共有名義にして後悔した7つの理由!トラブル事例と予防策・解消方法を解説

共有名義は、複数人が不動産の権利を持つため、売却や管理などをめぐって共有者間でトラブルが生じることがあります。共有名義にした当初は問題がなくても、年月が経って共有者の事情や関係性が変わり、後悔につながるケースも少なくありません。

共有名義にして後悔しやすい主な理由と、トラブルを防ぐための予防策は以下のとおりです。

後悔する理由 主な予防策
共有者と意見が合わず、売却や活用ができない 将来の売却時期や条件、共有名義の解消方法を事前に話し合っておく
固定資産税や修繕費の負担で揉める 費用の負担割合や支払い・精算方法を決めておく
他の共有者に不動産の使用や家賃収入を独占される 不動産の使用方法や使用対価、家賃収入の分配について取り決めておく
離婚後も住宅ローンや不動産の問題が残る 購入時に単独名義・単独ローンを検討し、離婚時には不動産の名義や住宅ローンの扱いを整理する
相続によって共有者が増え、話し合いが難しくなる 相続時に単独名義にできないか検討し、共有名義を続ける場合も解消方針を決めておく
他の共有者が持分を売却し、知らない第三者と共有になる 持分を売却する場合の連絡方法や、共有者間での買取方針を話し合っておく
出資割合と持分割合が異なり、贈与税がかかる 購入時の資金負担に応じた持分割合で登記する

一方、すでに共有名義にして後悔している場合は、不動産全体の売却や共有持分の売却などによって、共有関係を解消する方法もあります。

実際に弊社でも、他の共有者の同意が得られず不動産全体を売却できなかった方から、ご自身の共有持分だけを買い取った事例があります。共有者間で話し合いがまとまらない場合でも、共有名義を続けるしかないとは限りません。

本記事では、共有名義にして後悔した理由を実際のトラブル事例とともに紹介し、後悔しないための予防策や、すでに共有名義になっている場合の解消方法について詳しく解説します。

共有名義にして後悔した7つの理由と実際のトラブル事例

共有名義には、複数人で購入資金や維持管理費を分担できるといったメリットがありますが、実務では「共有名義にしたことを後悔している」という声を聞く機会も多いです。

共有名義にして後悔する主な理由は、以下の7つです。

  • 共有者との意見が合わず不動産の活用や売却ができない
  • 固定資産税や修繕費の負担でトラブルになる
  • 他の共有者に不動産の使用や家賃収入を独占される
  • 離婚後も住宅ローンや不動産の問題が残る
  • 相続で共有者が増えて話し合いがまとまらなくなる
  • 他の共有者が持分を売却して知らない第三者と共有になる
  • 出資割合と持分割合が異なると贈与税がかかる

また、こうした問題をきっかけに共有者同士の対立が深まり、兄弟や親族間の関係が悪化してしまうケースもあります。以下では、それぞれの問題が起こる理由や実務上の注意点を、弊社に寄せられた実際の相談事例も交えながら解説します。

※掲載している相談事例は、個人が特定されないよう、内容の一部を変更・再構成しています。

共有名義のおさらい

共有名義に関する基本用語を整理すると、以下のとおりです。

用語 概要
共有名義 1つの不動産を2人以上で所有している状態。夫婦で住宅を共同購入した場合や、兄弟で実家を相続した場合などに生じる
共有者 共有名義不動産の所有権を持つ人。それぞれが共有持分を有している
共有持分 各共有者が持つ所有権の割合。例えば持分2分の1なら、不動産全体に対して2分の1の権利を持つことを意味し、土地や建物の半分を区切って所有するわけではない

共有不動産の基本的な仕組みや共有持分については、次の記事でも詳しく解説しています。

共有者との意見が合わず不動産の活用や売却ができない

共有名義にして後悔する理由として多いのが、「不動産を自由に活用・売却できない」という問題です。

共有名義では複数人が所有権を持つため、不動産全体の売却や建て替えなどを自分1人の意思で決めることはできません。たとえ自分が費用を負担していても、他の共有者の同意が得られず、計画が進まないことがあります。

具体的には、不動産に対して行う行為の種類によって、次のように必要な共有者の同意や決定の範囲が異なります。

行為の種類 具体例 必要な同意
処分・変更行為
(民法251条)
不動産全体の売却、建て替え、建物の取り壊し、普通借家契約、原則として土地5年超・建物3年超の賃貸借など 原則として共有者全員の同意
管理行為・軽微な変更
(民法252条)
不動産の使用方法の決定、軽微なリフォーム、土地5年以内・建物3年以内で期間内の終了が確保される賃貸借など 共有持分の過半数による決定
保存行為
(民法252条5項)
雨漏りの応急修理など、不動産の現状を維持するための行為 各共有者が単独で実施可能

実際、共有者全員が売却自体には賛成していても、売却価格や時期などの条件がまとまらず、話が進まなくなるケースもあります。

【トラブル事例:全体売却の話が契約直前に白紙になった】
兄弟2人で相続した共有名義不動産について、売却の話が契約直前に白紙になったケースです。相談者様は兄と2つの不動産を共有しており、1つは空き家、もう1つは兄の義理の息子が無断で家を建てて住んでいる状態でした。

当初、空き家については不動産全体を売却する方向で話がまとまっていましたが、契約直前になって「売却価格が安すぎる」と兄が反対に転じ、売却の話が白紙に戻ってしまいました。もう一方の不動産をめぐる問題も重なって兄弟関係が悪化し、その後は話し合い自体が難しい状況に陥っていました。

最終的には、弊社が相談者様の共有持分を合計1,100万円で買い取り、相談者様は共有状態から抜けることができました。

株式会社クランピーリアルエステート 大江 剛 代表取締役 宅地建物取引士

共有名義の不自由さに気づくのは売却時

実務では、いざ不動産を売却・活用しようとした段階で、初めて「他の共有者の同意が必要」という制約を知り、後悔される方も多いです。こうした問題は、不動産の規模や価格にかかわらず起こります。そのため、単独名義で所有する選択肢があるなら、最初から共有名義を避けるのが理想的です。

固定資産税や修繕費の負担でトラブルになる

共有名義不動産は、固定資産税や修繕費などを共有者全員で負担するのが原則ですが、実際には一部の共有者だけが支払いを続け、共有名義にしたことを後悔するケースがあります。

民法253条では、共有物の管理費用などは原則として持分割合に応じて負担すると定められています。また、固定資産税については、地方税法10条の2により共有者全員が連帯納税義務を負うため、誰かが納付しなければ、他の共有者にも未納分の支払いが求められます。他の共有者の負担分を立て替えた場合は、その分を請求できますが、必ずしも支払いに応じてもらえるとは限りません。

とくに厄介なのは、立替えが何年も続き、これ以上負担したくないと思っても、他の共有者が売却に応じず、共有状態から抜け出せなくなることです。

【トラブル事例:兄弟が固定資産税を負担せず、売却にも応じなかった】
兄弟3人で相続した実家の固定資産税を、長男だけが負担し続けていたケースです。相続当初は「思い出のある実家だから、数年は残しておこう」と共有名義にしましたが、長男が立て替えた固定資産税を次男・三男は精算せず、翌年以降も長男だけが納付する状態が続いていました。

長男は売却時に精算すればよいと考えていましたが、いざ売却を提案しても「まだ売りたくない」「家族行事で実家があったほうが便利」と反対され、話が進みませんでした。固定資産税の負担だけが続き、売却もできない状況に嫌気が差した長男は、共有関係を解消したいと弊社に相談されました。
実家は空き家だったため、弊社からは不動産全体の買取も提案しました。しかし、相談者様は「早く共有名義から抜けたい」「もう兄弟と話し合いたくない」という意向が強かったため、最終的に相談者様の共有持分を1,200万円で買い取り、共有関係を解消しました。

株式会社クランピーリアルエステート 大江 剛 代表取締役 宅地建物取引士

共有名義を漫然と続けないことが大切

実務では、納税通知書を受け取る代表者が長年立て替え、次第に共有者間の関係が悪化してしまうことも珍しくありません。空き家であれば不動産全体を売却する、残したい人がいるならその人に持分を集めるなど、負担が長期化する前に共有名義の解消も検討することをおすすめします。

固定資産税を払わない共有者への対処法や、共有名義不動産の管理費用の負担については、次の記事でも詳しく解説しています。

他の共有者に不動産の使用や家賃収入を独占される

特定の共有者に不動産を独占使用されたり、家賃収入を分配してもらえなかったりすることで、共有名義にしたことを後悔するケースもあります。

共有名義の家に他の共有者が1人で住んでいても、共有者である以上、それだけを理由に退去を求めることはできません。一方、無償で使用する取り決めがなければ、民法249条2項に基づき、持分を超える使用について家賃に相当する使用料を請求できますが、相手が支払いに応じなければ、交渉や裁判に手間と費用がかかるため、請求を諦めてしまうケースもあります。

また、共有名義の賃貸アパートでは、家賃収入は原則として持分割合に応じて分配されます。しかし、管理を任せている共有者が家賃収入を独占し、他の共有者に分配しないケースもあります。

【トラブル事例:知らない間に兄が共有土地にアパートを建てていた】
兄弟で相続した共有名義の土地について、知らない間に兄がアパートを建てていたというケースです。兄はアパートを賃貸して家賃収入を得ていましたが、相談者様には土地の使用料に相当する支払いが一切ありませんでした。

もともと兄弟仲が悪く、相談者様はアパートの賃料や稼働状況なども把握できていませんでした。自分にも土地の所有権があるにもかかわらず、兄が一方的に利用して収益を得ていることに納得できず、共有関係の解消を希望されていました。
弊社では、相談者様の共有持分を2,000万円で買い取り、相談から2週間で現金化しました。相談者様は兄と直接交渉を続けることなく、共有関係から抜けることができました。

株式会社クランピーリアルエステート 大江 剛 代表取締役 宅地建物取引士

使用方法や収益分配のルールは事前に決めておく

共有名義でも、実際には特定の共有者だけが不動産を使用しているケースは珍しくありません。住む人が決まっているなら、その人の単独名義にできないか検討するのも一つの方法です。共有名義を続ける場合は、使用料の有無や家賃収入の分配方法まで、あらかじめ明確にしておくことをおすすめします。

共有者が1人で不動産を使用している場合の家賃請求については、次の記事で詳しく解説しています。

離婚後も住宅ローンや不動産の問題が残る

夫婦で購入した家を共有名義のまま離婚すると、夫婦関係は終わっても不動産や住宅ローンの問題が残り、元配偶者との関係を完全には断ち切れないことがあります。

離婚後も共有名義が続いていると、不動産全体の売却や名義変更に元配偶者の協力が必要になったり、固定資産税や修繕費などの負担をめぐって揉めたりすることがあります。また、どちらか一方だけが住み続けている場合は、不動産を使えない側に不満が生じやすくなります。夫婦で住宅ローンの連帯債務を負っている場合は、離婚して家を出ても返済義務が残るため、長年にわたって問題を抱えてしまうこともあります。

【トラブル事例:約20年前に離婚した元配偶者との共有名義が続いていた】
約20年前に離婚した元配偶者との共有名義が続いていたケースです。離婚後は元配偶者がそのまま家に住み続け、相談者様は不動産を利用せず、管理にもほとんど関わっていませんでした。

しかし、住宅ローンの連帯債務者としての責任は残っていました。相談者様は、すでに住んでいない家の住宅ローンや固定資産税の問題が今後も続くことに不安を感じ、長年続いた共有関係の解消を希望されていました。
弊社では、物件や住宅ローンの状況を確認したうえで、相談者様の共有持分を400万円で買い取りました。これにより、相談者様は元配偶者との不動産の共有関係から抜けることができました。

株式会社クランピーリアルエステート 大江 剛 代表取締役 宅地建物取引士

住宅ローンが残っている場合は注意

離婚後の共有名義でとくに厄介なのが、住宅ローンが残っているケースです。不動産の持分を売却できても、連帯債務や連帯保証の責任まで自動的になくなるわけではありません。離婚時には、不動産の名義だけでなく、住宅ローンの残債や契約内容も金融機関に確認し、返済義務まで含めて整理することが重要です。

離婚時に共有名義を解消する方法や、住宅ローンが残っている場合の対処法については、次の記事で詳しく解説しています。

相続で共有者が増えて話し合いがまとまらなくなる

共有名義のまま相続を繰り返すと、共有者が増えて権利関係が複雑になり、不動産の売却や管理について話し合いがまとまらなくなることがあります。

共有者の1人が亡くなると、その人の持分は配偶者や子どもなどの相続人に引き継がれます。たとえば、兄弟2人で共有している不動産でも、一方が亡くなり、その持分を配偶者と子ども2人が相続すれば、共有者は4人に増えます。

こうして相続が続くと、共有者同士が疎遠になったり、面識のない親族が加わったりして、意見をまとめるのが難しくなります。なかには、共有者の所在がわからなかったり、相続登記がされていなかったりして、売却や管理を進めるだけでも多くの手間がかかることがあります。

【トラブル事例:相続した土地に行方不明の共有者がいた】
相続を繰り返したことで土地の共有者が増え、そのうちの1人が行方不明になっていたケースです。相談時には共有者全員と連絡を取ることができず、相続登記も進んでいませんでした。さらに、土地には未登記のアパートが建っており、その一室は賃貸中という複雑な状況でした。

他の共有者とも関係が悪く、連絡を取り合うこと自体が相談者様の負担になっていました。共有者の所在がわからず、不動産全体の売却や管理を進めることも難しいため、共有関係を解消したいと考えていました。
最終的には、仲介業者と協力し、弊社が相談者様の共有持分を1,390万円で買い取りました。これにより、相談者様は行方不明の共有者や他の共有者との調整を続けることなく、共有関係から抜けることができました。

株式会社クランピーリアルエステート 大江 剛 代表取締役 宅地建物取引士

次の相続が起こる前に共有名義の整理を

相続で共有者が増えた不動産は、まず誰が権利を持っているのかを確認するだけでも時間がかかります。
共有名義は相続を重ねるほど権利関係が複雑になりやすいため、実務でも次の相続に持ち越さず、早めに解消することをおすすめしています。不動産全体を売却する、誰か1人に持分を集める、共有名義を続けるなら期限や解消方法を決めておくなど、先を見据えた対応が大切です。

共有名義不動産の相続や名義変更の手続き、連絡が取れない共有者への対処法については、次の記事で詳しく解説しています。

他の共有者が持分を売却して知らない第三者と共有になる

他の共有者が自分の持分を第三者に売却したことで、見知らぬ相手と不動産を共有することになり、共有名義にしたことを後悔する場合もあります。

共有名義不動産の全体売却には共有者全員の同意が必要ですが、自分の共有持分だけなら、他の共有者の同意を得ずに売却できます(民法206条)。そのため、知らない間に他の共有者が持分を売却し、第三者が新たな共有者になる可能性があります。

新しい共有者も不動産を使用・管理する権利を持つため、今後の利用方法や売却について話し合わなければなりません。持分の買取や不動産全体の売却を求められたり、共有物分割請求によって共有関係の解消を求められたりすることもあり、精神的な負担につながります。

【トラブル事例:兄が持分を売却し、知らない第三者と共有になった】
長年空き家だった実家を兄弟で相続したケースです。相談者様はもともと兄と不仲でしたが、相続して間もなく兄が自分の共有持分を第三者へ売却したため、面識のない相手と実家を共有することになりました。

新しい共有者との話し合いも難航し、不動産全体をどう処分するか決まらないまま、固定資産税や維持管理費の負担が続いていました。相談者様は、知らない第三者と共有関係になったうえ、売却も進められない状況に悩んでいました。
最終的には、弊社が関係者との協議に入り、相談者様の共有持分を3,500万円で買い取りました。これにより、相談者様は第三者との共有関係から抜けることができました。

株式会社クランピーリアルエステート 大江 剛 代表取締役 宅地建物取引士

悪質な買取業者によるトラブルに注意

他の共有者が持分を売却した場合、買取業者が新たな共有者になることもあります。すべての業者が強引な対応をするわけではありませんが、一部には早朝・深夜の電話や執拗な連絡などで売却を迫る業者もいます。弊社にも、こうしたトラブルに悩む方から相談が寄せられています。
ご自身の持分を残すことにこだわらないのであれば、持分売却も選択肢の一つです。弊社が買い取った場合は、新たな共有者としてその後の対応を進め、法的な対応が必要な際には提携する弁護士とも連携します。無理に交渉を続けず、まずはご相談ください。

他の共有者が勝手に持分を売却した場合のリスクや対処法については、次の記事で詳しく解説しています。

出資割合と持分割合が異なると贈与税がかかる

不動産を共有名義で購入する際、実際の資金負担と登記上の持分割合が異なると、思わぬ贈与税が発生し、共有名義にしたことを後悔する原因になります。

たとえば、夫が購入資金の大半を負担しているにもかかわらず、「夫婦だから平等にしたい」と持分を2分の1ずつにすると、妻が負担していない部分について夫から贈与を受けたと判断されることがあります。

贈与するつもりがなくても、出資割合と持分割合の差額が贈与税の対象になる可能性があるため、注意が必要です。

【具体例:夫婦で持分を半分ずつにして贈与税が発生するケース】
3,000万円の住宅を購入し、夫が2,000万円、妻が1,000万円を負担したにもかかわらず、共有持分をそれぞれ2分の1ずつにしたケースを考えてみましょう。

この場合、妻は1,000万円しか負担していないのに、1,500万円分の持分を取得しています。差額の500万円は夫から妻への贈与とみなされ、ほかの贈与や特例の適用がない場合、贈与税は53万円になります。
本来の負担割合に合わせて「夫3分の2・妻3分の1」で登記していれば、この贈与税の問題は生じません。「夫婦だから半分ずつでよい」と安易に決めたことで、想定外の税負担につながる例です。

参考:
国税庁「No.4411 共働きの夫婦が住宅を買ったとき」「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」

株式会社クランピーリアルエステート 大江 剛 代表取締役 宅地建物取引士

税務署からのお尋ねで持分割合の誤りに気づくことも

一般的な不動産売買では司法書士が登記に関わることが多いですが、親族間の売買などで自分たちで登記を行う場合は注意が必要です。税務署から購入資金についての「お尋ね」が届き、初めて持分割合の誤りに気づくこともあります。
登記前に、実際の資金負担と持分割合が合っているか確認しておきましょう。すでに登記した内容に誤りがある場合は、自己判断で持分を変更せず、司法書士や税理士に相談することをおすすめします。

登記した持分割合に誤りがあった場合の訂正方法については、次の記事で詳しく解説しています。

共有名義で後悔しないための予防策

共有名義にした当初は問題がなくても、売却や相続、離婚などをきっかけにトラブルが生じることがあります。共有名義にして後悔しないためには、将来起こり得る問題を想定し、事前に対策しておくことが大切です。

主な予防策は、以下の5つです。

  • 単独名義にできないかも検討する
  • 将来の売却や共有名義の解消方法について話し合っておく
  • 共有名義にする場合は使用・管理・費用負担のルールを決めておく
  • 購入時は出資・ローン負担に応じた持分割合で登記する
  • 共有物分割請求に備えて不分割特約を結び登記する

単独名義にできないかも検討する

そもそも共有名義にする必要があるのか、単独名義で所有できないかを検討することも大切です。

購入・相続・離婚は、不動産の名義を決めたり、見直したりする重要なタイミングです。「とりあえず共有名義にしておこう」と安易に決めず、将来の売却や管理まで考えて判断しましょう。

具体的には、以下のような方法が考えられます。

場面 単独名義にするための方法
購入時 1人で購入資金や住宅ローンを負担できるのであれば、単独名義を優先して検討する。複数人で資金を負担する場合は、実際の負担割合を踏まえ、共有名義も含めて判断する
相続前 遺言書で不動産を取得する相続人を指定しておく。生前贈与によって特定の人の単独名義にする方法もあるが、税金や他の相続人への影響を考慮する必要がある
相続時 遺産分割協議で特定の相続人が不動産を取得し、他の相続人には預貯金や代償金を分配する方法を検討する。誰も利用しない不動産であれば、売却して代金を分ける方法もある
離婚時 財産分与の際に、どちらか一方の単独名義にできないか検討する。住宅ローンが残っている場合は、金融機関に相談し、借り換えや売却による完済なども含めて判断する

共有名義から単独名義に変更する具体的な方法や手続き、費用については、次の記事で詳しく解説しています。

将来の売却や共有名義の解消方法について話し合っておく

単独名義にすることが難しく、共有名義にする・続ける場合は、将来の売却時期や共有関係の解消方法について、あらかじめ話し合っておくことが大切です。

共有名義にした当初は意見が一致していても、共有者の事情や考え方は年月とともに変わるため、いざ売却しようとしたときに意見がまとまらないこともあります。

具体的には、以下のような点を話し合っておくとよいでしょう。

話し合っておきたいこと 具体的な内容
売却するタイミング 「親が住まなくなったら売却を検討する」「空き家になったら売却する」など、将来の売却時期やきっかけを決めておく
売却価格や条件 売却時には不動産会社に査定を依頼し、希望価格や値下げの条件などについて共有者間で協議する方針を決めておく
共有名義の解消方法 不動産全体を売却するのか、所有を続けたい共有者が他の共有者の持分を買い取るのかなど、解消方法を検討しておく
意見が合わない場合の対応 売却条件などで意見が分かれた場合は、不動産会社の査定や専門家の意見も参考にして、改めて話し合うことを決めておく

ただし、事前に方針を決めていても、将来の売却が確約されるわけではありません。話し合った内容はできるだけ書面に残し、共有者の状況が変わった際には方針を見直しておくとよいでしょう。

共有名義にする場合は使用・管理・費用負担のルールを決めておく

共有名義にする・続ける場合は、誰が不動産を使用・管理し、固定資産税や修繕費などをどのように負担するのか、あらかじめルールを決めておくことが大切です。

共有者同士の関係が良好でも、取り決めが曖昧なままだと、「自分だけが管理している」「住んでいないのに費用を負担している」「家賃収入を分配してもらえない」といった不満につながることがあります。

具体的には、以下のようなルールを決めておくとよいでしょう。

項目 決めておきたいルール
不動産の使用方法 誰が住むのか、誰が使用できるのか。特定の共有者だけが使用する場合は、他の共有者への使用料をどうするか
管理・修繕の担当 日常的な管理や点検を誰が行うか。修繕が必要になった際の連絡方法や、費用をかける前に相談する基準
固定資産税・管理費用の負担 持分割合に応じて負担するのか、別の割合で分担するのか。誰が代表して支払い、いつ精算するのか
賃貸する場合の収益分配 誰が入居者対応や家賃管理を行い、家賃収入から必要な経費を差し引いた金額をどのように分配・精算するのか

なお、民法253条では、管理費用は原則として持分割合に応じて負担すると定められています。また、特定の共有者が不動産を独占使用する場合は、無償で使用する合意がなければ、他の共有者への使用対価が問題になります(民法249条2項)。

口約束だけでは、後から「そんな約束はしていない」と揉めるおそれがあります。決めた内容は書面に残し、費用の支払いや精算についても記録を残しておくと安心です。

共有名義不動産の管理費用の分担方法や、支払いに応じない共有者への対処法については、次の記事で詳しく解説しています。

購入時は出資・ローン負担に応じた持分割合で登記する

不動産を共有名義で購入する場合は、実際の資金負担に応じた持分割合で登記し、贈与税などの思わぬ負担を防ぐことが大切です。

そのため、登記前に以下の点を確認しておきましょう。

  • 頭金・自己資金:誰がいくら負担するのか
  • 住宅ローン:ペアローンや連帯債務などの契約形態と、それぞれの返済負担はどうなっているか
  • 親族からの資金援助:贈与・借入・共同出資のどれに該当するのか

とくに住宅ローンは、契約形態によって持分割合の考え方が異なります。たとえば、夫の住宅ローンで妻が連帯保証人になっていても、それだけで妻が購入資金を負担したことにはなりません。妻も持分を取得するのであれば、頭金など実際の資金負担を確認する必要があります。

登記後に持分割合の誤りに気づくと、訂正の手続きや税務上の対応が必要になることがあります。持分割合に不安がある場合は、登記前に司法書士や税理士に確認しておくとよいでしょう。

共有持分割合の具体的な計算方法や、住宅ローンの種類ごとの決め方については、次の記事で詳しく解説しています。

共有物分割請求に備えて不分割特約を結び登記する

民法256条では、共有者は原則としていつでも共有物の分割を請求できると定められています。共有者間で話し合いがまとまらない場合などは、民法258条に基づき、裁判所に分割を求めることもできます。

一定期間は共有名義を維持し、こうした共有物分割請求を避けたい場合は、共有者全員で「その間は共有物分割を請求しない」と取り決める「不分割特約(共有物分割禁止特約)」を結ぶ方法があります。

たとえば、「今後3年間は不動産を共同利用し、その後に売却を検討する」といった方針が決まっている場合、不分割特約を結ぶことで、期間中に一方的な分割請求を受けるリスクを抑えられます。

不分割特約の期間は最長5年で、更新も可能です。また、他の共有者が持分を売却した場合に、新たな共有者にも特約を主張するには、登記しておく必要があります。

ただし、不分割特約を結んでも、各共有者が自分の持分を売却することは制限できません。また、自分自身も期間中は原則として共有物分割請求ができなくなるため、慎重に判断する必要があります。

共有名義を続ける目的や期間が明確な場合に検討し、特約の終了後に不動産をどうするかについても、あらかじめ話し合っておきましょう。

共有物分割請求の仕組みや、訴訟になった場合の流れについては、次の記事で詳しく解説しています。

すでに後悔しているときの共有名義の解消方法

すでに共有名義になっており、「売却したいのに売れない」「自分だけが費用を負担している」「他の共有者との関係を解消したい」などと後悔している場合は、共有関係そのものを解消する方法があります。

主な対処法と、それぞれが向いているケースは以下のとおりです。

対処法 向いているケース
共有者全員で不動産全体を売却する 共有者全員が売却に賛成しており、価格や条件について合意できる場合。使わない不動産の維持費を負担し続けたくない場合にも向いている
共有者間で持分を売買して共有名義を解消する 不動産を残したい共有者と、持分を手放したい共有者がいて、売買条件を調整できる場合。特定の共有者が住み続ける予定で、その人に持分を集約したい場合などに向いている
自分の持分を買取業者へ売却する 不動産全体の売却や共有者間での売買が難しい場合。他の共有者との関係が悪化しており、売却価格よりも共有関係から早く抜けることを優先したい場合などに向いている
自分の持分を贈与して手放す 共有関係を続けたくないものの、売却代金は必要なく、特定の人に持分を引き継いでもらいたい場合。相手が贈与を受けることに同意している必要がある
自分の持分を放棄する 共有関係を続けたくないものの、売却や贈与が難しく、対価を得ずに持分を手放したい場合。他の共有者への持分の帰属や登記手続きについても確認する必要がある
共有土地を分筆し、持分移転登記で単独名義にする 共有者それぞれが土地を所有・活用したい場合。土地を物理的に分けることができ、共有者間で分割方法について合意できる場合に向いている
共有物分割請求を検討する 共有者間で売却や持分の買取について話し合いがまとまらず、共有関係を解消できない場合。協議による解決が難しく、裁判所の手続きも含めて検討したい場合に向いている

共有者全員で不動産全体を売却する

共有者全員が売却に同意している場合は、不動産全体を売却することで、共有関係をまとめて解消できます。

全体売却のメリットは、一般的な不動産と同じように売却活動ができることです。共有持分だけを売却する場合とは異なり、一般の個人も買主の対象となるため、市場価格に近い金額での売却が期待できます。

また、売却代金は原則として持分割合に応じて分配するため、共有者それぞれが現金を受け取り、売却後の不動産の管理や維持費の負担から離れることができます。

ただし、共有者全員が売却に賛成していても、希望価格や売却時期などの条件がまとまらなければ、売却を進められません。

そのため、不動産会社に査定を依頼したうえで、売却価格や代金の分配方法、これまでに立て替えた管理費用の精算などについて、事前に共有者間で合意しておくことが大切です。

共有名義不動産を売却する際の具体的な手順や注意点については、次の記事で詳しく解説しています。

共有者間で持分を売買して共有名義を解消する

共有名義を続けたくない人と、不動産を残したい人がいる場合は、共有者間で持分を売買して共有関係を解消する方法があります。

たとえば、兄弟で共有している実家に兄だけが住んでいる場合、兄が弟の持分を買い取れば、兄の単独名義にできます。弟は売却代金を受け取り、今後の不動産の管理や維持費の負担から離れられます。

反対に、自分が不動産を所有し続けたい場合は、他の共有者の持分を買い取る方法もあります。すべての持分を自分に集約できれば、共有者の同意を得ることなく、不動産全体の売却や活用を進められるようになります。

他の共有者に持分を売却する場合、価格は「不動産全体の市場価格 × 持分割合 × 80〜100%程度」が一つの目安です。買取業者へ売却する場合よりも、高値での売却を期待できることがあります。

ただし、相手に持分を買い取る意思がない、購入資金を用意できない、売買価格が折り合わないといった場合は、売買を進められません。

また、親族間であっても、著しく安い価格で売買すると贈与税が発生する可能性があります。トラブルを防ぐためにも、不動産会社の査定を参考に適正な価格を検討し、売買契約書の作成や持分移転登記まで確実に行いましょう。

共有持分の売却相場や、親族間で持分を売買する際の注意点については、次の記事で詳しく解説しています。

自分の持分を買取業者へ売却する

他の共有者との話し合いが難しく、不動産全体の売却や共有者間での持分売買が進まない場合は、共有持分を専門に扱う買取業者へ売却する方法があります。

自分の共有持分だけであれば、他の共有者の同意を得ずに売却できます。そのため、「親族と関係が悪化している」「元配偶者と連絡を取りたくない」「知らない第三者との共有関係から抜けたい」といった場合にも選択肢になります。

共有持分の専門買取業者であれば、権利関係が複雑な不動産でも買取を検討でき、現況のまま売却できることも多いです。また、条件が合えば短期間で現金化できるため、早く共有関係を解消したい人にも向いています。

ただし、買取業者への売却価格は、他の共有者へ売却する場合よりも安くなる傾向があります。買取後に必要となる権利調整の費用やリスクなどが査定額に反映されるためです。

弊社の実務上の目安では、買取価格は「不動産全体の市場価格 × 持分割合 × 30〜50%程度」です。たとえば、市場価格3,000万円の不動産で持分が3分の1なら、300万〜500万円程度が目安になります。ただし、実際の価格は物件の状態や権利関係などによって異なります。

また、買取後は業者が新たな共有者になるため、査定価格だけでなく、他の共有者への対応方針や契約条件も確認しておくことが大切です。

株式会社クランピーリアルエステート 大江 剛 代表取締役 宅地建物取引士

権利関係が複雑な共有持分も、まずはご相談ください

「現在の共有者が誰なのかわからない」「他の共有者が行方不明で連絡が取れない」「相続登記が済んでいない」など、権利関係が複雑な不動産でも、持分の売却を検討できる場合があります。
弊社では、共有持分の買取実績に加え、弁護士・司法書士などの専門家との連携体制も整えています。登記や権利関係の整理が必要な場合も含め、売却に向けた対応を検討できますので、「こんな状態でも売れるのか」とお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

共有持分の売却先や手続き、売却後のトラブルについては、次の記事で詳しく解説しています。

自分の持分を贈与して手放す

共有名義を続けることに負担を感じているものの、売却代金にはこだわらず、特定の人に持分を引き継いでもらいたい場合は、贈与によって共有関係から抜ける方法があります。

贈与とは、自分の持分を無償で相手に譲ることです。たとえば、兄弟2人で共有している実家に兄だけが住んでいる場合、弟が兄に自分の持分をすべて贈与すれば、兄の単独名義にできます。

自分の共有持分であれば、他の共有者の同意を得ずに贈与できますが、贈与を受ける相手の承諾は必要です。双方で合意したうえで贈与契約書を作成し、持分移転登記を行います。

ただし、無償で譲る場合でも、受け取る側には贈与税や不動産取得税がかかる可能性があり、登記にも費用がかかります。そのため、相手が税金や費用の負担を理由に贈与を断ることも考えられます。

贈与を検討する際は、持分を引き継ぐ相手と、税金や登記費用も含めて事前に話し合っておくことが大切です。

共有持分の贈与手続きや契約書の作り方、親子間で生前贈与する場合の注意点については、次の記事で詳しく解説しています。

自分の持分を放棄する

共有名義を続けたくないものの、持分の売却や贈与が難しい場合は、自分の共有持分を放棄する方法もあります。
民法255条では、共有者が持分を放棄した場合、その持分は他の共有者に帰属すると定められています。贈与とは異なり、持分を引き継ぐ相手を自由に選ぶことはできません。共有者が複数いる場合は、原則として他の共有者の持分割合に応じて帰属します。

持分放棄自体は、他の共有者の同意を得ずに行えます。ただし、登記簿から自分の名義を外すには持分移転登記が必要で、原則として他の共有者の協力が必要になります。協力を得られない場合は、訴訟による対応が必要になることもあります。

また、持分を取得した他の共有者には、贈与税や不動産取得税などがかかる可能性があります。突然の税負担をめぐって関係が悪化するおそれもあるため、事前に説明しておくことが望ましいでしょう。

株式会社クランピーリアルエステート 大江 剛 代表取締役 宅地建物取引士

共有持分を無償で手放すのはもったいない

他の共有者が買い取ってくれないからといって、その持分に価値がないわけではありません。共有持分も売却できる財産なので、実務上、対価を得ずに放棄してしまうのはもったいないと考えています。
共有者との関係が悪くても、専門の買取業者であれば持分だけを売却できる可能性があります。放棄を決める前に、まずはどのくらいの価格で売却できるのか確認してみることをおすすめします。

共有持分を放棄する際の手続きや費用、注意点については、次の記事で詳しく解説しています。

共有土地を分筆し、持分移転登記で単独名義にする

共有土地の使い方や売却方針について意見が合わない場合は、土地を分筆し、それぞれの単独名義にすることで共有関係を解消する方法があります。

分筆とは、登記上1つの土地を複数の土地に分ける手続きです。たとえば、兄弟2人で共有している土地を2つに分け、それぞれの単独名義にすれば、他の共有者の同意を得ずに自分の土地を売却・活用できるようになります。土地を手放さずに共有関係を解消できる点がメリットです。

ただし、分筆登記をしただけでは共有名義は解消されません。分筆後の土地を単独名義にするには、原則として共有者全員で「誰がどの土地を取得するか」を合意し、共有物分割に伴う持分移転登記を行う必要があります。

また、土地の面積だけで分け方を決めるのではなく、形状や接道条件、分筆後の資産価値も考慮することが大切です。分筆によって狭小地や接道条件の悪い土地が生じると、かえって売却や活用が難しくなる可能性があります。

そのため、分筆を検討する際は、土地家屋調査士などに相談し、測量費用や分筆後の土地の利用条件まで確認しておくとよいでしょう。

共有土地の分筆に必要な条件や具体的な手続き、費用については、次の記事で詳しく解説しています。

共有物分割請求を検討する

他の共有者が不動産の売却や持分の買取に応じず、共有名義を解消できない場合は、「共有物分割請求」によって共有関係の解消を求める方法があります。(民法256条)

共有物分割請求では、まず共有者間で不動産の分割方法について協議します。話し合いがまとまらない場合や、協議自体ができない場合は、民法258条に基づき、共有物分割請求訴訟を起こすことができます。

訴訟になった場合、裁判所は不動産の状況などを踏まえ、主に以下の3つの方法で共有関係の解消を図ります。

分割方法 概要
現物分割 土地などを物理的に分け、それぞれの共有者が単独で所有する方法
価格賠償(代償分割) 一部の共有者が他の共有者の持分を取得し、その対価として金銭を支払う方法
競売による換価分割 不動産を競売にかけ、売却代金を共有者の持分割合に応じて分配する方法

ただし、訴訟を起こしても、自分が希望する方法で共有名義を解消できるとは限りません。競売による売却が命じられた場合は、市場価格よりも低い価格で売却される可能性があります。また、訴訟には費用や時間がかかり、他の共有者との関係がさらに悪化するおそれもあります。

そのため、共有物分割請求訴訟を検討する際は、解消したい共有関係や希望する分割方法を整理し、弁護士に相談したうえで進めるとよいでしょう。

共有物分割請求のデメリットや検討すべきケース、具体的な手続きについては、次の記事で詳しく解説しています。

共有名義に関するよくある質問

共有名義にするメリットはある?

共有名義には、主に次のようなメリットがあります。

  • 夫婦などで資金を出し合い、ペアローンや連帯債務を利用して住宅を購入できる
  • 一定の要件を満たせば、住宅ローン控除やマイホーム売却時の3,000万円特別控除を共有者それぞれが受けられる
  • 固定資産税や修繕費などを持分割合に応じて分担できる
  • 不動産の持分を分けることで、将来の相続税対策につながる場合がある

共有名義のメリット・デメリットや、共有名義を続けるかどうかの判断については、次の記事で詳しく解説しています。

共有名義で登記した持分割合は後から変更できる?

共有名義で登記した持分割合は、後から変更できる場合があります。ただし、変更する理由によって必要な手続きが異なります。

  • 登記当初から持分割合に誤りがあった場合:一定の条件を満たせば、更正登記によって訂正できる
  • 登記後に売買や贈与などで持分割合を変更する場合:持分移転登記が必要になる

変更内容によっては税金や住宅ローンにも影響するため、事前に司法書士や税理士へ確認するとよいでしょう。

持分移転登記が必要なケースや具体的な手続き、費用については、次の記事で詳しく解説しています。

まとめ

共有名義は複数人で不動産を所有するため、売却や管理、費用負担などをめぐってトラブルが生じ、後悔するケースも多いです。

これから不動産を取得する場合は、まず単独名義にできないか検討しましょう。共有名義にする場合は、将来のトラブルを防ぐため、使用・管理方法や費用負担のルールなどを事前に決めておくことが大切です。

すでに共有名義にして後悔している場合は、共有関係の解消も選択肢の一つです。不動産全体を売却できれば共有関係をまとめて解消できますが、住み続けたい共有者がいる場合は、共有者間で持分を売買するなど、それぞれの状況に応じた方法を検討するとよいでしょう。

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