共有持分の明け渡し請求はできる?認められる基準から対処法まで解説

共有不動産を他の共有者に占有されている場合、「勝手に住んでいるなら明け渡しを求められるのでは?」と考える方は多いのではないでしょうか。
共有持分の明け渡し請求は原則として認められません。実務上も、単に「他の共有者が住んでいる」という事情だけで明け渡しまで認められるケースはほとんどありません。
共有不動産においては、各共有者が物件全体を使用する権利を持っているためです。たとえ一部の共有者が単独で占有している場合であっても、その占有は原則として権利に基づくものと評価されるため、直ちに違法とはいえません。
以下に、共有持分の明け渡し請求が認められる可能性があるケース、認められにくいケースについてまとめました。
| 認められる可能性があるケース | 認められにくいケース |
|---|---|
| ・共有者間で取り決めたルールに違反している ・他の共有者の立ち入りを拒否している ・鍵交換やバリケードなどで物理的に入れないようにしている ・使用方法についての協議を拒否し続けている ・無断で第三者に貸し出している ・共有者の利用を一切認めない状態が続いている |
・単に1人の共有者が居住しているだけ ・他の共有者が使用していないだけ ・相続後そのまま住み続けている ・共有者間で使用が黙認されている状態である ・占有者が持分割合に応じた使用と主張している ・占有に違法性を裏付ける事情が乏しい |
※あくまで簡易的な目安であり、該当項目の数のみで結論が決まるものではありません。実際の判断は占有の経緯や共有者間の関係、合意の有無など、個別事情によって大きく異なります。
占有されているからすぐに追い出せるというわけではなく、法的にも実務的にも明け渡し請求のハードルは非常に高いのが実情です。ただし、共有者間の合意に反して使用している場合や、他の共有者の利用を排除している場合など、占有の態様によっては例外的に明け渡しが問題となるケースもあります。
実際、弊社でも共有不動産の買取相談を受ける中で、弁護士と連携して明け渡し請求を検討することがあります。
しかし、明け渡し請求で解決に至るケースはまれであり、別の方法で問題を解決していくことが多いです。たとえば、賃料請求や持分買取などが現実的な解決手段となります。
共有不動産の占有については、占有されている現状をどれだけ早く解決できるかが鍵となります。対応が遅れれば遅れるほど、固定資産税の負担だけが増え続け、人間関係も次第に悪化していくリスクがあります。
問題を先送りにせず、権利関係が今以上に複雑になる前に、明け渡し請求にこだわらず解決策を検討することが大切です。
本記事では、共有持分を専門に扱う立場から、明け渡し請求が認められる基準や具体的な判断ポイント、明け渡しが難しい場合の現実的な対処法についても詳しく解説します。共有不動産のトラブルで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
共有持分の明け渡し請求は原則認められない
共有不動産において、特定の共有者が物件を単独で使用している場合でも、その共有者に対して明け渡しを請求することは原則として認められません。
これに関しては、民法第249条の「共有物の使用」に基づく考え方となります。
(共有物の使用)
第二百四十九条 各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。
2 共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。
3 共有者は、善良な管理者の注意をもって、共有物の使用をしなければならない。
引用元: 民法|e-Gov 法令検索
共有者はそれぞれの持分に応じて、共有物の全部を使用することができるとされています。
そのため、他の共有者が単独で不動産を占有している場合でも、その占有は持分に基づく権利行使の一環として直ちに違法とは評価されないのが原則です。つまり、第三者による不法占拠とは異なり、直ちに違法とはいえない状態です。
実際の判例でも、共有者に対する明け渡し請求については慎重な判断が示されています。
共有者はそれぞれ自己の持分に基づいて共有物を使用する権利を有しており、占有している共有者の行為もその権利に基づくものと評価されるためです。
明け渡しを求めるためには、多数の持分を持っているという事情だけでは足りず、「占有を継続させることが不当である」といえる具体的な理由を立証する必要があります。
筆者の実務経験でも「他の共有者が勝手に住んでいるので追い出したい」「明け渡し請求はできないのか」といった相談は多く寄せられます。
しかし、実際にはこのようなケースの多くで「法的に明け渡し請求は難しい」と判断されるのが実情です。明け渡し請求が必要な物権については、弁護士と連携して何度も対応してきましたが、「共有者である以上、占有は権利に基づくもの」と評価されるため、明け渡し以外の方法で解決に至るケースが多いです。
共有持分に関する明け渡し請求は、法的にも実務的にもハードルが高いのは事実です。
ただし、これはあくまで原則であり、すべてのケースで明け渡し請求が認められないわけではありません。共有者間の合意に反して使用している場合や、他の共有者の使用を実質的に排除している場合など、占有の状況によっては、例外的に明け渡し請求が認められるケースもあります。
共有不動産の明け渡し請求が認められる可能性があるケースは?判断のポイントと具体例を紹介
共有物において明け渡し請求が認められるかどうかは、個別の事情によって大きく異なります。基本的に明け渡し請求が認められるケースは限られますが、占有の態様や共有者間の関係によっては、明け渡し請求を含めた法的対応が検討される場合もあります。
以下では、占有の正当性が問題となりやすく、明け渡し請求が検討されやすい代表的な場面を紹介します。なお、これらに当てはまるからといって直ちに明け渡しが認められるわけではなく、実際には占有の経緯、共有者間の合意、排除の態様などを踏まえた個別判断となります。
| 判断ポイント | 具体的な状況 | 認められる理由 |
|---|---|---|
| 共有者間の合意に反して使用している | 「将来は売却する」「親族のみ住む」などの書面合意があるのに、独断で占有を続けている | 共有者間の契約に違反した占有は、正当な権利行使の範囲を超えると判断されるため |
| 他の共有者の使用を排除している | 鍵の交換や立入拒否に加え、共有持分権に基づく正当な管理への関与を全面的に拒絶している | 単なる占有を超え、他者の持分権を完全に侵害する権利の濫用と評価される余地があり、明け渡しが認められる方向に働く重要な事情となるため |
| 使用方法の協議を正当な理由なく拒否している | 過半数の持分権者が決めた管理方針を無視し、協議にも一切応じない | 共有物の管理に関する決定に従わない占有は、正当な占有として保護されにくくなるため |
| 明らかに共有持分の範囲を超えた利用をしている | 他の共有者に無断で勝手に増改築を行う、あるいは建物の用途を勝手に変更して使用している | 持分に応じた使用の範囲を著しく逸脱し、物件の現状を損なう変更行為に該当するため |
| 占有の態様が不法占拠に近い | 固定資産税を一切払わず、他の共有者の権利を否定し、単独所有であるかのように使用している | 実質的に共有関係を破壊する行為であり、占有の継続が保護されないと判断されるため |
共有者間の合意に反して使用している場合
共有者間で不動産の使用方法について合意がなされているにもかかわらず、その内容に反して特定の共有者が単独で使用を続けている場合には、合意違反として占有の正当性が問題視される場合があります。
そもそも共有不動産は、各共有者が持分に応じて使用できるのが原則ですが、使用方法について共有者間で合意が成立している場合には、その内容に従う必要があります。
つまり、共有者であっても自由に使ってよいわけではなく、合意に基づいた範囲内での使用に限定されます。なお、こうした合意が遺産分割協議書や合意書などの書面として残されている場合には、その内容がより重視される傾向にあります。
ところが実際には、「将来は売却する」「当面は空き家として維持する」といった取り決めがあるにもかかわらず、これに反して無断で居住を開始するといったトラブルがあります。
このような場合には、持分に基づく正当な使用の範囲を逸脱していると判断されやすくなります。
実務上も、相続した不動産について共有者間で一定の運用方針を決めていたにもかかわらず、その後に一部の共有者が合意を無視して占有を始めるといったトラブルは少なくありません。とくに、空き家として維持する予定だった物件や、売却を前提としていた不動産でこうした問題が生じやすい傾向にあります。
当初は話し合いによる解決を試みましたが、占有者が協議に応じず、関係性も悪化していたため、提携している弁護士と連携しながら法的な整理を進めることになりました。
当案件では、合意に反した占有である点が重視され、占有の正当性が否定されやすい状況と判断されました。最終的には、共有関係を長期間継続するリスクを踏まえ、当社が占有していない他の共有者の持分を直接買い取る形で解決に至り、紛争の長期化を回避しています。
このように、共有者間の合意に反する使用がある場合には、単なる占有とは異なり、明け渡し請求が認められることもあります。
他の共有者の使用を排除している場合
他の共有者の使用を物理的または実質的に排除している場合には、単なる占有とは異なり、占有の正当性が問題となる場合があります。ただし、排除しているという事情だけで直ちに明け渡しが認められるわけではなく、まずは他の共有者の使用を認めるよう求める対応が取られます。
共有不動産は、持分割合にかかわらず、すべての共有者が全体を使用できるのが原則です。そのため、特定の共有者が単独で居住している場合であっても、直ちに違法となるわけではありません。
しかし、「鍵を渡さない」「立ち入りを拒否する」「連絡を無視する」など、他の共有者が物件を利用できない状態を意図的に作り出している場合には事情が異なります。
このような行為は、単なる使用の範囲を超え、他の共有者の使用権を侵害するものであり、場合によっては権利の濫用と評価されることもあります。結果として、占有が正当な権利行使として保護されにくくなり、明け渡し請求が検討される場面に至ります。
この違いは「1人で使っているだけ」なのか、それとも「他の共有者が使うのを拒絶しているのか」という点にあります。前者は他の共有者も利用できる余地が残されているのに対し、後者は鍵の交換などで物理的に入れない状態です。このように他の共有者を完全に締め出す行為は、権利の侵害が重いと判断され、明け渡しを求める大きな理由になります。
実務上も、相続した不動産において一部の共有者が単独で居住し、他の共有者に対して鍵を渡さず、立ち入りも認めないといったトラブルがみられます。とくに遠方に住んでいる共有者がいる場合には、室内の状況確認すらできない状態が長期間続くこともあり、結果として排他的占有と評価されやすくなります。
当初は共有者間での話し合いを試みましたが、占有者が強く拒否したため、提携している弁護士と連携し、占有状況の整理と対応方針の検討を行いました。
当案件では、他の共有者の使用が完全に排除されている状態が長期間継続していたことに加え、このままでは紛争が長期化するリスクがあると判断されました。最終的には、交渉による解決が困難であると判断し、当社にて他の共有者の持分を直接買取することで共有関係を解消しています。
このように、他の共有者の使用を排除している場合には、単なる占有とは異なり、明け渡し請求が検討される重要な要素となります。
使用方法の協議を正当な理由なく拒否している場合
共有不動産の管理や使用方法は、共有者間の協議によって決めるのが原則です。
特定の共有者が正当な理由なく協議自体を拒否し続けている場合には、共有関係の前提である調整が機能していない状態となり、その占有の正当性が問題となる可能性があります。
共有制度は、各共有者が自由に判断して利用する仕組みではなく、協議を通じて使用方法や管理方針を決めていくことを前提としています。したがって、協議に応じないまま一方的に占有や管理を続けている場合には、共有関係の調整が困難となり、占有の適法性や利用関係が争点となる可能性があります。
もっとも、単に協議を拒否しているという事情だけで直ちに明け渡しが認められるわけではありません。
たとえば「連絡に一切応じない」「話し合いの機会を設けても無視する」「内容証明郵便にも反応しない」といった状態での占有が長期間続く場合には、共有関係そのものが適切に機能していないと評価されやすくなります。
このような状況では、占有の適法性や使用の範囲について争いとなる余地があり、場合によっては法的手続きによる解決が検討されることもあります。
実務上も、相続による共有不動産で今後の活用方針を決めるための協議が求められているにもかかわらず、一部の共有者が連絡を絶ち、話し合いが成立しないまま時間だけが経過するということがあります。このような状態では、他の共有者は不動産の利用も処分もできず、共有関係を維持するメリットがほとんど失われてしまいます。
証拠として残る形で協議を求めているにもかかわらず応じない場合、後の交渉や法的手続きにおいても不利に評価されやすくなります。現地は空き地であったものの、共有者が資材を置いたり、第三者の立ち入りを制限したりするなど、事実上の管理を続けており、他の共有者は利用も処分もできない状況にありました。
当初は話し合いによる解決を試みましたが、協議自体が成立しない状況であったため、提携している弁護士と連携し、法的な対応も含めて整理を進めました。最終的には共有関係を維持すること自体の合理性が乏しいと判断され、最終的には当社にて持分を買取することで関係を解消しています。
このように、使用方法の協議を正当な理由なく拒否し続けている場合には、単なる占有とは異なり、共有関係の前提を崩す行為として問題視されます。
明らかに共有持分の範囲を超えた利用をしている場合
共有者には物件を使う権利がありますが、自分1人で好き勝手に使っていいわけではなく、あくまで「他の共有者の権利を損なわない範囲」に限られます。そのため、明らかに共有持分の範囲を超えた利用をしている場合には、単なる使用とは異なり、明け渡し請求を含めた対応が検討されます。
不動産の共有においては、行為の内容によって「保存行為」「管理行為」「変更行為」に区分され、それぞれ必要な同意の範囲が異なります。
とくに、第三者への売却や建物の増改築、用途変更といった行為は、共有物の状態や利用価値に大きな影響を与えるため「変更行為」に該当し、原則として共有者全員の同意が必要です。
そのため、他の共有者の同意を得ずに売却手続きを進めたり、無断で建物の増改築を行ったりしている場合、持分に基づく使用の範囲を逸脱している行為とみなされます。
このような行為は、単なる占有にとどまらず、他の共有者の権利に直接的な影響を及ぼすため、その占有は正当な権利行使として保護されにくくなります。また、明け渡し請求に加えて、自分の持分割合に応じた賃料相当額の返還(不当利得返還請求)を求めることも可能です。
さらに、第三者との契約関係が発生している場合には問題がより複雑になります。たとえば、無断で賃貸借契約を締結しているケースでは、共有者間の問題に加えて第三者の権利も関係してくるため、契約の整理や解除に時間を要することとなります。
実務上も、共有状態にある土地や建物について、一部の共有者が他の共有者に無断で第三者へ貸し出し、賃料を単独で得ているといったトラブルは一定数みられます。他の共有者が不利益を受けているだけでなく、物件の利用状況そのものが大きく変わってしまうため、共有関係の維持が困難になります。
提携している弁護士と連携し、契約状況や権利関係の整理を進めましたが、すでに第三者との契約が存在していたため、調整には相応の時間を要する見込みでした。明け渡し請求や契約関係の整理に時間がかかり、紛争が長期化するおそれがあります。
そのため、権利関係を一本化することで問題を早期に解消することを優先し、当社が持分を直接買取する形で解決しました。
このように、共有持分の範囲を明らかに超えた利用がある場合には、単なる占有とは異なり、明け渡し請求が検討される重要な要素となります。
占有の態様が不法占拠に近い場合
共有者による占有であっても、その態様が著しく不当である場合には、単なる共有物の使用とは評価されず、明け渡し請求が認められる方向に進みやすくなります。共有者としての権利行使の範囲を逸脱し、「権利の濫用」にあたると判断される可能性があります。
共有者には共有物を使用する権利がありますが、その行使は社会通念上相当な範囲に限られます。したがって、他の共有者を実力で排除するような行為が伴う場合には、形式上は共有者であっても、その占有は正当なものとは認められにくくなります。
具体的な事例として、以下のような行為が挙げられます。
- 他の共有者の反対を無視して強引に入居する
- 同居している共有者の荷物を無断で搬出する
- 鍵を交換して家に出入りできないようにする
- バリケードを設置して立ち入りを阻止する
上記のように、実力による排除が行われている場合、単なる占有とは異なり、権利侵害の程度が極めて高い状態といえます。
この点は、前述の「排除している場合」や「協議を拒否している場合」とも重なりますが、本ケースでは行為の悪質性がより強く問題となります。単に他の共有者が利用できない状態にとどまらず、積極的に排除する行為が伴っている場合には、占有の正当性が問題となる可能性があります。
実務上、このようなケースは多くはありませんが、発生すると当事者間の対立が激しく、話し合いによる解決が極めて困難になる傾向があります。長期間にわたって一部の共有者が単独で占有を続け、連絡にも応じず、現地への立ち入りを強く制限しているといった状況も見られます。
今回のケースでは、占有の正当性が大きく揺らぐため、明け渡し請求を含めた法的対応が実務上、多くのケースで選択されている解決手段です。ただし、実務上は直ちに明け渡しが認められるとは限らず、裁判所が双方に鍵の引き渡しなどを命じ、共有者全員が利用できる状態に戻す判断がなされる場合もあります。
そのため、訴訟によって解決するためには時間と不確実性が伴います。当案件では提携している弁護士と協議のうえ、訴訟対応も視野に入れつつ、最終的には持分買取によって共有関係を解消しました。
このようなケースでは、占有の是正や利用関係の整理が必要となり、状況によっては明け渡し請求を含めた法的対応が検討されることもあります。
共有不動産の明け渡しが認められづらいケース
共有不動産における明け渡し請求は、例外的に認められるケースがある一方、実務上は認められづらいケースのほうが多いのが実情です。以下では、明け渡し請求が認められづらい代表的なケースと、その理由についてまとめました。
| ケース | 認められづらい理由 |
|---|---|
| 単に1人の共有者が居住しているだけ | 共有者は持分に基づき不動産全体を使用する権利を持つため、単独占有のみでは違法とはいえない |
| 他の共有者が使用していないだけ | 使用していないことは権利放棄ではなく、占有者の使用が直ちに不当とは評価されない |
| 相続後そのまま居住を継続している | 被相続人と同居していた経緯がある場合、使用貸借と評価されることがあり、占有の正当性が認められやすい |
| 共有者間で使用が黙認されている | 明確な合意がなくても、長期間の黙認により事実上の合意があったと判断される場合がある |
| 占有者が持分割合に応じた使用と主張している | 共有持分に基づく使用権の範囲内と評価されると、排除までは認められにくい |
| 占有に違法性を裏付ける事情が乏しい | 占有している共有者に正当な使用理由がないことを示せなければ、不当に占有しているとは認められにくい |
※上記はあくまで明け渡し(退去)が認められづらいケースであり、自分の持分に応じた家賃(不当利得)を請求することまで否定されるわけではありません。
共有者による占有が発生していたとしても、それだけで直ちに明け渡し請求が認められるわけではありません。
とくに、相続後にそのまま居住を続けているケースでは、遺産分割が確定するまでの間は一定期間の使用が認められるのが原則であり、すぐに退去を求めることは難しい相とされています。
また、共有者間での使用が長期間放置されている場合には「黙認していた」とみなされ、事実上の合意があったと判断されるリスクもあります。対応が遅れることで不利な状況に陥る可能性があるため、早めに対応を検討することが大切です。
共有不動産で明け渡し請求が認められるかのチェックリスト
共有不動産における明け渡し請求は、法的にも判断が難しく、個別の事情によって結果が大きく異なります。
そこで、現時点の状況からおおよその傾向を把握できるよう、明け渡し請求が検討できるかを確認するためのチェックリストを用意しました。以下の項目にどれだけ当てはまるかを確認することで、ご自身の状況がどの程度該当するかの目安を把握できます。
■明け渡し請求が認められるかのチェックリスト
- 共有者間で使用方法について明確な合意があるにもかかわらず、その内容が守られていない
- 特定の共有者が鍵を管理し、他の共有者の立ち入りを制限している
- 他の共有者の利用を明確に拒否している(例:「使わせない」と発言しているなど)
- 内容証明など正式な連絡にも対応していない
- 無断で第三者に貸し出す、または増改築を行うなど、共有物の利用範囲を超えた行為がある
- 長期間にわたり単独で占有し、他の共有者がまったく使用できない状態が続いている
- 固定資産税や維持費の負担に一切応じていない
- 他の共有者に対して威圧的な対応を行い、事実上の使用を排除している
※チェックリストはあくまで簡易的な目安であり、該当項目の数のみで結論が決まるものではありません。実際の判断は占有の経緯や共有者間の関係、合意の有無など、個別事情によって大きく異なります。
該当する項目が多いほど明け渡し請求が認められる可能性はありますが、最終的な判断は個別の状況に基づいて行われます。上記のチェック結果をひとつの目安としつつ、実際の対応については早めに弁護士や不動産業者などの専門家へ相談し、最適な解決方法を検討することが大切です。
共有物の占有状態を放置するリスクや起こりえるトラブル
共有不動産では、一部の共有者が単独で占有している状態が続いていても、「とりあえず様子を見る」という形で放置されてしまうケースがあります。
しかし、占有状態を放置していると、金銭的な損失や共有者間の関係悪化など、さまざまなトラブルにつながるリスクがあります。筆者の経験でも、占有状態を長期間放置したことが原因で問題が深刻化し、解決までに時間や費用がかかるケースが実際にありました。
以下では、共有物の占有状態を放置することで起こりやすい代表的なリスクについて専門家の目線から詳しく解説します。
- 共有持分の占有者が他の共有者に対して持分割合に応じた賃料を支払わない
- 共有不動産を使用していない共有者が管理費用・税金の負担を拒む
- 長期間の占有により取得時効が認められて所有権が占有者に取られる
共有持分の占有者が他の共有者に対して持分割合に応じた賃料を支払わない
共有不動産において、一部の共有者が単独で占有している場合、本来は他の共有者に対して持分割合に応じた対価を支払う必要があります。
これは民法第249条第2項に基づくもので、自己の持分を超えて共有物を使用している場合には、その分の使用料を償還する義務があるとされています。
(共有物の使用)
第二百四十九条 各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。
2 共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。
3 共有者は、善良な管理者の注意をもって、共有物の使用をしなければならない。
引用元: 民法|e-Gov 法令検索
共有名義不動産については「共有者だから自由に住める」「持分があるから対価は不要」と考えられがちですが、持分があることと無償で使用できることは別の問題です。
筆者の実務経験上、相続などで共有状態となった不動産では、一部の共有者がそのまま居住を続け、他の共有者に対して何の支払いも行っていないという状況が多くみられます。
このような場合、占有している共有者は実質的に不動産の利益を単独で享受している一方、他の共有者は何の対価も得られない状態となります。さらに、固定資産税や維持費については共有者全員に負担が及ぶため、「費用は負担しているのに収益は得られない」という不公平な構造が生じやすくなります。
実務においては、他の共有者が賃料相当額の支払いを求めても、占有者が拒否し、話し合いがまとまらないケースが少なくありません。最終的に共有者同士の関係性が悪化し、感情的な対立へと発展することもあります。
共有物の占有状態を放置していると、本来受け取れるはずの対価を得られないまま損失が積み重なっていきます。問題が長期化する前に、早い段階で対応方針を検討しましょう。
共有不動産を使用していない共有者が管理費用・税金の負担を拒む
共有不動産にかかる管理費用や固定資産税などの負担は、本来すべての共有者が持分割合に応じて負担するのが原則です。これは民法第253条に基づくもので、共有物の管理に関する費用は共有者全員の責任とされています。
(共有物に関する負担)
第二百五十三条 各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う。
引用元: 民法|e-Gov 法令検索
しかし、実務上は原則どおりに費用が負担されていないケースもあります。とくに、共有不動産を実際に使用していない共有者からすると、「使っていないのに費用だけ負担するのは納得できない」という不満が生じやすく、支払いを拒否される原因になり得ます。
一方、占有している共有者としては、「自分だけが負担するのは不公平だ」と感じ、結果として誰も十分に負担しない、または一部の共有者だけが費用を立て替え続けるといった状態に陥ることがあります。このような状況では、固定資産税の滞納や必要な修繕が先送りとなり、不動産の維持管理に支障が出るおそれがあります。
実際には、費用を立て替えた共有者は他の共有者に対して持分割合に応じた負担分を請求することが可能です。しかし、任意で支払いに応じない場合には回収が難しく、交渉や法的手続きが必要となることもあります。
さらに、固定資産税については、持分ごとに分担して自分の分だけ支払えば済むものではありません。支払いに対しては共有者全員が連帯責任を負っているため、一部の未払いがあるだけで、不動産が差し押さえの対象となってしまうのです。
管理費用や税金の負担をめぐる問題は、共有不動産において非常に起こりやすいトラブルのひとつです。占有状態を放置していると、不公平な負担が続くだけでなく、不動産の価値そのものにも悪影響を及ぼすため、早い段階で対応することが大切です。
長期間の占有により取得時効が認められて所有権が占有者に取られる
長期間にわたり共有不動産の占有が続いた場合には、取得時効によって所有権を取得されるリスクがあります。ただし、共有者による占有はもともと使用する権利に基づくものでもあるため、第三者による不法占拠の場合と比べて、取得時効が認められるハードルは高くなります。
所有権の取得時効については、民法第162条において、大きなトラブルなく占有を続けた場合、原則として20年間で成立するとされています。なお、占有開始時に善意かつ無過失である場合には、より短い期間で成立するケースもあります。
(所有権の取得時効)
第百六十二条 二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。
引用元: 民法|e-Gov 法令検索
もっとも、共有不動産においては、占有している共有者も使用権を有しているため、「自分だけの所有物として占有している」という意思が認められにくいものです。
そのため、単に「長期間居住している」というだけで直ちに取得時効が成立するわけではありません。たとえば、代々受け継いできた土地で相続登記が未了のまま数十年が経過し、「他に共有者がいることを知らず、自分だけの土地だと思い込んで管理・納税を続けてきた」といった例外的なケースに限られます。
弊社も弁護士と連携して共有者が占有している不動産の時効取得に関する案件に携わったことはありますが、共有関係における取得時効がそのまま認められるケースは多くありませんでした。
しかし、時効取得が難しいからといって、長期間にわたって占有されている状態を放置していると、トラブルが深刻化する要因となります。また、「誰がいつから、どのように使用していたか」を示す証拠が失われることで、占有の正当性をめぐる争いが泥沼化するケースもあります。
そのため、内容証明郵便による請求など、権利を主張した事実を残しておくことは重要です。もっとも、通知をしただけで当然に時効完成を確実に防げるわけではなく、実際にどのような対応が必要かは個別事情によって異なります。
取得時効は簡単に成立するものではありませんが、長期間の放置によって争点となる可能性がある以上、早い段階で弁護士に相談して対応を進めることが大切です。
共有不動産で明け渡し請求できない場合の対処法
共有不動産における明け渡し請求は、法的にもハードルが高く、スムーズに認められるものではありません。そのため、明け渡し請求が難しい場合には、別の方法で問題を解決する必要があります。
実際の現場でも明け渡し請求にこだわるのではなく、共有関係そのものを整理したり、金銭的な調整を行ったりすることで解決に至るケースがあります。重要なのは、現在の状況に応じて現実的に実行可能な手段を選ぶことです。
以下では、明け渡し請求が難しい場合に検討すべき主な対処法について、実務の視点も踏まえて解説します。
- 共有物の使用方法について改めて協議を行う
- 占有者に対して賃料(不当利得)を請求する
- 共有物分割請求により共有関係を解消する
- 自分の共有持分を占有者に売却する
- 共有持分専門の買取業者へ売却する
共有物の使用方法について改めて協議を行う
共有不動産において占有トラブルが生じている場合、まず検討すべきなのは、共有物の使用方法について改めて協議を行うことです。明け渡し請求をいきなり検討するのではなく、共有者間で利用ルールを整理することが出発点となります。
共有物の管理や使用方法については、民法第252条により、持分割合の過半数によって決定することができるとされています。
(共有物の管理)
第二百五十二条 共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第一項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。
(中略)
3 前二項の規定による決定が、共有者間の決定に基づいて共有物を使用する共有者に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。
引用元: 民法|e-Gov 法令検索
つまり、共有者全員の同意がなくても、持分価格の過半数によって共有物の管理・使用方法を決められる場面があります。もっとも、その決定によって現に使用している共有者に特別の影響が及ぶ場合には、その共有者の承諾が必要となるため、実際に退去まで求められるかは別途慎重な検討が必要です。
ここでいう過半数とは、共有者の人数ではなく、持分割合の合計が2分の1を超えるかどうかで判断されます。
また、令和3年の民法改正により、すでに特定の共有者が占有している場合であっても、過半数の共有者の合意によって使用方法を決定できることが明文化されました。民法第252条の「共有物を使用する共有者がある場合においても、同様とする」がこれに該当します。
ただし、過半数の決定であれば必ずしも占有者を退去させられるわけではありません。民法第252条第3項では、その決定が占有者に「特別の影響」を及ぼす場合には、当該共有者の承諾が必要とされています。
特別の影響とは、たとえば居住用の不動産に長期間住んでいるケースや、農地として生活の基盤となっているケースなど、占有者にとって重大な不利益が生じる場合を指します。このような事情がある場合には、単純に過半数の合意だけで解決できるとは限りません。
実際の現場においては、そもそも占有者が協議に応じないケースや、話し合い自体が成立しないケースもあります。そのため、協議による解決が難しい場合には、賃料請求や共有物分割、持分売却といった別の手段を検討することになります。
占有者に対して賃料(不当利得)を請求する
共有不動産を一部の共有者が単独で占有している場合、他の共有者は持分割合に応じた賃料相当額を請求することが可能です。
これは、不動産を自己の持分を超えて使用している場合に、対価を支払う義務があるとする民法第249条の考え方に基づくもので、実務上は「不当利得返還請求」として行われます。
(共有物の使用)
第二百四十九条 各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。
2 共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。
引用元: 民法|e-Gov 法令検索
請求できる金額の目安は、近隣の賃料相場をもとに算出した賃料相当額に、自分の持分割合を掛けたものとなります。なお、適正な金額を算定するためには、不動産会社などに査定を依頼することを推奨します。
ただし、当事者間で意見が対立している場合には、不動産会社の査定だけでは合意に至らず、最終的には不動産鑑定士による鑑定評価が必要となるケースもあります。
もっとも、筆者の実務経験上、賃料が任意でスムーズに支払われるケースは多くありません。占有者が支払いを拒否して話し合いがまとまらないままトラブルに発展し、最終的には交渉や法的手続きが必要となる場合もあります。
また、賃料相当額の請求は過去に遡って行うことも可能ですが、請求権には5年という消滅時効があります。対応が遅れるほど請求できる金額が減っていく点にも注意が必要です。
一方、すべてのケースで賃料請求が認められるわけではなく、例外的に請求できないケースもあります。代表的なのが「使用貸借」と判断される場合です。
使用貸借とは、不動産を無償で使用させる合意のことで、書面がなくても口頭で成立します。明確な合意がなくても、長期間にわたって占有を黙認している場合には、事実上の使用貸借が成立していると判断されることもあります。このように使用貸借と評価された場合には、占有は正当なものと扱われるため、原則として賃料請求は認められません。
さらに、相続開始前から被相続人と同居していたケースでは、当初から無償で使用する前提があったと評価されやすく、遺産分割が確定するまでの間は賃料請求が認められないケースもあります。
なお、仮に使用貸借と評価される場合であっても、「今後は無償での使用を認めない」といった意思表示を行うことで、その後の賃料請求や明け渡し交渉の前提を整えることが可能です。
賃料請求は有効な手段のひとつですが、占有の経緯や共有者間の関係によっては認められない場合もあるため、他の解決手段とあわせて検討することが大切です。
共有物分割請求により共有関係を解消する
共有不動産の問題を根本的に解決したい場合には、共有物分割請求を行い、共有関係そのものを解消する方法があります。
民法第256条では、各共有者はいつでも共有物の分割を請求できると定められており、他の共有者の同意が得られない場合でも手続きを進めることが可能です。
(共有物の分割請求)
第二百五十六条 各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。ただし、五年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることを妨げない。
引用元: 民法|e-Gov 法令検索
明け渡し請求とは異なり、訴訟を起こすことで共有関係を強制的に解消できる点が大きな特徴です。
共有物の分割方法には、主に以下の3つがあります。
| 換価分割 | 不動産を売却し、その代金を持分割合に応じて共有者間で分配する方法 |
|---|---|
| 代償分割 | 特定の共有者が不動産を取得し、他の共有者に対して金銭を支払う方法 |
| 現物分割 | 物理的に土地を切り分けて、それぞれが単独所有する方法 |
もっとも、共有物分割請求は簡単に進むものではありません。まずは共有者間で協議を行い、分割方法について合意できない場合には、調停や訴訟など裁判所を通じた手続きに移行することになります。
一方、明け渡し請求が難しいケースであっても、共有物分割請求であれば共有関係そのものを解消できるため、結果的に問題を整理できる可能性はあります。占有トラブルを抱えたまま長期間放置するよりも、法的に整理する手段として有効な選択肢といえます。
なお、筆者の実務経験上は、裁判に進む前の段階で共有持分の売却などによって解決に至るケースも多いです。共有物分割請求はあくまで最終手段として位置付けつつ、状況に応じて他の方法とあわせて検討していくことが大切です。
自分の共有持分を占有者に売却する
共有不動産におけるトラブルを解消する方法のひとつとして、自分の共有持分を占有者に売却する方法があります。占有者に持分を売却することで共有関係から離脱できるため、今後のトラブルに巻き込まれるリスクを回避しつつ、不動産を現金化できる点が特徴です。
占有者はすでに不動産を使用している立場にあるため、単独所有にしたいというニーズを持っている可能性があり、条件が合えばスムーズに取引が成立します。
一方、実務上は必ずしも交渉がうまく進むとは限りません。占有者は現に不動産を使用しているという立場から交渉上優位に立ちやすく、売却価格が相場よりも低くなりやすい傾向があります。また、そもそも占有者に買い取るだけの資金力がない場合には、交渉自体が成立しません。
さらに、共有持分は通常の不動産と比べて価格の算定が難しく、当事者間で評価額の認識にズレが生じやすい点にも注意が必要です。その結果、価格交渉が長期化し、合意に至らないまま話し合いが停滞するケースもあります。
このように、占有者への持分売却は、条件が合えば有効な解決手段となりますが、交渉力や資金力に左右されやすく、必ずしも成立するとは限らない方法です。
自己持分を共有持分専門買取業者に売却する
共有不動産の問題を早期に解決したい場合には、共有持分専門の買取業者へ自分の持分を売却する方法が現実的な選択肢となります。
共有持分専門の買取業者であれば、権利関係が複雑な不動産であることを前提としているため、条件が合えば比較的スムーズに売却できる点がメリットです。価格について合意できれば短期間で現金化することも可能であり、長引くトラブルから早期に離脱できます。
筆者の体感でも、共有物分割請求などの法的手続きに進む前の段階で、持分売却によって解決するケースは多くみられます。時間や費用のかかる裁判を回避しつつ、現実的に問題を整理できる手段として活用されています。
一方、共有持分は単独利用が難しい性質上、通常の不動産よりも売却価格が低くなりやすい点には注意が必要です。さらに、買取業者ごとに査定基準や対応に差があるため、複数社を比較したうえで慎重に選ぶようにしましょう。
共有持分専門の買取業者への売却は、価格面でのデメリットはあるものの、スピードや確実性の観点では非常に有効な解決手段です。とくに、交渉が難航している場合や早期に問題を整理したい場合には、解決策のひとつとして検討してみてください。
まとめ
共有不動産においては、各共有者に物件を使用する権利が認められているため、他の共有者に対する明け渡し請求は原則として認められません。単に一部の共有者が占有しているというだけでは、その占有を違法と評価することは難しいのが実情です。
一方、共有者間の合意に反して使用している場合や、他の共有者の利用を排除している場合など、占有の態様に問題があるケースでは、例外的に明け渡しが認められることもあります。
明け渡し請求が認められる状況でない場合には、賃料の請求や共有物分割請求、共有持分の売却といった別の解決策を検討することになります。とくに、共有関係そのものを解消する方法は、トラブルの長期化を防ぐうえで有効な選択肢となります。
共有不動産の問題は、放置すると権利関係が複雑化し、解決が難しくなっていきます。状況に応じて適切な対応を選択し、早い段階で問題の整理に向けて動くことが大切です。
よくある質問
共有持分の明け渡し請求は弁護士に依頼しないとできませんか?
共有持分の明け渡し請求は、必ずしも弁護士に依頼しなければできないわけではありません。本人が手続きを行うことも可能です。
ただし、明け渡し請求は法的な判断や証拠集めなど法的知識が必要となるため、実務上は弁護士に依頼して進めるのが基本です。とくに、共有者同士のトラブルが深刻化している場合には、弁護士への依頼が有効な手段となります。
共有持分の売却は家族や親族に知られずに行うことはできますか?
共有持分の売却自体は、他の共有者の同意がなくても行うことができるため、手続きとしては家族や親族に知られずに進めることも可能です。
ただし、売却後は買主が新たな共有者となるため、共有者に知られないままでいることはできません。買主が共有者に対して交渉や通知を行うケースもあるため、最終的には売却したことが把握されることになります。


