したうえで手続きを進めることが大切です。交渉がまとまらない場合は、底地問題に強い弁護士や不動産会社などの専門家に相談し、アドバイスを受けながら合意を目指すとよいでしょう。

底地と借地権を等価交換する|借地人と土地を分け合えるなら

借地人と土地を分け合える場合は、底地と借地権を等価交換するという選択肢もあります。底地と借地権を等価交換すれば、地主と借地人双方がそれぞれ完全所有権の土地を取得できるため、お互いに相手の意向に縛られず、自由に土地を活用・処分できるようになるのです。

お互いに買取資金を用意する必要がなく、一定の要件を満たせば譲渡所得税が課されない特例も適用できるため、金銭的な負担を最小限に抑えつつ権利関係を整理できます。お互いの土地の所有を希望している場合や買取資金を用意できない場合は、等価交換が有効な解決策となります。

ただし、等価交換ができるのは土地の面積が広大で、かつ公平に分割できる場合に限られます。等価交換をするとそれぞれの土地の面積が小さくなることから、分割後の土地が接道義務や最低敷地面積を満たせず、再建築不可になるリスクがあるためです。

土地の状況によっては、分割後のどちらか一方の土地だけが不整形地になったり、接道義務を満たせなかったりして、資産価値や利便性に大幅な格差が生じるケースもあります。

実際に「土地を分割すると接道義務を満たせないことが分かり、等価交換を断念した」「好条件の土地をどちらかが取得するかで激しく揉め、関係が悪化してしまった」というご相談も過去にありました。

等価交換を行う際は、まず底地が等価交換に適した土地かの見極めが必須です。これには高度な専門知識や経験が求められるため、不動産鑑定士や弁護士などの専門家へ相談することを強くおすすめします。

専門の買取業者へ売却する|借地人との交渉が難しいなら

借地人との交渉が難しい場合は、専門の買取業者への売却が適しています。前述した借地人への売却や借地権との同時売却、等価交換は、いずれも借地人との交渉や双方の合意が不可欠であるため、条件がまとまらない場合や交渉すら応じてもらえない場合は成立しません。

一方、専門の買取業者への売却であれば、借地人との合意形成を前提とせずに売却を進められます。専門の買取業者は、借地人との交渉による権利関係の整理や、底地と借地権の一体化による再活用・再販のノウハウを持っています。そのため、一般市場では敬遠されやすい底地でも積極的に買い取っているケースが多いのです。

実際に「借地人との関係が悪く話し合いができない」「何年も交渉しているが進展しない」といったご相談が寄せられます。このようなケースでは、借地人との交渉を前提としない売却方法として、買取業者への売却を選択される方も少なくありません。

一方で、売却価格は借地人へ売却する場合よりも低くなるのが一般的です。買取業者はコストやリスクをすべて引き受けたうえで底地の権利整理や再販を行い、利益を上げるビジネスモデルです。

もともと底地は収益性が低く、完全所有化のためには多大なコストがかかるため、買取価格はどうしても低く設定せざるを得ません。

実際に弊社でも査定時には、借地契約の内容や残存期間、地代の金額や滞納状況、借地人との関係性、共有者の有無などを重点的に確認しています。そのうえで、将来的な権利関係の整理に必要な交渉コストや法的手続きの負担、再販までにかかる期間などを総合的に考慮し、買取価格をご提示しています。

そのため、同じ底地であっても、契約内容が明確で借地人との関係が良好なケースと、権利関係が複雑化しているケースでは査定額に大きな差が生じることがあるのです。買取価格は立地や借地人との関係などによって変動しますが、更地価格の10~20%程度が目安です。

底地売却でよくある相談事例と解決策

底地などの訳あり不動産を専門とする弊社では、他社で断られた底地売却に関するご相談も数多くいただいております。

実際には、「借地人との関係が悪化してしまった」「契約書が見つからない」「共有名義で話し合いがまとまらない」といった理由から、売却を諦めかけている方も少なくありません。

ここからは、弊社に実際に寄せられたご相談事例をもとに、底地売却でよくあるトラブルやその解決方法をご紹介します。

借地人との関係が悪く売却を諦めていたケース

地代や更新料の交渉で借地人との関係が悪化しており、売却を諦めていたケースです。

ご相談者様は、長年地代や更新料が少ないことに不満を感じていたため、借地人へ地代や更新料の値上げについての交渉を持ちかけました。これに対し借地人は「契約書の通りにしか払わない」「今さら値上げなんて横暴だ」と猛反発し、これきっかけに借地人との関係が一気に冷え込んでしまいました。それから数年後、借地人との険悪な関係や管理負担の大きさに耐えかねて底地の売却を考え始めましたが、当初は「借地人が協力してくれない以上、底地の売却はできない」という思い込みから、一度は売却を諦めていました。

こちらのご相談者様のように、「底地は借地人の協力がないと売却できない」と勘違いされている方は意外と多いですが、実際は借地人以外の第三者にも売却が可能です。

第三者への売却であれば、借地人の同意や協力を得る必要がないため、借地人との関係が悪化していても売却手続きを進められます。

こちらのご相談者様も、後に底地は第三者に売却できることが分かり、借地人以外の売却も選択肢として検討する中で弊社にご相談いただきました。最終的には弊社が底地をそのまま買い取ることになり、ご相談者様は借地人との険悪な関係や管理負担から解放されました。

契約書が見つからず手続きが進まなかったケース

父親から相続した底地の売却を検討したものの、当時の借地契約書を紛失してしまっていたため、売却手続きが進まなかったケースです。

ご相談者様は亡くなったお父様から底地を相続しましたが、地代収入が少なく固定資産税の支払いに負担を感じていたため、底地の売却を希望していました。しかし、実家を探しても当時の借地契約書が見つからず、借地条件や更新状況などが正確に把握できない状態に陥ってしまいました。地元の不動産会社にも相談してみましたが、「契約内容が不明確な底地は買い手が見つからない」という理由で取り扱いを断られ、売却手続きがストップしてしまいました。

底地は手元に借地契約書がなくても、法律上は売却できます。しかし、契約条件や更新履歴が不明確な底地は将来的にトラブルに発展するリスクが高いため、売却を拒否されるケースも珍しくありません。

このような場合は、まず登記簿や地代の振込先の銀行口座などを確認したり、借地人に聞き取りを行ったりして、契約内容を整理しておくことが先決です。

こちらのご相談者様も、契約書が見つからない中で弊社にご相談いただき、登記簿や過去の地代の入金履歴などから契約内容を整理できました。最終的には、整理した契約内容をもとに弊社が底地を買い取り、ご相談者様は無事に底地を現金化されました。

地代滞納が続いていたケース

借地人による地代滞納が長期間続いていたものの、地代回収と底地売却のどちらを選択すべきか判断できず、手続きが難航していたケースです。

ご相談者様は、高齢の借地人から1年間にわたり地代の支払いが滞る状況に悩まされていました。これまで借地人へ何度も支払いを催促しましたが、「年金暮らしで生活が苦しい」と支払いに応じてもらえず、未払い額は膨らむ一方でした。
ご相談者様は地代収入が得られない不安や度重なる得策で精神的に参ってしまい、底地の売却を検討するようになりました。しかし、これまでの滞納分を回収することを優先すべきか、それとも底地をそのまま売却すべきかの判断がつかず、身動きが取れない状態に陥ってしまいました。

地代滞納がある底地は、地代の回収可能性と底地の売却価格を比較し、今後の督促や法的な手続きにかかる労力やコストを考慮たうえで方針を決めることが重要です。こちらのご相談者様のように、借地人が長期的に地代を滞納している場合、地代の回収には多大な労力や時間がかかります。

長期的に地代を滞納している借地人は、経済的な問題を抱えているケースが多いです。こうした借地人に対して督促や法的手続きを行っても、過去の滞納分や今後に発生する地代を回収できないリスクが高いです。

このような場合は、地代の回収に固執せず、そのまま底地を早期売却して現金化を図ったほうが、結果として経済的・精神的に大きなメリットが得られる可能性が高いです。

こちらのご相談者様も、地代の回収可能性と底地の売却価格を比較し、最終的にはこれ以上の督促負担を避けるために売却を選択されました。弊社が底地を買い取ったことで、ご相談者様は底地の管理負担や督促対応から解放されました。

共有名義で売却を諦めていたケース

兄弟の共有名義で相続した底地を売却しようと思ったものの、売却の同意が得られず、手続きを諦めていたケースです。

ご相談者様は、亡くなったお父様の底地をお兄様との共有名義で相続しました。底地の管理負担や将来的なトラブルを懸念したご相談者様は、お兄様に底地の売却を持ちかけました。しかし、「先祖代々の土地だから売りたくない」と頑なに拒否され、話し合いは平行線のまま頓挫してしまいました。お兄様から売却の同意が得られない以上、底地の売却手続きは進められないため、ご相談者様は精神的に参っていました。

こちらのご相談者様のように、相続がきっかけで底地が共有名義になるケースは少なくありません。共有名義の底地を売却する際は、共有者全員の同意が不可欠です。1人でも売却に反対する共有者がいれば、その時点で売却手続きがストップしてしまいます。

このような場合は、自分の共有持分のみを売却し、共有名義を解消するのが有効です。共有持分のみの売却なら、所有者の意思のみで売却手続きを進められるため、他の共有者の同意を得る必要はありません。

こちらのご相談者様も、最終的には「自分の共有持分を売却したい」ということで弊社にご相談いただき、弊社が共有持分を買い取る形で共有名義を解消することができました。

底地を売却する際の注意点

底地を売却する際に注意すべきポイントとしては、以下の6つが挙げられます。

  • 借地人へ事前に説明したほうがトラブルになりにくい
  • 地代滞納がある場合は事前に解消しておくべき
  • 借地契約書や更新履歴を確認する
  • 共有名義の底地は共有者全員の同意が必要
  • 売却益が出ると譲渡所得税がかかる場合がある
  • 借地契約の種類によって売りやすさが変わる

ここからは、それぞれの注意点について1つずつ詳しく解説していきます。

借地人へ事前に説明したほうがトラブルになりにくい

底地を売却する際は、借地人とのトラブルのリスクを抑えるためにも、借地人へ事前に説明しておいたほうが賢明です。法律上、底地は借地人の同意を得なくても、地主の判断で自由に売却できます。

しかし、借地人に無断で売却してしまうと、借地人に「なぜ事前に説明しなかったのか」「新しい地主に地代の値上げや立ち退きを要求されるのでは」といった不安や不信感を与え、その後の関係悪化につながる恐れがあります。

実際、借地人に内緒で底地を売却したことで借地人から激しく抗議を受け、修復不可能なほど関係が悪化してしまったケースも少なくありません。事前に説明しておけば、借地人の不安や不信感が和らぎやすいため、売却後も借地人との良好な関係を維持しやすくなります。

また、事前に売却の意思を伝えることで、借地人が底地の買取や同時売却を前向きに検討してくれるチャンスにもつながります。

「とにかく借地人とは一切口をききたくない」「売却後の関係が悪化しても構わない」という場合は無理に説明する必要はありませんが、そうでなければ事前に説明しておくようにしましょう。

地代滞納がある場合は事前に解消しておくべき

借地人が地代を滞納している場合は、底地を売却する前に問題を解消しておくべきです。第三者が底地を購入する目的は、毎月安定した地代収入を得ることにあります。

地代の滞納がある底地は、安定した地代収入を得られないどころか、固定資産税や借地人との交渉、法的措置などに多大なコストや労力がかかる負の不動産となりかねません。

こうした底地をわざわざ購入しようと思う一般の買い手はまず現れないため、売却はさらに困難を極めます。専門の買取業者であれば、地代滞納がある底地でも買い取れる可能性はあります。

しかし、その後の対応を買取業者が引き受ける形になるため、それにコストや労力がかかる分、買取価格は地代滞納がない底地と比較して低くなりがちです。売れやすさや売却価格を少しでも高めるためにも、地代滞納のトラブルは売却前に解決しておきましょう。

どうしても自力での解決が難しければ、弁護士に介入してもらって交渉を進めるか、買取価格の下落も覚悟のうえで専門の買取業者に売却することを検討してみてください。

借地契約書や更新履歴を確認する

底地を売却する際は、借地契約書や更新履歴の確認も必要です。底地のまま第三者に売却した場合、現在の借地契約は存続したまま、地主としての地位が新たな買い手に引き継がれることになります。

買い手からすると、借地契約の期間や更新の有無、地代の金額や支払い方法、更新料に関する取り決めなどは、将来の土地の活用計画や収益性を判断する重要な材料となります。

借地契約の内容が曖昧なまま売却活動を進めると、買い手が将来的なトラブルや収益性の悪化を懸念してしまうため、購入を避けられてしまうのが実情です。また、借地契約の内容によっても買い手の見つかりやすさや売却価格は大きく変動します。

そのため、底地の売却では借地契約の内容や更新履歴を正確に把握しておくことが不可欠です。

実際に弊社の買取査定においても、借地契約の内容は買取価格を決定するうえで非常に重要な確認項目です。地代の金額や支払状況、契約の残存期間、更新履歴、更新料に関する取り決め、譲渡承諾や建替承諾に関する特約の有無などを確認し、将来的な権利関係の整理難易度や収益性を総合的に判断しています。

特に契約内容が不明確な場合は、事実関係の確認や契約内容の整理に時間とコストがかかるため、査定額へ影響するケースもあります。

借地契約書が手元になく、契約内容が曖昧な場合は、借地人と協力して改めて合意書を作成し、契約内容を書面化しておくことが有効です。

共有名義の底地は共有者全員の同意が必要

底地が共有名義である場合は、売却の際に共有者全員の同意が必要になります。以下のいずれかに該当する場合、共有者全員の同意が得られないため、通常の売却手続きは進められません。

  • 売却に反対している共有者がいる
  • 行方不明や音信不通で意向確認ができない共有者がいる
  • 認知症などで十分な意思能力がない共有者がいる

行方不明や音信不通、十分な意思能力がない共有者がいる状況で売却を進めるためには、それぞれの状況に応じた法的手段を講じる必要があります。

状況 主な法的手段
行方不明や音信不通の共有者がいる場合 ・不在者財産管理人制度
・所在等不明共有者の持分取得制度
・所在等不明共有者の持分譲渡制度
十分な意思能力がない共有者がいる場合 成年後見制度

売却に反対している共有者がいる状況で、どうしても共有名義から抜けたい場合は、代償分割や共有物分割請求、自己持分のみの売却といった対応策を検討する必要があります。

法律上は解決手段が用意されているものの、裁判を通したり複数社の査定を依頼して専門の買取業者を選んだりと、手続きに時間や費用がかかるケースも少なくありません。そのため、共有名義の底地は単独名義の底地と比べて売却の難易度はさらに高まる傾向にあるのです。

売却益が出ると譲渡所得税がかかる場合がある

底地の売却によって売却益が出ると、その売却益に対して譲渡所得税がかかる場合があります。譲渡所得税とは、不動産や財産の売却によって譲渡所得(売却益)が生じた場合に、その譲渡所得に対して課せられる所得税・住民税の総称のことです。

譲渡所得税の課税対象となる譲渡所得は、以下の計算式で算出できます。

譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用+特別控除)
売却価格 底地を売却した際の実際の取引額
取得費 底地を取得する際にかかった費用
(底地の購入代金や仲介手数料、不動産取得税、印紙税、登記費用、土地の改良費など)
※取得費が不明な場合は、売却価格の5%相当額を取得費として計算できます。
譲渡費用 底地を売却する際にかかった費用
(仲介手数料、測量費、印紙税、登記費用、立ち退き料など)
特別控除 特定の要件を満たした場合に課税所得から差し引くことができる制度
(公共事業のために土地を売却した場合の特例、低未利用土地等を売却した場合の特例など)

売却価格が取得費・譲渡費用・特別控除の合計額を超える場合は譲渡所得が生じるため、譲渡所得税の納税義務が生じます。譲渡所得税は、底地の売却が完了した年の翌年に確定申告が必要です。譲渡所得税の税額は、課税所得に税率を乗じることで算出できます。譲渡所得税の税率は、底地を売却した年の1月1日時点での所有期間に応じて以下のように異なります。

所有期間 税率
短期譲渡所得(所有期間5年以下) 39.63%(所得税30.63%・住民税9%)
長期譲渡所得(所有期間5年超) 20.315%(所得税15.315%・住民税5%)

所得税は確定申告期間内に納税、住民税は6月以降に送付される納税通知書に従って納税します。期限内の申告・納税を怠ると、延滞税や無申告加算税などのペナルティの対象となります。底地の売却による譲渡所得税の計算は複雑で専門知識を要するため、不動産に強い税理士に相談することを強くおすすめします。

借地契約の種類によって売りやすさが変わる

底地を買取業者などの第三者に売却する場合は、借地契約の種類によって売りやすさが異なります。

借地権は、1992年8月1日に施行された現行の借地借家法に基づく「普通借地権」「定期借地権」、それ以前の旧借地借家法に基づく「旧法借地権」の3種類あり、それぞれ契約期間や特徴が以下のように異なります。

借地権の種類 契約期間 特徴
普通借地権 当初の契約期間:30年以上
1回目の更新後:20年以上
2回目以降の更新後:10年以上
・契約満了後は原則として借地契約が更新される
・地主は正当事由がない限り、更新拒絶や解約が難しい
・契約終了後に借地人から建物買取請求を受けた場合、原則として拒否できない
定期借地権 50年以上(一般定期借地権の場合) ・契約更新が行われない
・契約期間満了後は原則として土地が返還される
旧法借地権 非堅固建物:20~30年(更新後:20年以上)
堅固建物:30~60年(更新後:30年以上)
・契約満了後は原則として借地契約が更新される
・地主は正当事由がない限り、更新拒絶や解約が難しい
・契約終了後に借地人から建物買取請求を受けた場合、原則として拒否できない

この3種類のうち、第三者に最も売りやすいのは「定期借地権」が設定されている底地です。定期借地権は普通借地権や旧法借地権とは異なり、借地契約の更新が行われないため、当初定めた契約期間が満了した時点で借地契約が確実に終了します。

借地契約が終了した後、借地人は地主に対して建物買取請求権を行使できないため、自己負担で建物を解体して更地として返還しなければなりません。

買い手からしてみれば、「将来的な出口戦略を立てやすく、土地の返還を受ける際も建物の買取や立ち退き料の負担が生じない」というメリットがあるため、他の借地権と比較して需要が見込めます。

特に定期借地権の残存期間が短い場合は、購入してからそれほど待たずに完全所有権の土地が手に入るという確約があるため、有利な条件で売却しやすいです。

一方、「普通借地権」や「旧法借地権」が設定されている底地は、第三者への売却が困難です。普通借地権や旧法借地権は、契約満了後も借地人が更新を希望する限り、原則として借地契約が自動的に更新されます。地主側に正当事由がない限り、一方的な更新拒絶や途中解約はできません。

買い手からすると、いつ土地が返還されるか見通しが立たないうえ、最悪半永久的に土地を利用できないリスクがあります。こうした理由から、定期借地権と比較すると買い手から敬遠されやすく、売却価格も低くなりがちです。

借地契約の内容によって売りやすさや適正価格が変わるため、契約内容の正確な把握が不可欠です。

まとめ|底地が売れない場合でも売却できる方法はある

底地がなかなか売れなくて悩んでいる場合でも、適切な売却方法を見極め、課題解決や入念な準備を行ったうえで手続きを進めれば、売却成立の可能性を高められます。底地は一般市場では買い手から敬遠されがちですが、借地人にとっては完全所有権の土地を取得できるという大きなメリットがあるため、高値での売却に期待できます。

借地人も売却に協力的なら借地権との同時売却、土地を分け合える余裕があるなら借地権との等価交換が有効です。借地人からの同意や協力がどうしても得られない場合は、専門の買取業者へ売却することを検討してみましょう。底地の売却について不安やトラブルを抱えている場合は、弁護士や専門の不動産会社などの専門家へ相談してみてください。

底地が売れないときによくある質問

借地人が反対していても売却できますか?

底地は借地人が反対していても売却は可能です。底地の所有権はあくまで地主にあるため、売却の際に借地人から同意を得る必要はありません。ただし、借地人からの協力が得られない場合、現実的な売却先は専門の買取業者に限られます。

契約書がなくても売却できますか?

借地契約を結んだ際の契約書がなくても、底地の売却は可能です。毎月地代の支払いがあることを証明できる書類(通帳や領収書など)、借地上の建物が借地人名義で登記されていることを証明できる書類(登記簿謄本など)があれば、借地契約は法的に成立しているとみなされます。

相続した底地でも売却できますか?

相続した底地でも問題なく売却できます。ただし、売却手続きを進める前に法務局で相続登記を行い、底地の登記上の名義人を被相続人から相続人へ変更しておかなければなりません。もし、底地が複数の相続人の共有名義となる場合は、売却の際に共有者全員の同意が必要になります。

底地の売却相場はいくらぐらいですか?

底地の売却相場は、売却先や方法によって大きく変動します。借地人へ売却する場合は更地価格の50%程度、買取業者などの第三者に売却する場合は更地価格の10~20%程度が目安です。借地人と協力して借地権と同時に売却すれば、完全所有権の土地として市場に売却できるため、更地価格と同等の水準での売却も可能です。

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