共有持分買取業者のトラブルは起こる?トラブル回避のための業者の選び方も解説

共有持分の売却を検討している方のなかには「共有持分を買取業者に売るとトラブルになるのではないか」のような不安を抱えている方もいることでしょう。

結論からいえば、共有持分の買取では、売主や他の共有者との間でトラブルが起こることがあるのは事実です。ただし、共有持分を買取業者に売却すると必ずトラブルになるわけではなく、業者の査定方法や買取後の対応によって、その起こりやすさは大きく変わります。

共有持分買取業者は、買い取った持分について他の共有者と交渉し、共有状態を整理することで利益を得るのが基本です。包み隠さず言えば、「利益を出して事業を継続する」という点では弊社も同じ考え方です。

共有持分買取業者によって違うのは、利益を得るまでの過程で、売主や他の共有者にどのような対応をするかです。

一部には、自社の利益や解決までのスピードを優先するあまり、査定根拠を十分に説明せず安く買い取ろうとしたり、他の共有者の事情を確認しないまま売却や金銭の支払いを強く求めたりする業者もいます。

このような業者の行動により、主に次のようなトラブルにつながることがあります。

  • 査定額の根拠を説明されないまま、共有持分を安く買い取られる
  • 十分な検討時間を与えられず、売買契約を急かされる
  • 高額査定を提示された後、契約直前になって減額される
  • 他の共有者が持分の売却や使用料の支払いを強く求められる
  • 十分な協議がないまま共有物分割請求訴訟を起こされる

共有持分買取業者とのトラブルを避けるには、価格の根拠や契約条件、買取後に他の共有者へどのような対応を行うのかまで具体的に説明してくれる業者を選ぶことが重要です。

当記事では、共有持分を含む訳あり不動産について累計10,000件以上の相談を受けてきた弊社が、実際の相談事例をもとに、共有持分買取業者とのトラブルが起こる理由や代表的な事例、トラブルを避けるための業者選びのポイントについて解説していきます。

なお、弊社クランピーリアルエステートでは、査定額の根拠や契約条件、買取後に他の共有者へどのような対応を行うのかを説明したうえで、共有持分の買取を進めています。全国1,600超の士業との連携体制も整えており、権利関係が複雑な共有持分についても無料査定・買取に対応可能です。

「他社から提示された査定額や契約条件が適正なのか確認したい」というご相談も承っておりますので、共有持分の売却に不安がある場合はお気軽にご相談ください。

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目次

共有持分買取業者のトラブルが起こる理由

共有持分買取業者とのトラブルが起こる背景には、買取業者が利益を得る仕組みが関係しています。

共有持分買取業者の目的は、買い取った持分を足がかりに、その共有不動産全体で利益を生み出すことです。

共有持分は、単独では不動産全体を自由に使用・売却できないため、持分のままでは価値が低くなりやすいのが実務上の基本です。一方、共有持分を集約して単独所有にしたり、不動産全体を売却したりできれば、より高い価格での売却が見込めます。

そのため、共有持分買取業者は、買い取った持分について他の共有者と交渉し、共有状態を整理することで利益を得ようとするのが基本です。このような仕組み自体は、共有持分の買取事業を成り立たせるうえで問題があるわけではありません。

しかし、一部には自社の利益を優先するあまり、売主から必要以上に安く持分を買い取ろうとしたり、他の共有者に対して強引な交渉を行ったりする業者もいます。このような買取業者に依頼をするとトラブルが起こりやすく、その理由としては以下の2つが挙げられます。

理由 概要
共有持分を安く買い取ることを優先する業者がいるため 共有持分は、買取後のコストやリスクを考慮されるため、不動産全体の市場価格に持分割合を掛けた金額よりも安くなるのが実務上の基本です。


しかし、一部には査定根拠を説明せずに契約を迫ったり、高額査定で売主を誘導した後、合理的な理由なく減額したりする業者もいます。こうした行為により、売主が「不当に買い叩かれた」と感じ、トラブルにつながります。

共有状態の解消を強引に進める業者がいるため 買取後は、他の共有者との話し合いによって、持分の売買や不動産全体の売却などの解決方法を探ることがあります。


しかし、一部には強い口調で売却を迫る、過度に連絡を繰り返す、十分な話し合いをせずに法的手続きを進めるといった業者もいます。こうした強引な進め方が、他の共有者とのトラブルにつながります。

つまり、共有持分の買取事業そのものに問題があるのではなく、自社の利益を優先しようとする買取業者の行動がトラブルの原因になるのです。

なお、不動産業界では過去から、強引な勧誘や売主の不安につけ込んだ取引が問題視されてきました。国土交通省も、不動産業者から強引な勧誘を受け、相場より安い価格で売却してしまうトラブルについて注意喚起しています。

現在も「悪質な共有持分買取業者とのトラブル解決」を専門に掲げる弁護士サービスが存在しており、共有持分買取業者とのトラブルは、過去だけの問題ではないことがうかがえます。

共有持分買取業者のトラブル事例

トラブルが起こるのは、大きく「持分を売却する売主」と「売却後に業者と共有関係になる他の共有者」の2つに分けられます。

ここからは、共有持分の売却に関して弊社に寄せられた実際の相談事例をもとに、それぞれの間で起こりやすい代表的なトラブルを解説します。

共有持分買取業者と他の共有者で起こるトラブル例

共有持分を買取業者に売却した場合、実務上トラブルが起こりやすいのは他の共有者と買取業者です。

共有持分を買い取った業者が不動産を単独所有にするには、他の共有者との協議や権利の調整が不可欠です。しかし、業者のなかには、これまで共有者間で築かれてきた関係性や、実際にそこに住んでいる共有者の生活状況に対する配慮を欠いたまま、事務的かつ性急に手続きを進めようとするケースがあります。

このような突然の介入や相手の心情を無視した行動が共有者にとって「強引な対応」として問題視され、大きなトラブルへと発展してしまうことが実務上では珍しくありません。

実際に当社にも、共有者の1人が買取業者へ持分を売却した後、その業者からの強引な提案や請求に不信感を抱き、「その業者とは話を進めたくない」と相談されるケースもあります。

このような相談内容を整理したところ、買取業者と他の共有者の間では下記のようなトラブルが多く見られる傾向がありました。

◻︎共有持分買取業者と他の共有者で起こるトラブル例

  • 買取業者から持分の売却を強く迫られる
  • 共有不動産を単独で使用している共有者に使用料相当額を請求される
  • 十分な協議がないまま共有物分割請求訴訟を起こされる

ここからは、共有持分買取業者と他の共有者で起こりやすいトラブルについて、それぞれ事例とともに解説していきます。

買取業者から持分の売却を強く迫られる

共有持分買取業者が共有状態の解消を目指す際、他の共有者に対して持分の売却を提案することがあります。

持分の売却を提案すること自体に問題があるわけではありません。しかし、業者のなかには、交渉の長期化にかかるコストや保有期間中の固定資産税・管理費などを抑えるため、他の共有者の事情や意向を十分に確認しないまま、早期売却を迫る業者もいます。

「短期間での回答を求める」「断られても繰り返し連絡する」「法的手続きの可能性を強調するといった対応が続けば、他の共有者から「強引に売却を迫られている」と受け取られ、トラブルに発展することがあります。

実際に弊社にも、持分を買い取った業者からの連絡に不安や不信感を抱いた共有者から、次のような相談が寄せられています。

◻︎弊社に寄せられた相談事例:兄が共有持分を売却した後、弟が業者対応に不信感を抱いたケース
弟はもともと実家を売却するつもりはありませんでしたが、業者からは「このまま共有状態を続けるのは現実的ではない」「今なら持分を買い取れるが、対応が遅れると条件が変わる可能性がある」などと説明され、早めの判断を求められていました。


その後も電話や書面で連絡が続き、「話し合いが進まないなら、法的な手続きに進むしかない」といった説明も受けたことで、弟は強い不安を感じていらっしゃいました。


突然知らない業者から急かされるような連絡を受けたことで、「この業者とは話を進めたくない」「売ることになるなら別の買取業者にしたい」と考え、当社へ相談に至ったとのことです。


※相談事例は、当社へ寄せられた相談内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

この事例では電話や書面による連絡が中心でしたが、共有持分の買取をめぐっては「早朝や深夜に共有者の自宅を訪問する」「断っているにもかかわらず何度も電話をかける」「不安をあおるような内容の手紙を繰り返し送る」といった強引な対応が問題になることもあります。

他の共有者からすれば、突然知らない業者が共有関係に入ってきて、持分の売却や買取を急かしてくる状況は大きな負担です。その結果、買取業者への不信感がつのりトラブルにつながることがあります。

共有不動産を単独で使用している共有者に使用料相当額を請求される

共有不動産を1人で使用している共有者に対し、買取業者が取得した持分に応じた使用料相当額を求めること自体は、民法上認められています(民法第249条第2項)。

ただし、親族間の共有不動産では、特定の共有者が長年無償で住み続けているケースもあります。そのため、通常はこれまでの利用経緯や共有者間の取り決めを確認したうえで、使用料を求める理由や算定根拠について話し合う必要があります。

しかし、一部の業者は、持分を保有している間の収益を得たり、共有状態の解消に向けた協議を早く進めたりするため、持分の取得後すぐに使用料相当額を請求します。

利用状況や無償使用の取り決めを確認せず、金額の根拠や今後の選択肢も説明しないまま支払いを求めると、居住している共有者が反発し、トラブルにつながります。

実際に弊社にも、実家に住み続けていた共有者から、次のような相談が寄せられています。

◻︎弊社に寄せられた相談事例:実家に住み続けていた弟が、買取業者から使用料相当額を請求されたケース

弟は、兄の持分が業者へ売却された後も、これまでどおり実家に住み続けられると考えていました。

しかし、業者から突然、「当社にも持分がある以上、無償で住み続けることは認められない」「当社が持分を取得した日以降の使用料相当額を支払ってほしい」と請求されたとのことです。


届いた書面には支払期限とともに、「対応しない場合は法的手続きも検討する」といった趣旨の文言も記載されていました。金額の算定根拠や、今後も住み続ける場合の選択肢について詳しい説明がなかったため、弟は強い不安を感じていました。


弟は実家を手放すつもりはありませんでしたが、「業者が提示した金額をそのまま支払う必要があるのか」「売却するにしても、この業者とは話を進めたくない」と考え、弊社へ相談したとのことです。


※相談事例は、弊社へ寄せられた相談内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

十分な協議がないまま共有物分割請求訴訟を起こされる

共有物分割請求訴訟とは、共有者同士の話し合いで共有状態の解消方法が決まらない場合に、裁判所へ分割方法の判断を求める手続きです。共有持分を買い取った業者も共有者となるため、原則として訴訟を起こす権利があります(民法第256条第258条)。

訴訟を起こすこと自体に問題があるわけではありません。ただし、裁判になれば他の共有者にも時間や費用、精神的な負担がかかるため、弊社では十分に協議を重ねても解決できない場合の手段として検討するのが基本だと考えています。

しかし、一部には、固定資産税などの保有コストや交渉期間を抑えるため、持分を取得して間もない段階から訴訟や競売の可能性を持ち出し、早期の売却を求める業者もいます。

他の共有者の意向や不動産の利用状況を十分に確認せず、「応じなければ裁判になる」「実家が競売になる可能性がある」などと強調すれば、売却を迫るための圧力と受け取られ、トラブルにつながります。

実際に当社にも、業者から訴訟を示唆されて不安を抱いた共有者の方から、以下のようなご相談が寄せられています。

◻︎弊社に寄せられた相談事例:業者から共有物分割請求を示唆され、実家を失う不安を感じたケース
弟は実家にそのまま住み続けたいと考えていました。しかし、業者からは「共有状態のままでは解決できない」「話し合いが進まない場合は、裁判所手続きに進むことになる」などと強く迫られたとのことです。


その後も書面で連絡が続き、「売却に応じられない場合は、共有物分割請求を検討する」「裁判になれば不動産全体の売却が必要になる可能性がある」といった内容を伝えられたことで、弟は強い不安を感じていらっしゃいました。


「このまま放置すると本当に裁判になるのか」「家を出ていかなければならないのか」「この業者の言う条件で売るしかないのか」と不安になり、当社へ相談に至ったとのことです。


※相談事例は、当社へ寄せられた相談内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

この事例で問題となったのは、業者が共有物分割請求訴訟の可能性を伝えたこと自体ではありません。弟が実家に住み続けたいという意向を十分に確認せず、訴訟や競売の可能性を強調して早期の売却を求めた点です。

なお、共有物分割請求訴訟を起こされたからといって、必ず不動産全体が競売になるわけではありません。裁判所は不動産の状況や共有者の希望などを踏まえて分割方法を判断し、競売はその選択肢の一つにすぎません。

共有持分買取業者と売主で起こるトラブル例

ここまでは、持分を売却した後に他の共有者が巻き込まれやすいトラブルについて解説しました。しかし、共有持分を売却する売主自身が、買取業者と直接トラブルになるケースも存在します。

自社の利益を最優先する業者は、売主の大事な財産であるにもかかわらず、少しでも安く共有持分を買い取ろうとすることがあり、これによりトラブルに発展するケースがあります。

実際に弊社にも、他の買取業者に不信感を抱き、共有持分の買取相談が寄せられることがあります。このような相談内容を整理したところ、買取業者と売主の間では下記のようなトラブルが見られる傾向がありました。

  • 共有持分を安値で売却するよう迫られる
  • 共有持分の売買契約を急かされる
  • 高額査定を提示されたのに契約前に減額される

ここからは、共有持分買取業者と売主で起こりやすいトラブルについて、それぞれ事例とともに解説していきます。

共有持分を安値で買い叩かれてしまう

共有持分買取業者と売主の間で起こる代表的なトラブルが、査定額の根拠を十分に説明されないまま、著しく低い価格で売却してしまうケースです。

共有持分は、単独では利用・売却に制約があり、買取後の調整にも費用がかかるため、持分割合どおりの価格より安くなるのが一般的です。そのため、査定額が低いだけで買い叩きとは判断できません。

トラブルになりやすいのは、買取後にかかる費用やリスクを具体的に説明せず、「共有持分にはほとんど価値がない」「他社でも同じ金額になる」などと断定し、必要以上に低い価格で買い取ろうとする業者です。

買取業者の立場でいえば、共有持分の買取価格を抑えるほど、権利関係を整理して売却した際の利益を大きくできます。一部の業者はこの仕組みを利用し、他の共有者との関係に悩んでいる売主や、早期売却を希望する売主の焦りにつけ込んで、必要以上に低い査定額を提示することがあるのです。

実際に弊社にも、査定額の根拠を説明されないまま契約を急かされ、不安を感じた売主から、次のような相談が寄せられています。

◻︎弊社に寄せられた相談事例:査定額の根拠を説明されないまま、安値で契約を迫られたケース
相談者は、共有者である兄と話し合いができない関係にあり、できるだけ早く共有関係から抜け出したいと考えていました。


最初に相談した買取業者からは、「共有持分だけではほとんど価値がない」「他の共有者と揉めているなら、この金額でも買い取れるだけよい」と説明され、低い査定額を提示されたとのことです。


相談者が査定額の理由を尋ねても、買取後に想定される費用や減額理由について具体的な説明はなく、「他社に相談しても断られると思う」と説明されていました。


不安を感じた相談者が弊社へ相談したため物件の状況を確認したところ、他の共有者との権利調整が必要な案件ではあったものの、当初提示された査定額よりも高い金額で買い取れる可能性がありました。


相談者も、「共有持分だから安くても仕方がないと思っていたが、本当にこの金額で売るしかないのか不安だった」と話していました。


※相談事例は、弊社へ寄せられた相談内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

この事例では、査定額が低かったことだけでなく、業者が具体的な査定根拠を示さず、「他社では売れない」と思わせて契約を急かしたことが問題でした。

共有持分の価格は、物件の利用状況や他の共有者との関係、買取後に必要となる交渉・手続きなどによって変わります。査定額が妥当かを判断するには、金額だけでなく、どのような費用やリスクを見込んで減額しているのかを確認することが重要です。

共有持分の売買契約を急かされる

共有持分買取業者と売主の間では、査定額や契約条件を十分に確認する時間を与えられないまま、売買契約を急かされるトラブルがあります。

買取業者は、共有持分を早く取得できれば、その後の権利調整や再販に早く着手できます。一部の業者は、できるだけ早く持分を取得して利益につなげようとするあまり、売主に十分な検討時間を与えず、即日や短期間での契約を求めることがあります。

売主が急かされるまま契約すると、費用負担や価格の変更条件、契約解除に関する取り決めなどを十分に理解できず、後から「聞いていた条件と違う」「この内容なら契約しなかった」とトラブルになる可能性があります。

実際に弊社にも、契約を急かされて不安を感じた売主から、次のような相談が寄せられています。

◻︎弊社に寄せられた相談事例:契約内容を十分に確認できないまま、早期契約を求められたケース
相談者は、兄弟で共有している土地の持分を売却し、できるだけ早く共有関係から抜けたいと考えていました。


最初に相談した買取業者からは、「今月中に契約できれば、この金額で買い取れる」「時間が空くと条件が変わる可能性がある」と説明され、数日以内に契約日を決めるよう求められたとのことです。


その後も必要書類の提出や契約日の調整を急かされましたが、相談者は査定額の根拠や契約解除の条件、売却後に負う責任について十分な説明を受けていませんでした。


相談者が「契約書を確認してから判断したい」と伝えても、「細かい内容は契約時に説明する」「早く進めないと現在の条件では買い取れなくなる」と回答されたそうです。


相談者は早く持分を手放したいと考えていたものの、「契約内容を理解できていないまま署名してよいのか」「後から費用や責任を求められないか」と不安になり、弊社へ相談したとのことです。


※相談事例は、弊社へ寄せられた相談内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

この事例で問題となったのは、売主が契約条件の確認を求めているにもかかわらず、十分な説明や検討時間を与えないまま契約を進めようとした点です。

高額査定を提示されたのに契約前に減額される

共有持分買取業者と売主の間では、最初に高い査定額を提示されたものの、契約直前になって大幅な減額を求められるトラブルがあります。

現地調査や権利関係の確認によって新たな問題が判明し、当初の概算査定から正式な買取価格が下がること自体はあります。そのため、当初の査定額から減額されたというだけで、悪質な対応とは判断できません。

問題となるのは、根拠の乏しい高額査定を提示して売主を引きつけて、他社を断るなど後戻りしにくい状況になってから、合理的な根拠なく減額する業者です。

一部の業者は、まず他社より高い査定額を提示し、売主が売却先を自社に決めた後で、「建物の状態が想定より悪かった」「他の共有者との交渉リスクが高い」などと説明して買取価格を引き下げることがあります。

売主はすでに他社への相談を打ち切っていたり、必要書類の準備を進めていたりするため、「今から別の業者を探すのは負担が大きい」と考え、不本意な減額を受け入れてしまうことがあります。

実際に弊社にも、契約直前の減額に不信感を抱いた売主から、次のような相談が寄せられています。

◻︎弊社に寄せられた相談事例:契約直前にリスクの高さを理由として大幅な減額を提示されたケース
相談者は、実家の共有持分を売却するため、複数の買取業者へ査定を依頼していました。そのなかで、他社よりも高い査定額を提示したA社への売却を決め、ほかの業者には断りを入れていました。


しかし、契約日の数日前になってA社から、「現地を改めて調査したところ建物の状態が悪かった」「他の共有者との権利調整も想定以上に難航する可能性がある」と説明され、当初の査定額から数百万円低い金額へ変更すると伝えられたそうです。


減額後の金額は、以前断った他社の査定額よりも低いものでした。相談者が減額の具体的な根拠を尋ねても、建物のどの部分をどのように評価し直したのか、どのような費用やリスクが増えたのかについて、十分な説明はありませんでした。

相談者は業者に不信感を抱きながらも、「今から別の業者を探して、一から説明するのは負担が大きい」「このままA社で妥協するしかないのか」と悩み、セカンドオピニオンとして弊社へ相談したとのことです。


※相談事例は、弊社へ寄せられた相談内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

この事例で問題となったのは、調査後に査定額が変わったこと自体ではありません。大幅な減額にもかかわらず、当初の査定時には把握できなかった事情や、減額の具体的な計算根拠について十分な説明がなかった点です。

共有持分を買取業者に売ると売主と共有者の間でトラブルが起こることもある

共有持分を買取業者に売却する場合、売主と共有者の間でトラブルが起こることがあります。

売主が共有持分を売却すると、他の共有者の意思とは関係なく、新たな共有者として買取業者が入ることになります。突然知らない業者と共有関係になると、他の共有者が不信感を抱きやすく、売主とのトラブルにつながることがあります。

ここまで紹介したトラブルは、買取業者の強引な対応や説明不足が原因になるケースが中心でした。一方で、売主と他の共有者のトラブルは、共有者間にもともとあった不満が売却をきっかけに表面化するケースも多いです。

実際に当社にも、他の共有者が買取業者へ持分を売却したことで関係が悪化し、「自分の持分も売却したい」と相談されるケースがあります。また、共有持分を売却した方から、売却後に他の共有者から苦情を言われたという相談を受けることもあります。

このような相談内容を整理したところ、売主と他の共有者の間では下記のようなトラブルが多く見られる傾向がありました。

  • 買取業者から連絡を受けた共有者から苦情を言われる
  • 他の共有者から「勝手に売った」と責められる
  • 他の共有者から「自分が買い取りたかった」と主張される

ここからは、買取業者への売却をきっかけに売主と他の共有者で起こりやすいトラブルについて、それぞれ事例とともに解説していきます。

買取業者から連絡を受けた共有者から苦情を言われる

共有持分を買取業者に売却した後、買取業者から連絡を受けた他の共有者から苦情を言われてしまうケースがあります。

共有持分を売却した後はその業者が共有者となるため、他の共有者からすれば突然知らない業者から連絡を受けることになります。とくに、事前に売却の話を聞いていなかった場合、「なぜ先に言ってくれなかったのか」「急に業者から連絡が来て困っている」と不満を持たれやすいです。

買取業者からの連絡内容が悪質なものではなかったとしても、受け取る側が事情を知らなければ、強い警戒心を持つことがあります。その結果、買取業者ではなく、持分を売却した売主へ怒りが向いてしまうことがあります。

◻︎弊社に寄せられた相談事例:弟が共有持分を売却した後、業者から連絡を受けた姉が不信感を抱いたケース
姉は、弟が共有持分を売却したことを事前に知らされておらず、突然知らない買取業者から連絡を受けました。業者からは、今後の実家の利用状況や持分の取り扱いについて話し合いたいと伝えられたとのことです。


姉としては、何の相談もないまま弟が売却をしてしまい、知らない業者が共有者になったことに強い不信感を抱いていました。その後、弟に対して「どうして先に言わなかったのか」「実家のことを勝手に進めないでほしい」と苦情を伝えたそうです。


相談者である姉は、「この業者と今後の話し合いを進めるのは不安」「弟が売ったことで、実家の扱いまで一方的に変えられてしまうのではないか」と感じ、当社へ相談に至りました。


※相談事例は、当社へ寄せられた相談内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

このように、買取業者からの連絡をきっかけに、他の共有者が売主へ不満を向けることがあります。

他の共有者から「勝手に売却された」と責められる

共有持分を買取業者に売却した後、他の共有者から「勝手に売った」と責められるトラブルもあります。

特に、相続した実家や親族で共有している土地では、「家族で話し合って決めるべきもの」という意識が残りやすいです。そのため、他の共有者からは「家族の不動産を外部の業者へ勝手に渡した」と受け取られることがあります。

また、売却前から共有者間で固定資産税の負担、管理方法、実家を残すか売るかといった不満があった場合、買取業者への売却をきっかけに、それまで抑えていた感情が一気に表面化することがあります。

◻︎弊社に寄せられた相談事例:弟が共有持分を売却した後、兄が「勝手に売られた」と感じて相談したケース
兄は実家をすぐに売却するつもりはなく、固定資産税や管理費を負担しながら、将来的に弟の持分を買い取ることも考えていたようです。


しかし、弟から事前に相談はなく、ある日突然、買取業者から「弟様の持分を取得しました」と連絡が入ったとのことです。業者からは、今後の実家の扱いや持分の整理について話し合いたいと伝えられましたが、兄としては、弟ではなく知らない業者から連絡が来たことに強い不信感を抱いていました。


その後、兄は弟に対して「なぜ先に相談してくれなかったのか」「家族の実家を勝手に業者へ売るなんて納得できない」と伝えたものの、弟との話し合いは進まず、兄弟関係も悪化してしまったとのことです。


相談者である兄は、「このまま業者と話を進めるしかないのか」「弟の持分を買い戻す方法はないのか」と不安を感じ、当社へ相談に至りました。


※相談事例は、当社へ寄せられた相談内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

他の共有者から「自分が買い取りたかった」と主張される

共有持分を買取業者に売却した後、他の共有者から「自分が買い取りたかった」と主張され、トラブルになるケースがあります。

共有者によっては、「将来的に不動産を単独所有にしたい」「実家を親族内に残したい」などと考えている人もいる可能性があります。そのため、売却後に買取業者から連絡を受けて初めて持分売却を知ると、「先に声をかけてくれれば自分が買ったのに」と不満を抱くことがあります。

特に、過去に共有者間で「いつか単独所有したい」「いずれ話し合う」といった曖昧な会話があった場合、他の共有者から「買い取る意思を伝えていたのに」と捉えられてしまうケースがあるのです。

◻︎弊社に寄せられた相談事例:弟が共有持分を売却した後、兄から「自分が買い取りたかった」と言われたケース
兄は、実家をすぐに売却するつもりはなく、固定資産税や修繕費を負担しながら管理を続けていました。弟との間で正式な買取条件までは決まっていなかったものの、兄としては「いずれ自分の単独名義にしたい」と考えていたようです。


しかし、ある日突然、買取業者から「弟様の持分を取得しました。今後の実家の扱いについてお話ししたい」と連絡が入りました。


兄はその連絡で初めて弟の持分売却を知り、「先に言ってくれれば自分が買い取った」「実家を守るために管理してきたのに、なぜ知らない業者へ売ったのか」と強い不満を抱いたとのことです。


その後、兄は弟に連絡しましたが、弟からは「話し合っても進まないと思った」「自分の持分を売っただけ」と言われ、兄弟間の関係も悪化してしまいました。相談者である兄は、「業者から持分を買い戻せるのか」「このまま業者と共有関係を続けるしかないのか」と不安を感じ、当社へ相談に至りました。


※相談事例は、当社へ寄せられた相談内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

このように、他の共有者に買取意思があった場合、共有持分を買取業者へ売却したこと自体が強い反発を招くことがあります。

売主からすれば、具体的な買取金額や時期が決まっていなければ「買い取る話は進んでいなかった」と考えるかもしれません。一方で、他の共有者からすれば「買い取るつもりがあったのに、先に業者へ売られた」と感じるため、売却後に感情的なトラブルへ発展することがあります。

共有持分買取業者へ売却する場合にトラブルが起こりやすいタイミング

共有持分を買取業者へ売却した後の主な流れと、トラブルが起こりやすいタイミングは下記のとおりです。

売却後の流れ 買取業者・共有者の動き 起こりやすいトラブル
1. 売買契約を締結する 売主が自分の共有持分を買取業者へ売却する 売主が契約内容や査定額を十分に確認しないまま契約してしまう
2. 売主から買取業者に持分を移転するための手続き(持分移転登記)が行われる 買取業者が新たな共有者になる 他の共有者が、知らない業者が共有関係に入ったことを知って不信感を抱く
3. 買取業者が他の共有者へ連絡する 持分取得の報告や、今後の協議の連絡が入る 他の共有者から売主へ「なぜ勝手に売ったのか」と苦情が入る
4. 共有状態の整理に向けた協議が始まる 持分買取、不動産全体の売却、利用状況の確認などが行われる 他の共有者が「売却を迫られている」と感じ、買取業者と揉める
5. 使用状況や費用負担の話が出る 単独使用している共有者へ使用料相当額や費用負担の話が出る 「突然金銭請求された」と反発される
6. 協議がまとまらない 買取業者が共有物分割請求などの法的手続きを検討する 他の共有者が「裁判になるのではないか」と不安を感じる
7. 他の共有者から売主へ不満が向く 業者対応への不満が、持分を売却した売主へ向く 親族関係・共有者間の関係が悪化する

共有持分の売却後は、買取業者が他の共有者と接触し始める段階からトラブルが起こりやすくなります。

共有持分売却でトラブルを起こさないための買取業者の選び方

共有持分買取業者とのトラブルは、一部の業者が自社の利益を優先し、売主や他の共有者への説明・配慮を怠ることで特に起こりやすいです。

そのため、共有持分の売却で買取業者によるトラブルを避けるためには、「トラブルを未然に防ぐ誠実な対応ができる業者かどうか」を見極めることが重要です。

ここからは、共有持分売却でトラブルを起こさないための買取業者の選び方について解説していきます。

売却後、他の共有者へ「いつ・どのような内容で」連絡するかを事前に示してくれるか

前述の通り、他の共有者への連絡や協議の進め方によっては、相手に強い不安や不信感を与え、売主との関係まで悪化させる可能性があります。共有持分買取業者のトラブルを起こさないためにも、他の共有者に対してどのように接触するかを事前に説明してくれる業者を選ぶのが大切です。

◻︎他の共有者への対応方針の違い

比較項目 注意が必要な業者の対応 信頼できる業者の対応
連絡のタイミングと方法 他の共有者の状況を確認せず、突然訪問したり、強い内容の書面を送ったりする まずは書面や電話で持分を取得したことを伝え、相手の状況や意向を確認する
連絡の内容 最初から使用料の支払いや売却を求め、応じなければ訴訟や競売になる可能性を強調する 持分を取得した経緯を説明したうえで、持分の売買や不動産全体の売却、利用継続などの選択肢を提示する
他の共有者への配慮 居住状況や共有者間の取り決めを確認せず、自社が希望する解決方法を一方的に求める 不動産の利用状況やこれまでの経緯を確認し、相手の意向を踏まえて協議を進める
売主への事前説明 「売却後は当社に任せてください」とだけ伝え、具体的な対応方針を説明しない 連絡方法や最初に伝える内容、協議がまとまらない場合の対応方針を事前に説明する

「売ってしまえば自分にはもう関係ない」と考えるのではなく、ご自身の決断が他の共有者にどのような影響を与えるかまで見据えることが大切です。 契約前には、「売却した後、共有者にはいつ、どのように連絡をとりますか?」と質問し、その回答が具体的かつ相手の感情に配慮したものであるかを確認しておくのが良いでしょう。

共有持分の査定額の根拠を明確に説明してもらえるか

前述したとおり、共有持分の査定では、根拠のない安値を提示されるケースだけでなく、最初に高い金額を提示された後、契約直前に減額されるトラブルもあります。こうしたトラブルを避けるには、査定額の高さだけで判断せず、不動産全体の評価額や減額理由、価格が変わる条件まで確認することが重要です。

実務上、共有持分の査定額は不動産全体の市場価格に持分割合を掛けた金額を基準として、買取後に見込まれる費用やリスクなどを考慮して決まります。

ただし、業者によって買取後の解決方法や見込むコストが異なるため、同じ共有持分でも査定額に差が出ることがあります。信頼できる業者であれば、どのような要素を評価し、何を理由に査定額を調整したのかを説明してくれます。

◻︎査定額の根拠を尋ねた際の対応の違い

比較項目 注意が必要な業者の対応 信頼できる業者の対応
不動産全体の評価 不動産全体をいくらと評価したのかを示さない 周辺の取引事例や物件の状態などをもとに、不動産全体をいくらと評価したのか説明する
査定額の減額理由 「権利関係が複雑だから」などと曖昧に説明し、具体的な評価要素を示さない 持分割合や利用状況、他の共有者との交渉、買取後の手続きなど、査定額に影響した要素を説明する
価格が変わる条件 調査前にもかかわらず査定額が確定しているように説明し、減額の可能性や条件を伝えない 査定額が概算か確定額かを明示し、どのような事実が判明すると価格が変わるのかを事前に説明する
査定内容の記録 金額だけを口頭で伝え、査定の前提条件や注意点を記録に残そうとしない 査定額や主な評価理由、価格が変わる条件を、査定書やメールなどで確認できるようにする

共有持分の査定結果が出た際は、「全体の不動産価値はいくらで見積もりましたか?」「そこからどのような費用が引かれていますか?」と具体的に質問してみるのも良いでしょう。

この質問に対して、周辺の取引データなどを交えながら論理的に答えてくれる業者であれば、不当な買い叩きや契約直前の不自然な減額に遭うリスクを抑えられます。

必要に応じて弁護士や司法書士などと連携できる体制があるか

共有持分の売買では、他の共有者との権利関係や登記、売却後の税金などについて、専門的な判断が必要になることがあります。

そのため、共有持分買取業者を選ぶ際は、問題に応じて弁護士・司法書士・税理士などへ相談できる体制があるかを確認しましょう。

重要なのは、単に「提携している専門家がいる」と掲げていることではなく、どのような問題が起きたときに、どの専門家へつないでもらえるのかを具体的に説明できることです。

たとえば、他の共有者との間ですでに法的な争いが起きている場合は弁護士、相続登記や持分移転登記が必要な場合は司法書士、譲渡所得税などの個別具体的な税務相談は税理士が担当します。

◻︎専門家との連携体制を確認するポイント

比較項目 注意が必要な業者の対応 信頼できる業者の対応
対応範囲の説明 法律・登記・税務の問題について、専門家へ確認せず自社だけで断定的に回答する 自社で説明できる範囲と、専門家へ確認すべき範囲を分けて案内する
他の共有者との法的トラブル 法的な争いが起きているにもかかわらず、対応方法を明確にせず強引に手続きを進める 法的な判断や代理交渉が必要な場合は、弁護士への相談が必要であることを説明する
登記手続き 相続登記や持分移転登記が必要でも、誰がどのように手続きを進めるのか説明しない 必要な登記を整理し、司法書士へ依頼する場合の流れや費用を説明する
売却後の税金 税金について根拠のない金額を断定したり、「税金はかからない」と安易に説明したりする 一般的な税制度を案内したうえで、個別の計算や申告については税理士・税務署への確認を促す
専門家との連携方法 「提携士業がいる」とだけ説明し、どのような場合に連携するのか答えられない 問題の内容に応じて相談できる専門家と、連携するタイミングや費用負担を説明する
ポイント

筆者からの補足
士業との連携体制がある買取業者は、法務・登記・税務上の問題を整理したうえで買取を進められるため、権利関係が複雑な共有持分でも積極的に買取をしています。

弊社でも、全国1,600超の士業との連携体制を活用し、売主側で問題をすべて解決してから持ち込んでもらうのではなく、買取後の対応まで見据えて査定・買取を行っています。

他社で「権利関係が複雑なので買い取れない」と断られた場合は、士業との連携実績だけでなく、同じような問題を抱えた共有持分の買取実績があるかを確認するとよいでしょう。

契約を急かさず他社比較や親族への相談を許容してくれるか

共有持分買取業者を選ぶ際は、査定結果や契約条件を落ち着いて検討する時間を与えてくれるかを確認しましょう。

信頼できる業者かを見極めるには、契約を保留したいと伝えたときの対応を確認することが大切です。

◻︎契約前の検討に対する業者の対応の違い

比較項目 注意が必要な業者の対応 信頼できる業者の対応
決断までの時間 期限を設ける理由を説明せず、「今日中に契約してほしい」などと即決を求める 査定額や契約条件を確認するための時間を設け、回答期限がある場合はその理由を説明する
他社との比較 「他社に相談しても無駄」「比較するなら現在の条件は取り下げる」などと、他社への相談を妨げる 他社と比較する意向を伝えても態度を変えず、査定額や提案内容について説明する
家族や専門家への相談 「早く契約したほうがいい」などと、契約を急かして第三者への相談を止めようとする 売主が希望する場合は、家族や専門家へ相談したうえで判断できるよう、必要な資料や説明を提供する
契約書の確認 契約日まで契約書を見せず、その場で内容を確認して署名するよう求める 契約書を事前に確認できるようにし、不明点や修正希望について説明する

査定や面談の際には、「一度持ち帰って検討したい」「他社の査定結果も確認したい」「家族に契約書を見せてから判断したい」と伝えてみましょう。その際、検討を認めず即決を迫る、急に査定額を下げると告げる、他社や家族への相談を止めようとする業者には注意が必要です。

共有持分買取業者に売却する前に確認したいトラブル防止チェックリスト

共有持分買取業者に売却することでトラブルを起こさないため要点をチェックリストとしてまとめました。共有持分を買取業者へ売却する前には、下記の項目を確認してみてください。

チェック項目 契約前に確認すること
査定額の根拠を説明してもらったか なぜその買取価格になるのか、減額要因を含めて説明を受ける
契約金額が最終的な買取価格か確認したか 契約直前や契約後に金額が変わる可能性がないか確認する
契約を急かされていないか 他社比較や家族への確認をする時間を取れるか確認する
売却後に他の共有者へ連絡されるか確認したか 誰に、どのタイミングで、どのような内容を伝えるのか確認する
他の共有者から苦情が来る可能性を想定したか 売却後に連絡が来た場合、どのように対応するか事前に整理する
他の共有者へ事前に伝えるべきか検討したか 関係性や不動産の利用状況を踏まえて、伝えるかどうかを判断する
共有不動産を誰が使用しているか整理したか 居住者・利用者・賃貸利用の有無を買取業者に伝える
固定資産税や管理費の負担状況を整理したか 誰がどの費用を負担してきたのか、未精算分があるか確認する
契約書の内容を確認したか 売買代金、支払日、必要書類、契約解除、違約金の有無を確認する

上記の項目に不安が残る場合は、その場で契約せず、買取業者に追加で説明を求めるのが得策です。相談や査定だけであれば、納得できない段階で断ることも可能です。

共有持分買取業者に関するよくある質問

共有持分は共有者の同意なしで売却できるのでしょうか?

共有持分の売却は、他の共有者の同意がなくても可能です。そのため、事前通知なしで買取業者などの第三者へ売却しても、売買契約自体が無効になるわけではありません。

しかし、事前に何も伝えずに売却すると、他の共有者から「勝手に売った」と反発され、関係が悪化することがあります。また、共有者間の取り決めや売却前の経緯によっては、感情面だけでなく法的なトラブルに発展することもあります。

事前に伝えるべきかどうかは、共有者との関係性や過去の話し合いの経緯によって異なります。迷う場合は、売却前に買取業者へ共有者対応の方針を確認しておくとよいでしょう。

共有持分買取業者の目的は何でしょうか?

共有持分買取業者の主な目的は、買い取った共有持分をもとに共有状態を整理し、不動産を売却・活用しやすい状態にすることです。

共有持分だけでは自由に不動産全体を売却したり活用したりすることはできないため、買取業者は持分を取得した後、他の共有者との協議を進めることがあります。

つまり、共有持分買取業者は、単に持分を買い取るだけでなく、その後の権利調整によって不動産の価値を引き出すことを目的としています。そのため、売却前には、買取後に他の共有者へどのような対応をするのかも確認しておくと安心です。

共有持分の買取業者に査定を依頼しただけで、他の共有者に連絡されますか?

査定を依頼しただけで他の共有者へ連絡されることは多くありません。

通常、査定段階では売主から聞き取った情報や登記情報、物件の状況などをもとに買取価格を算出します。ただし、業者によって対応方針は異なるため、相談前に「査定や契約前に他の共有者へ連絡することはあるのか」を確認しておくことが大切です。

共有持分の買取業者に売却すると、他の共有者は退去させられるのですか?

共有持分を買取業者に売却しただけで、共有不動産に住んでいる他の共有者が直ちに退去させられるわけではありません。

共有者は、共有不動産全体について持分に応じて使用する権利があります。そのため、買取業者が新たな共有者になったとしても、それだけで居住している共有者へ当然に明渡しを求められるわけではありません。

ただし、買取業者が持分を取得した後、他の共有者に対して使用料相当額の支払いを求めたり、不動産全体の売却や共有物分割請求を検討したりすることはあります。その結果、話し合いや裁判手続きの中で、最終的に不動産を売却する流れになる可能性はあります。

まとめ

共有持分買取業者は、買い取った持分について他の共有者と交渉し、共有状態を整理したうえで利益を得ることを目的としています。この仕組み自体に問題はありませんが、一部の業者が自社の利益を優先し、売主や他の共有者への説明・配慮を欠くことでトラブルが起こります。

売主との間では、「共有持分を安く買い取られる」「契約を急かされる」といったトラブルがあります。一方、他の共有者との間では、「持分の売却を強く迫られる」「使用料相当額を突然請求される」などのトラブルが起こることがあります。

また、共有持分は他の共有者の同意がなくても売却できますが、売却後は買取業者が新たな共有者になります。事前に知らせず売却すると、他の共有者から「勝手に売った」「自分が買い取りたかった」と責められ、親族関係や共有者間の関係が悪化する可能性もあります。

共有持分買取業者とのトラブルを避けるには、査定額の高さだけで売却先を決めないことが重要です。不動産全体の評価額や減額理由、契約後に価格が変わる条件、売却後の他の共有者への対応方針まで具体的に説明してくれるかを確認しましょう。

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